婚約破棄未遂の顛末
一番最初に言っておくべきことがある。シルビア・モートンは転生者だ。前世の記憶を持ち、魔法が存在する中世ファンタジー的なこの世界に転生した。
すくすく育って十八年。今現在進行中で魔法学園の卒業パーティーを迎えているところである。
――が、今ちょっとばかり困ったことになっていた。
「シルビア・モートン! 今ここに、貴様と第三王子であるフランク・マグワイアの婚約を破棄する!」
ざわざわと喧騒が広がる。祝いの場でよくやるなぁ、卒業生だぞこちとらと顔をしかめそうになるのをぐっとこらえる。今生では男爵令嬢として生きてきたのだ、淑女のたしなみは大事である。特にこういう場では。
「貴様のような陰気な女が王子妃になれると思ったら大間違いだ! オレの婚約者にはアレクサンドラこそがふさわしい!」
フランク王子殿下の腕にぶら下がっているご令嬢がそのアレクサンドラ嬢なのだろう。多分、恐らく。何せシルビアには面識がないもので、確証は持てなかった。
確かに可愛いらしいお顔立ちの令嬢だ。キラキラふわふわの金髪に薄青い瞳。シルビアの黒い髪と濃い紫の瞳とは対照的。世の男は口を揃えてアレクサンドラの方が美しいと言うことだろう。
だが、それが何だというのだろうか。
なんにせよこの状況では卒業式の進行は出来ないわけで。
「殿下、これ以上のお話は別室で――」
「何だ? 貴様の悪行についてばらされたら困るからか?」
何言ってんだコイツ、とは言えないのが辛いところである。腐っても彼の方は王族なのだ。シバキ倒したいなぁ、とは思っても口にしてはいけないのだ。
「悪行、でございますか?」
「しらばっくれるつもりか? いい度胸だ!」
シルビアには本気で心当たりがない。というか、そもそもの話――。
「これは一体、何の騒ぎだ?」
声とともにシルビアの肩がぐっと抱かれる。斜め上を見上げれば、王族に特有の銀色の髪にエメラルドのような瞳を携えた麗しのご尊顔。
「叔父上ッ、何故ここに!?」
はしたなく大声を上げるフランクに叔父上――王弟ギデオン・マグワイアが顔をしかめた。シルビアを安心させようとしているのか、そっと背中をさすっている。
その様子にフランクが怒りに目を吊り上げた。
「浮気か、貴様!? それも王弟となど!」
「何を言っている?」
心底呆れたとばかりにギデオンが溜息を吐く。が、フランクは叔父上! と詰め寄ってくるのだ。
「シルビアは私の婚約者です! 何故ソイツの肩を抱いているのですか!?」
「元、婚約者だろう。何の問題もあるまいよ」
ぐっとフランクが一瞬言葉を詰める。ギデオンは顔を片手で覆い、もう一度さっきよりも長い溜息を吐いた。
「そもそも前提が間違っている……本気で気づいていないのか?」
「何がです?」
言い合う王族を尻目に、シルビアは己へと突き刺さる視線に気づいた。アレクサンドラである。彼女は鬼の形相でこちらを睨んでいた。思わずびくりと肩が跳ねる。
「どうした?」
「あ、いいえ。その……大丈夫です」
顔を覗き込んでくるギデオンにシルビアはほぅと息を吐く。七つ年上ということもあってか包容力が半端ねーのである。突き刺さる視線が更に鋭く尖るが、それを遮るようにギデオンがシルビアを己の影へと押しやった。
「何で? おかしいでしょ……なんで隠れキャラがモブの味方なの……!」
ぼそぼそと囁かれた声が聞こえたシルビアは一つ合点がいった――どうやらここは乙女ゲームの世界だったらしい。
シルビアは前世ゲームやアニメが好きな社会人だった。特にファンタジーや育成ゲーム系統が好きなタイプであり、乙女ゲームには手を付けたことがなかったのだ。好感度よりも経験値、デートよりも図鑑埋めの方が好きだったのだ。
