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青い空を見上げ、平和だなと笑う彼はいつしか悟りを開いていた。

掲載日:2013/10/01

 

 雲が無ければ滲んで一体となる、海と空の境界線に目を凝らす。

 遠くで鯨の潮吹きが見える。手前では数頭で遊ぶ海豚が跳ねた。

 仲間が居ると言うのは良い。

 一人というものは虚しい。

 何もない孤島で目が覚め、復讐を誓ったのはいつだったろう。

 来る日も来る日も狼煙を上げ、釣り糸を垂れる内。愛憎は波に洗い流され、今では目の前にある凪の海が如く穏やかだ。

 太った魚を釣り上げ、己一人なら養える生活に、一人も悪くないと彼は笑う。

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