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廻天世界と絶対者  作者: 紅影 流我
魔法学校 編
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迫りくる機械音

「おいおいどうした時雨、顔色悪いぞ」


「あぁ……気にすんな」


今すごく腹が痛い原因はもう一つしか思い浮かばない。

絶対昨日食べた肉じゃがのせいだ。


「そんなんじゃ今日は厳しいぞ」


「大丈夫だろ……」


確かに少し…いや普通にキツイ。


「ちょっと俺トイレ行ってくるわ」


「いってらー」


そう言って俺はトイレに向かった。



「ふざけんなよ!! 」


そんな声がトイレの中から聞こえてきた。


「そんなんじゃ納得できねぇ…もっとマシなのにしろ」


まぁ俺には全く関係なさそうな予感がしたのでそのままトイレに入っていった。


「!! 」


その時喋っていた生徒一人が携帯を持って走って行った。

なんだったんだろう……この学校本当にわかんねぇ。



用が済んだ後教室前に着いた時俺は驚いた。


「なっ……ドアが………」


床にはドアだったものと思わしき木片が散乱していた。

どうなってんだ……まさか教室も!!

見ると予想通り、教室は荒れ果てた姿と化していた。


「どうなってんだ!! 」


「ビーーーーーッ!! 」


ものすごい警報が鳴った後、


「危険レベル三に到達。魔物が校内に侵入。これは訓練なんかではありません。一刻も早く避難を!! 」


そんな声が響きその後は何も流れなかったが状況は大体把握出来た。


「危険レベル三って……どのくらいの量だ」


「時雨!! 」


聞き覚えがある声が廊下から聞こえた。

錬磨が走ってこっちに向かってきた。


「時雨……後は俺とお前だけだ。早く逃げるぞ!! 」


「そんなに量が多いのか?」


「何言ってんだよ、現われた魔物は一体だ」


一体!! 一体で危険レベル三って……普通の魔物が出ても危険レベルは一か二なのに……


ガシャン!! ガシャン!! ガシャン!!


その時、機械のようなものが歩く音がした。


「…………奴だ……来るぞ時雨!! 」


え? まさか……こんなにも……

俺の目の前に現われた魔物。昔、魔物辞典で読んだことがある……こいつの名前はギアウルフ……二足歩行ができる機械で造られた狼。

確かにこいつなら危険レベル三は納得だ……


「これでもくらえ!! 火柱っ!!」


とりあえず得意分野の初級魔法、火柱をおみまいした。

黒い煙が立ち上って一瞬倒したかと思ったが、そんなに早く倒れてくれる相手ではなかった。


「敵がいない、時雨気おつけろ!! 」


次の瞬間に俺は衝撃的なものを目の当たりにする。


ザシュ!! っと鈍い音がすると思うと、錬磨が血まみれになってその場に倒れた。


「錬磨っ!! 」


背中には酷い切り傷があり、そこから流血していた。

錬磨が立っていた場所の後ろにさっき火柱に当たったギアウルフが立っていた。


「マジかよ……無傷じゃねえか…」


流石に初級魔法でも傷一つ付けられるだろ。


「くそっ……あの距離じゃ火柱をやったら錬磨にも当たる」


最悪の敵と出会ってしまったもんだ。一体一でこいつと殺りあっても勝てる気がしない。

するとギアウルフが一気に俺との間合いをつめてきた。


「こいつ……早すぎる!! 」


まずい、このままだと……斬られる!!

ギアウルフはそのスピードのまま俺に飛び込んできた。

ギアウルフからの衝撃が腹一点に集中してそのまま五、六メートルくらい飛ばされ。


「火柱っ!! 」


最後の力を振り絞って火柱を放つもギアウルフのスピードについてこれずかわされてしまった。


これが……危険レベル三か…………


俺は……死ぬのか…………冒険か……自分すら守れずによく言ってたな……



『本当にそれでいいの? 』



そんな声が頭の中に響いた。


『大丈夫、君なら……』


何故かその声を聞いていると落ち着けた……



「俺は……錬磨を…………守る!! 」


自然と手に力が入った。すると、大剣が俺の右手に現われた。


ギアウルフが俺に気づいてさっきよりも早いスピードで突進してきた。そして、近くにきて急に鉤爪を回転させ始めた。


「沈めぇぇーーーーーー!! 」


俺は思いっきり大剣を振ってギアウルフの鉤爪ごとまっ二つに断ち切った。



プシューーー…………


二つになったギアウルフから煙が噴出してる途中、ギアウルフは影に呑み込まれて消えていった。

たいていの魔物はこのようにして消滅する。


「錬磨!! 大丈夫か!! 」


返事はなかったが心臓はしっかり動いていた。


すると突然、激しい目眩が襲ってきた。


「なんだ……これ…………」


そのまま俺は倒れ気絶した。



To be continued…

お久しぶりです。少し間を空けてしまいましたが特に深い理由はありません。すみませんでした。

今回ちょっと面白くしようとしましたが、なんか変になりました。

では次回もどうかよろしくお願いします。

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