故にこの世界に生まれ落ちた時には神さまに感謝したものである。何せこの世界には魔法がある。文化圏は中世ヨーロッパに近いが、魔法のお陰で衛生状態なんかは近代日本に比較的近いところがあった。異世界転生ガチャSSR! とまだ歩くこともままならない赤子はちんまい手を握って神に深く感謝した。
とはいえ、前世の日本の快適さにはまだまだ及ばない。シルビアは一応貴族令嬢であるが、階級は一番下の男爵だ。めちゃくちゃ贅沢が出来るような地位ではない。しかしながら、平民ともなればもっと劣悪な環境で働いている者も多いのだ。
そんな環境を変えるべく、かつ実家を裕福にすべくシルビアはそれはもう努力した。幸い前世の職業は家電メーカーの事務員であり、現世の家電の仕組みをある程度知っていたのだ。
更にシルビアにはそれなりに魔法の才能があった。加えて、異世界転生にはしゃいだ中の人が魔法にテンション上がって研究したり鍛えたりしてしまったのだ。それに現世の知識を一つまみすれば、稀代の魔法士の爆誕である。
齢一桁の少女が親の手を借りながらとはいえ便利な魔法家電を開発している、という噂は回りに回って王家にまで届いた。この時点でシルビアはやっべやり過ぎたと気づいたが時すでに遅しであった。もうちょっと大きくなってからにすれば良かったかな、と思ったが多分結末は同じである。
この才能を国から出すわけにはいかないと王家は速やかに男爵家に婚約の打診を持ちかけた。打診とはいうが、実質命令である。男爵家如きが王家に否やと言えるはずもないのだ。
その婚約相手となったのが冒頭に出てくる阿呆もとい、フランク・マグワイア第三王子殿下であった。流石に男爵家の娘を王位継承権の高い者の婚約者とするわけにはいかなかったらしい。その点に関してシルビアに不満はなかった。というか出来れば王家に関わりたくなかった。彼女は自由に研究開発したかったのである。王子妃となれば覚えなければならない作法なんかが格段に増えてしまう。端的に言ってとてもだるかった。
「こんな陰気な女がオレ様の婚約者とはな」
フランクとの初顔合わせの際の第一声がこれである。アンじゃこのクソガキ、と思ったがシルビアは口には出さなかった。なにせ彼女は大人なので。当時の年齢は十二歳であったが。
後、現実で一人称がオレ様の人間っているんだ、とちょっとだけ驚いていた。黒歴史とかになる前にやめるんだよ、と言いそうになったがぐっと堪えて、淑女の礼を執った。何言っても十倍ぐらいになって返ってくるのが予想されたのでコメントは特にしなかった。
婚約から数年。十六歳となった二人は揃って魔法学院へと入学した。シルビアは当然首席での入学となり、フランクはそれに更に苛立ちを募らせていた。
一応フランクを擁護しておくと、彼は王位争いには全く名の上がらぬような影の薄い王子であった。この国にはフランク含め、王子が三人と姫が二人いる。そうして王太子候補として名が挙がるのはもっぱら第一王子と第二王子であった。この二人は揃って優秀な上に関係が良好である。どちらが王になっても片割れが生涯それを支えると約束しているほどにだ。
三番目に生まれてしまった彼が王となる可能性は限りなく低い。期待をかけられることなどなかった故に彼は全てを諦め、投げ出してしまったのである。どうせ王にはなれないのだからと、やさぐれる彼を誰も説得できなかったのだ。
故に彼は下から数えた方が早いような順位での入学となった。更にクラスは学力を基準にされていたため、シルビアとフランクは上位クラスと下位クラスに分かれてしまったのである。
これに腹を立てたフランクは直ぐにシルビアを呼び出して叱りつけた。曰く、
「男も立てられん女など言語道断だ! お前はオレ様より下でいろ!」
