表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【改訂版】戦国時代の忍者に転生させられちゃいました  作者: ゲンタ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

17/166

17話 正直屋誕生

天文6年(1537年 初夏)――6歳


流民が伊賀に、少しずつ流れてきているそうだ。


“伊賀の神童”とか“神様の加護を持つ子供”とか、苦しい現実からわずかな希望にすがるように、人々がとぼとぼと集まって来ているらしい。


俺としては、神様扱いされるのは正直かなり迷惑なんだけどな……

楓母さんは、なんだかとても喜んでいる。


楓母さんが嬉しいなら、それでもいいか。


そういえば昨年、妹ができた。名前は「幸」。

妹って本当に可愛い。前世では妹が欲しかったから、本当に嬉しかった。


守るべき家族が一人増えた。

絶対に幸せにしてやらないと。

人質として嫁に差し出すなんて、そんな未来には絶対させない。


そのためには今のままじゃダメだ。伊賀はもっと強くならないといけない。


流民の受け入れについてだが、資金に余裕が出てきたので、常備兵になってくれる者を優先的に受け入れている。


子連れの母親は、見捨てるわけにはいかないので、牧場や焼酎造りの手伝いなどをしてもらっている。


なんだかんだで、伊賀の人口がかなり増えてきた。


その分、周囲の大名の領地では、人が減ってるかもしれないな。

今はまだ、周囲の連中を刺激したくないところだ。


……とはいえ、ヤクザ大名どもが、戸籍なんかちゃんと作ってるとは思えないし。

たぶん、自分の国の人口なんて、まともに把握してないんじゃない?

足し算できるかも怪しい。脳筋だけが取り柄だからな。


だけど……俺も戸籍を作ってなかったな。他所の大名のことは言えないな。

そろそろ作るか。だけどこれが、けっこう大変なんだよな。



流民を常備兵として大勢雇ったけど、残念ながら軍事訓練を任せられる武将がいない。


だから今は見習いとして、体力づくりを兼ねて道路整備や水路整備など、いわゆる公共事業に従事させている。


将来的には工兵部隊として、戦場での陣地構築などでも役立つはずだ。


伊賀はこの2年で、明らかに金回りが良くなった。

ようやく、あの貧乏生活から脱出できた感じだ。


最近では、大名からの――危険なうえに、銭にもならないクソ依頼を、内容も聞かず次々とお断りしている。丁重にだけどね。

その結果、伊賀に来ていた依頼は、全部、甲賀に回っているらしい。


……ごめんね、甲賀さん。

良い仕事が一つもないと思う。本当に申し訳ない……。

でも、いつか甲賀も助けるからね。

同じ“忍び仲間”なんだ。それまで、もう少しだけ待っていてください。


これから伊賀は総力を挙げて、儲かるビジネスに全力投球する!

全力で金儲けをする!


「金目の物を全部出せや!」と周辺のヤクザ大名たちに攻め込まれる前に、銭を蓄えて富国強兵を進めないとダメなのだ!


今は、ほぼ無防備!


そういえば堺で乗っ取った店だけど、名前を“正直屋”にした。

仕事の内容からすれば、“ザ・商社正直屋”だな。


名前の響きがいいし、“正直”なんてネーミング、伊賀が経営しているなんて、誰も思わないでしょ?


忍びの拠点も複数必要になる。商業地に“正直屋 博多店”、“正直屋 柏崎店”、“正直屋 熱田店”、“正直屋 沼津店”を開設。


これらの拠点を足がかりに、九州・中国・四国・近畿・東海・関東まで、(いくさ)と米の生育状況に関する情報を集める。


おかげで、ヤクザ大名たちの動向は手に取るようにわかる。

他国の忍びとの提携はまだできていないが、伊賀が国としての体裁を整えれば、きっと可能になるはずだ。


米の買い占めと転売についても、忍者さんたちも、だいぶ慣れてきたようだ。

計算もできるようになってきたし、売り買いの勘所もつかめてきたみたいだ。


もちろん簡単ではないけど、俺がすべて指示しなくても、正直屋の番頭たちで、売買で儲けてくれたら嬉しい。

少しずつでいいからね。頑張れ!


正直屋は瀑益継続! 銭がどんどん貯まっていく。

とはいえ、こういう時ほど――商売敵にイチャモンつけられる。


対策を考えておかないとな。

……いや、いっそイチャモンつけられる前に、そういう店を傘下に組み入れるか、あるいは潰してしまえばいいだけか。


商いの世界も(いくさ)と同じ。容赦はなしだ。戦国時代ということ忘れたらダメだ。食うか食われるかだ。


ところで――

傘下に加えた商人たちを集めて、“ザ・商社正直屋コンツェルン”を作るのも面白そうだな。系列店も増やしていこう。商人の世界で天下統一するほうが、意外と早かったりして?


それもまた、面白そうじゃないか。

遠い未来、戦国時代が終わって平和な時代が来たら――

“ザ・商社正直屋コンツェルン”が大活躍すると思う。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