第一話孤独と出会い
今日、お姉ちゃんが死んだ。
病気だ、病気が進行していき手遅れになってしまっていたそうだ。
そして僕は孤独、お父さんもいない、お母さんもいない・・・孤独、僕の頭の中にその言葉だけがあった。
独り・・これから食事も、何をしていても独り。
僕はお姉ちゃんとの思い出のアルバムを見た。すべてにこにこ写っていた。
「これから何をしても独り・・」
高校を辞めてしまおうか・・バイトしないと。
でも生徒会はどうしよう、会長になんて言おう。
ザァーーー!!
雨が降ってきた。僕の心を読んだように、静かな雨が。
「どうしろっていうんだよ」
こんなときは好きな曲を聴く、心が洗われたらどんなに嬉しいことか。
ピンポーン
(誰だ?こんな時間に)
「はい」
そこにいたのが、金髪の可愛い顔した女の人が立っていた。
「どなたですか?」
「あなたは、高野 優さんですか?」
笑顔で僕の名前を言う。
「そうですが・・あなたは?」
「茲乃 クレアです。優菜さんに頼まれたんです」
姉に??何を頼まれた、僕が首をかしげていると茲乃さんがこう言った。
「優が一人になったら、私がここに住むという契約をしたの」
「はあ!?」
驚いて声がでてしまった。
「じゃあ、おじゃまします!!そして、よろしく優!!」
そうして、僕とクレアの同居生活が始まった・・・。