お前の馬鹿の責任をどうして私が取らにゃならんのだとシルビアは内心キレ散らかしていた。とはいえ相手は王子様であり、こちらはその婚約者とはいえ男爵家の娘だ。キレた王子様が実家に手を出す可能性も考えれば、シルビアは彼の指示に従うほかなかったのである。
「叔父上、騙されてはなりません! こいつはアレクサンドラをひどく虐めた悪女なのですよ!」
シルビアが過去に思いを馳せていた内に何やら話が進んでいたようだった。が、重ねて言うがシルビアはアレクサンドラと面識がない。
彼女は放課後になれば魔道具の開発研究のためにと魔塔にこもり切りだった上に、アレクサンドラもフランクと同じく下位クラスなのだ。上位クラスの上に首席として勉学に勤しんでいるシルビアとはほとんど接点がない。
「申し訳ございません、殿下。わたくし、そのアレクサンドラ嬢のこと存じ上げませんの。今日が初対面ですわ」
故にシルビアは『知らんわそんな奴』をオブラートでぐるんぐるんに巻いて発言した。が、フランクは目を吊り上げて口から泡を飛ばしながら怒鳴る。
「何を寝ぼけたことを! アレクサンドラの涙が見えないのか!?」
そこになければ見えないですね。うっかり口に出しそうになったのを何とかかんとか呑み込む。女のウソ泣きは女には通じないのだとばっちゃが言っていた。
「そもそもシルビアがその令嬢に嫌がらせする理由などないだろう」
ギデオンが何度目かの溜息とともにフランクを見据える。その緑の目には失望の色が見て取れた。カッとフランクの頭に血が昇る。
「そんなもの、オレの寵愛を受けるアレクサンドラに嫉妬してに決まっている! 彼女のように男を立てることも知らない賢しらな悪女が!」
「フランク様……!」
アレクサンドラは感極まったように演技をする傍ら、シルビアを睨むのも忘れない。フランクが彼女に視線を向けた途端にきゅるりと目を潤ませるのだから器用なものである。見目も良いことだし、王子妃よりも女優になった方がいい。多分彼女はその方が人生幸せだったことだろう。
「アレクサンドラ嬢がお前の寵愛を受けているからなんだと言うんだ? そんなもの、シルビアには関係ないだろうに」
フランクがぽかんと口を開ける。本当に覚えていないのか、とギデオンは頭を抱えていた。シルビアもちょっと頭痛がしてきていた。
ここで思い出して欲しいのが、シルビアがフランクの第三王子と婚約する羽目になった理由である。そう、彼女はその才覚を買われて王家へと召し上げられることになっていた。
更に重要となってくるのが学園入学時のフランクの発言である。あろうことか彼はそのシルビアに成績を落とせと命じたのだ。王子からの命令に逆らえず、シルビアはやむなくその後のテストに幾つかの空欄を作って提出していた。
当然王家は彼女の成績が落ちたことを疑問に思い、シルビアを呼び出して事情を尋ねた。彼女は最初なんとか誤魔化そうとしていたのだ。正直なところあの王子を放置していた王家にあまり期待していなかったということもある。あわよくば婚約解消になったりしないかな、とそんな風にすら考えていた。
が、いくら前世社会人経験のある彼女でも、貴族社会ではぴよぴよの初心者である。謀略渦巻く王家の頂点である王妃様の手腕には遠く及ばず、洗いざらいを吐かされることとなった。
意外だったのが、王家がこの事態を重く受け止めたことである。稀代の天才が王家に囲い込んだことを原因に凡人となってしまったとなれば、婚約自体の意味もなくなってしまうのだ。当然といえば当然ではある。
故に王家は速やかにこの問題を処理していた。
「お前とシルビアの婚約は二年前に既に解消されている。兄上からお前にも通達があったはずだが?」
「は……?」
