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【改訂版】戦国時代の忍者に転生させられちゃいました  作者: ゲンタ


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89話 信長、見えなくなる

天文13年(1544年 夏)――13歳


神様、もしどうしてもって言うのなら――

せめて、俺の子どもに“優秀な転生者”を仕込んでおいてくれませんでしょうか?

そっとでいいので、しっかり詰め込んどいてくれれば、助かります。


いや、べつに“親子ローン”を組むつもりはないんですよ?

でもやっぱり、バトンタッチできる“次の走者”がいるのといないのとでは、心の余裕がですね……。


いざとなったら「あと頼んだ!」って言える存在、とっても大事。


俺って……現代から転生してきた普通人だよ。

戦争も殺し合いも知らない、平和ボケ極まりない日本のただの普通の人。

そんなの、精神面が豆腐なのは最初から確定してるよ。


いわゆる“グラスハート”ってやつです。落としたら粉々になるやつ。

ちょっと強く当たられただけで、ピシッとヒビ入りますよ。


そんな人が何十年も、人を殺して、裏切られて……

それを繰り返してたら、もう確実に精神が歪む、クラッシュする。

自信を持って言えます。俺、頭おかしくなります。


でも神様って、そういうこっちの願いとか希望とか――

聞いてくれそうにないだろな。

「あなたの魂には使命があります(キリッ)」とか言って押し通してきそうだし。


いやマジで、想像しただけで心がポキッといきそうになる。

俺の未来を想像したら、信長のありがたさが身にしみるな。

それに、“超過酷プロジェクト・地獄の最難関第一工程”は、元々彼のお仕事。


もちろん、そう簡単に投げちゃダメだってことはわかってる。

でもさ、どうしようもなくなったときに「頼む、あとお願い」って言える相手がいるだけで、どれだけ救われるか。


もう決めた! よっぽどの極悪人や変態でない限り、俺はプラン2――“信長とバディ組む路線”を選ぶことにする。



……でもね、心配なことが1つある。


あの信長だよ? “英傑”だよ?

普通人の俺が、そう簡単にコントロールできる相手じゃないだろな。


「……であるか……」ばっかり返してきて、俺の話なんか、ちっとも聞いてくれない未来が見える気がする?


「ならば、その方がやってみよ」とか言われて――

丸投げしたはずが、逆に投げ返される!

気づけば俺が下請けになって、使い倒される……


(ありうる、大いにありうる!)


それでもだ……気持ちは、とにかくプラン2。

1人で、“超過酷プロジェクト”なんて、背負えるわけない。絶対無理。


そうはいっても……信長が、実際どんなヤツなのかは見極める必要がある。


“上級忍者調査隊”を追加で派遣しよう。

それでも足りなければ……伝説の上忍、オヤジたちに頼るしかない!


とにかく徹底調査だ!


***


上級忍者調査隊から報告が届いた。

さすが、調査能力は段違いだ。


その内容によると、信長は、落馬事故で療養中らしい。

しかも、馬から投げ出されて頭を強く打った影響で、両目が見えなくなっているという。


落馬してすぐの頃は、本人も周囲も「すぐ治る」と思っていたそうだ。

見舞いに来た家臣や、子分にしていた次男・三男坊たちも、明るくバカ話をして帰っていった。


信長も元気いっぱいで応対していたらしい。


しかし、事故から2か月が経過すると――

「ひょっとして、もう目は治らないのでは……」と、みんながうすうす感じ始める。


だんだん、人が来なくなる。

話し相手もいなくなる。


信長は、部屋にこもることが増えていく。


さらに日が経つと、周囲も「もう、信長の目は治らない」と思い始める。

そんな中、“信長廃嫡”の噂が流れ出す。たぶん、弟・信行派の仕業だろう。


この頃になると、信長のオヤジもまったく顔を見せなくなったそうだ。

――息子を支えようという気持ちは、どうやらないらしい。


お家第一、というやつなのか……。

母親の土田御前さんなんか、それ見たことかとばかりに、“信長廃嫡”の噂を積極的に広めている始末。


……まあ、しかたない流れではあるけどさ。

あまりの掌返しに、信長も心が折れかけてると思う。


心が折れたら困るぞ……俺が。

折れないでくれ。

そうなる前になんとかしないと。


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