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廻天世界と絶対者  作者: 紅影 流我
魔法学校 編
8/23

嫌いな理由

その後、俺は途中まで龍黒さんと一緒に帰った。


『いいかい時雨君、あの魔族はとてつもなく強いから。正直今の君には倒せない。だから君はあの学校で強くなるんだ。あいつを倒すためにも……』


そう、俺は弱い。いつまでもこのままではいられない。

俺は決めたんだ……奴を…ディスガロを倒すと。


家には無事着けた。だが当然俺一人だった。

海莉はあの後病院に緊急搬送された。意識は無かったが死んではいなかった。


「海莉……無事で居てくれ…………」




「…………こちら龍黒、氷魔は動きを見せない。だがいつか……我々の理想のために…………」


龍黒は謎の人物にそう連絡し、夜の闇に消えていった。



ーー翌日ーー


「おはよ……そうか…………俺一人か……」


慣れない一人での起床。いつもは海莉が早くから起きていてご飯を作っていてくれる。

とりあえず今日はどっかで飯を食おう。



今日も学校は休校。再び公園にでも行ってみよう。

だが、その前に飯だ。財布を持ち、コンビニに直行した。


コンビニのサンドイッチを二個食べ終わり公園に着くが予想通り。関係者以外立ち入り禁止という札が貼ってあった。


「ここに……ディスガロが来なければ…………」


あいつさえ現れなければ海莉は無事だった。いや、後悔しても仕方がない。


「おっ、時雨じゃん。一日ぶりー」


背後から声が聞こえた。聞き覚えのある声。振り返るとそこにはアホ毛が極めて目立つ男、錬磨が立っていた。


「昨日は派手にやったなー。まったく、誰だよこんなところで魔物と戦うやつは……」


「俺だ…………」


「え? 時雨が? ないない、ここまでは出来ない」


「本当だって。ていうかほぼ海莉とお前のお兄さんだけど」


「…………ちっ、あのクソ兄貴……」


錬磨は小さくそう呟いた……と思う。


「なんでそんなにお兄さんのこと嫌いなんだ? 」


「……………まぁいろいろあってな……」


それ以上は詮索しない方がいいと思った。


「あ、時雨にちょうど連絡があるんだ」


そう言って錬磨は一枚の紙を渡してきた。

そこには『魔法学校からの連絡』と書いてあった。


「その紙に予定とか書いてるだろ、それを時雨に届けてくれって、星条さんが昨日俺ん家に来た」


「へぇ、まぁありがとな」


そういえば星条さんは俺の家知らなかったっけ。


「でさでさ。明日んとこ見てみろよ」


ん? 明日の予定は…………


「じ…………実戦!? 」


思わず大きな声が出る。周りの人からの視線を感じたがすぐになくなった。


「そうだよ、面白そうじゃね? 」


「何がだ、つか俺らもうそれっぽいことしたよね!? 」


「まぁ気にしない気にしない、とにかくだ、早く中級魔法を使えるようにしよ」


まぁ俺は使えるのだが…………


「んじゃ、俺は帰って努力してみるわ」


そう言ってスタスタと走って行った。



しっかし時雨の奴随分余裕そうだったなー、何か秘策でも編み出してしまったか?


「久しぶり……錬磨」


その声を聞いた瞬間寒気がした。見るとそこには予想通りの人物が立っていた。


「……………兄貴……」


俺はこいつが嫌いだ。何でも俺の上を行く、勉強、魔術、それにゲームだって。

まぁ最後の一つ以外は本当に嫌だ。


「何でそんな渋い顔をする。お兄ちゃんだぞ」


「気持ち悪い。失せろ」


あともう一つ嫌いなところがある。それは…………


「まったく、口の聞き方も悪いな。仕方がない、魔術によるお説教が必要だな」


「ザッけんなよ。来んな、近寄んな!! 」


「はいはい、やめますよ。それで、何してきたんだ」


軽く冗談が過ぎるところだ。ホントにやめて欲しい。


「時雨に手紙渡してきただけだよ」


「そうかい」


はぁ…………この兄貴は本当に嫌いだ……



To be continued…

どうも、お久しぶりです。やっと暑い時期が終わりそうですね。今回はなんだか進展が全くなかったですね。

次回はいよいよ学校で実戦です。

次回の廻天世界と絶対者もよろしくお願いします。


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