フランクが再び間抜けに口を開ける。アレクサンドラもおおよそ同じような顔をしていた。
より正確に言うのであれば、フランクとシルビアの婚約は彼らが二年生に上がる少し前に解消されていた。因みにフランクがアレクサンドラと良い仲になり始めたのはそれよりももうちょっと前のことである。浮気者め。
尚シルビアは成績落とせ発言からフランクへの期待と興味をことごとく失っていたため、本気でその辺りの話は知らなかった。下位クラスと上位クラスにほとんど交流がないというのも一因ではあったが。
「そ、んな話オレは聞いてない!」
「王家は間違いなく通達した。それを聞いているかいないか、覚えているかどうかはお前の問題だ」
呆れた視線がどんどん温度を失っていく。あ、これは王族の顔だとそれを見るともなく見上げていたシルビアはそんなことを思う。ちょっと怒っているな、とそんなことも感じ取っていた。何せ彼女を引き寄せる力が増したので。
「加えてシルビアは私、ギデオン・マグワイアの婚約者となっている。故に私が彼女を気遣うのは当然のことだ」
お前はそうではなかったがな? と含めた毒を飲み込んだのか、フランクがふらりと一歩退いた。彼の顔色が酷く悪くなっていくのにつられるようにアレクサンドラからも血の気が引いていく。
フランクとシルビアの婚約解消について否やの声は上がらなかった。シルビアは諸手を挙げて喜んだ。心の中で。両手でガッツポーズしたりもした。一人の時に。
かと言って王家はシルビアを手放すつもりはなかったようで、速やかに次の婚約が決まったのである。それが、現王の年の離れた弟であるギデオン・マグワイアその人であった。
彼は当時齢二十三でありながら婚約者すらいない男であった。こう聞くと何か問題があったのかと勘ぐってしまうところだが、何のことはない。兄王を支えるために独身を貫いていただけのことだ。
故に国の利益となるのであれば、と男爵家の娘との婚約を快く受け入れたのである。何という人格者だろうか。シルビアはフランクへの当てこすりのようにそう思った。
先にも挙げたが、ギデオンの行動理由は国にとって得となるか害となるかである。シルビアの才は間違いなく王国に冨と繁栄をもたらすだろう、と考えた。実際既に彼女の発明品は国内だけでなく、輸出によっても大きな利益を上げている。彼は彼女のことをそれはもう大事にした。
ギデオンは先ず、学園に彼女の本当の成績を隠すように掛け合った。学園側も唐突にテストに空欄を作るようになった彼女を不審に思っていたため、事情を知って協力してくれたのである。
それからシルビアはのびのびと勉学に励んだ。ギデオンは彼女に護衛までつけてくれたのだ。婚約解消の理由を知ったフランクが逆上して彼女へ絡みに行かないかと心配だったのである。実際のところフランクは婚約解消の事実すら知らずにアレクサンドラと学園生活を楽しんでいたのだが。
そんなわけで、シルビアはフランクに婚約破棄などされる立場ではなかった。彼の寵愛など必要ではないし、アレクサンドラに嫉妬する理由もないのだ。
「何で、こんなの、シナリオになかった……」
「シナリオ?」
蒼白な唇が呟いた言葉にギデオンが疑問符をつけて返した。アレクサンドラはかわいらしい仕草でパッと口元を覆い、きゅるりと目を潤ませてギデオンを見上げる。土壇場でこれが出来るのはなかなかの判断力である。フランクを筆頭に大抵の男はこれで何となく誤魔化されてくれるものだが、ギデオンに至ってはそうはいかなかった。
「現実と空想を混同しているのか? 物語の読みすぎではないか?」
この世界にも当然小説だの絵本だのは存在する。身分の低い者が王族や貴族に見初められる人生逆転物語は人気なのだ。ヒロインを悪役令嬢がいじめ、それをヒーローが颯爽と救う夢物語はお芝居にもなるほどである。
「まぁなんにせよ、お前とシルビアの婚約は既に解消されている。お前はよりにもよって祝いの場で恥を晒しただけだ」
忘れかけていたが、今は学園の卒業パーティーの途中である。周りの剣呑な視線と空気に気づいたのか、ぐっと言葉を喉に詰めたフランクがうつむいた。
「あぁ、そうだ……アレクサンドラ嬢への嫌がらせとやらについては王家で調査しよう。なに、かわいい甥っ子の婚約者殿のためだ。私も一肌脱ごうではないか」
ギデオンの柔らかいのに有無を言わせない笑みを見上げながら、王妃様とそっくりだなぁ、とシルビアはそんなことを思っていた。アレクサンドラの顔色を見るに、嫌がらせの証拠を捏造でもしたのだろうか。
「さて、これ以上のことは後日としよう」
ぱんぱん、とギデオンが手を叩くと警備の者がフランクとアレクサンドラを会場から連れ出した。二人とももはや暴れる気力もないのか、無抵抗のまま連行されていく。
「この晴れの場を壊してしまい、申し訳なかった。この場にいる者には王家からお詫びの品をお送りすると約束しよう――では、仕切り直しと行こうか」
ギデオンが両手を広げた。それに合わせるようにシルビアはぱん、と一つ手を叩いて魔力を放出する。
シャンデリアの煌めく天井に魔法の火花が踊る。会場中を光で象られた動物や鳥たちが飛び回った。その魔法の美しさに歓声が上がり、空気が変わる。
中断されていた卒業式の再開である。
「卒業おめでとう、シルビア。これからも国のため、よろしく頼むよ」
歓声に紛れるようにギデオンがそう言った。どこまでも国のために動いている御仁である。己も頑張ろうと意気込むシルビアの横顔を、彼は優しい顔で眺めていた。
この婚約破棄未遂の後日談として、シルビアの耳に入ったのはアレクサンドラへの嫌がらせとやらが事実無根であったことと、フランクが臣籍降下してアレクサンドラのルーツ伯爵家に婿へ入ることになったとその二つだけだった。
多分ギデオンはそれ以上に色々したのだろうが、シルビアが気にすべきことではないのだろう。
故にシルビアは本日も研究に励む。ルーツ伯爵家が爵位返上して平民になっただとか、フランクとアレクサンドラの行方がようとして知れないなんてことは彼女には関係のないお話である。
◆あとがき◆
シルビア:転生者。元・日本の家電メーカー事務員。魔法のある世界に転生してはしゃいだ結果王家に目を付けられた。オタク気質だが、乙女ゲームはほとんどプレイしたことがなくもっぱら育成やスローライフ系のゲームを好んでいた。乙女ゲームに登場するキャラではない。
ギデオン:現王の年の離れた弟。基本の行動理由は国の益になるか否か。乙女ゲーム内では隠しキャラ。全てのパラメータを最大まで上げないと出て来ず、優秀なヒロインでなければ溺愛されない。シルビアの才能をとても深く愛している。
フランク:乙女ゲームの攻略対象の一人。誰にも必要とされない孤独をヒロインが癒すことで王位への未練を吹っ切り、公爵として再スタートを切るキャラだった。が、王家に必要とされたシルビアの存在によって劣等感を拗らせてしまった。
アレクサンドラ:この世界を舞台とする乙女ゲームの知識を持つ転生者でありヒロイン。元々推しキャラであるフランクには婚約者がいないはずだったが、シルビアの存在を知り、彼女もフランク狙いの転生者なのではと疑いを持つ。大好きなゲームの世界にテンション上がって羽目を外した結果がこちら。
この世界は元々乙女ゲームの世界ではあったが、転生者でありイレギュラーでもあるシルビアの存在がバタフライエフェクト的に世界の流れを変えてしまっている。
あるいはこの世界はただの現実だっただけなのかもしれない。




