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【改訂版】戦国時代の忍者に転生させられちゃいました  作者: ゲンタ


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150/232

150話 軍神迫る、嵐の前の評定

天文15年(1546年 秋)――15歳


臨時の船便で、武田・今川・長尾・斎藤・上杉による“五ヶ国同盟”との(いくさ)が近いとの報が届いた。


俺は蝦夷国から兵を率いて、急ぎ大島へと向かう。


大島に集結している陣容は、日本丸50隻に兵が5,000人。

その内訳は、ライフル隊が2,000人、槍隊が2,500人、爆弾クロスボウ隊が500人。

そしてオヤジたち3人が指揮する伊賀特殊部隊が600人だ。


地方の忍者から選抜・訓練された新兵も200名が加わり、伊賀特殊部隊の戦力は着実に増している。


さらに今回の大戦には、伊勢・霧山城で猛訓練を終えた甲賀特殊部隊400人と、風魔特殊部隊400人も参戦予定だ。


特殊部隊の層もだいぶ厚くなってきたな。

霧山城での訓練統括は道順に任せている。

道順はライフワークにしたいようだ。


軍の布陣は以下のとおりだ。


参謀は真田幸隆、大将は森可成、侍大将に工藤祐長。

そして小姓として、嶋清興・木下秀長・真田信綱の三人を同行させる。彼らには今回の(いくさ)で、実戦経験を体験させるのが目的だ。


俺の護衛は、冨田勢源と藤林正保。

実力においても信頼においても申し分ない。


一方、蝦夷国の守備は平井定武親子と、藤吉郎から改名した木下秀吉に任せている。

兵は2,000人、新たに創造した日本丸10隻も加わっており、防衛力としては十分だろう。


また、六角家への対応として、藤堂虎高と工藤昌祐には先行して伊賀へ向かってもらっている。


なお、大島には、すでに至高の匠スキルで兵舎を建ててある。

日本丸が接岸できるように桟橋も整備済みだ。

港にも沖合にも、日本丸がずらりと並ぶ様子は、なかなか壮観である。


***


俺はいま真田幸隆とともに、小田原城の評定の間にいる。


忍者調査隊の報告によれば──

秋の収穫が終わり次第、上杉憲政を盟主とする上杉家と長尾家、そして反北条の諸大名たちが率いる、総勢5万の大連合軍が動き出すのは間違いないという。


氏康さんと長綱さんは、この5万の連合軍が、“俺の仕掛けた策”によるものだと知っている。だが、家臣たちにはそのことを伏せてある。


というのも──

この策が連合軍側に露見した場合、“軍神”がとんでもない奇策を仕掛け返してくる可能性があるからだ。


そうなれば、状況は一気にひっくり返る。危険極まりない。

俺としては、軍神の能力を発揮されるような展開は、絶対に避けたい。


なお、家臣の中では唯一、氏親とともに別行動をする予定の“地黄八幡”こと北条綱成だけには、策の全貌を知らせてある。


北条家の武将たちは、「難攻不落の小田原城があれば、連合軍5万など何ということもない!」と意気軒昂ではあるものの──


「5万も相手にして、本当に勝てるのか……?」という不安が、確実に見え隠れしている。


その不安の最大の要因は、越後を統一した(いくさ)上手、長尾景虎の存在だ。

あの男が“ヤバい奴”であることを、誰もが本能的に察しているのだ。


風魔の報告によれば、景虎の放つカリスマ性によって、寄せ集めだった連合軍は今や、一つの“軍”としてまとまり始めているという。

なにをやってるんだ凡人たち、早く天才を潰してくれ――


未来の謙信さんも……早く潰されてください。


さらに武将たちの胸中にあるもう一つの懸念──

それは、「我々の5,000人足らずの軍勢で、本当に(いくさ)の流れを変えられるのか?」という点だった。


俺の参戦に感謝の意は示してくれているが、俺たちの実力を“本当に”知っているのは、里見海賊との海戦を見ていた長綱さんだけ。

だからこそ、不安になるのも無理はない。


そこで俺は、評定の場でまずこう断言した。

「長尾景虎は、間違いなく(いくさ)の天才だ」


北条家の武将たちは、真剣な表情で頷く。


続けて俺は、はっきりと宣言する。

「だからこそ、景虎が経験を積んで“北条の大敵”となる前に……どうしても今、始末しておかなければならない!」


その言葉を聞いた武将たちの表情は、さらに一段、険しさを増した──

士気を下げるわけにはいかない──そこで、俺ははっきりと言い切った。


「小田原城に敵軍を誘い込んでさえくれれば、我らの日本丸──50隻近い艦船による一斉砲撃で、敵兵は必ず潰走させる。そこは……我が命をもって保証する」


そう言葉に力を込めて宣言すると、沈黙を破って長綱さんが頷いてくれた。

「──よろしくお願いいたします」


その一言が持つ重みは計り知れない。

それを合図にしたかのように、武将たちの表情が明るさを取り戻し、目に再び光が宿っていく。


やはり、北条家における長綱さんの存在は大きいな。

その一声が、どれほどの信頼と安心感を家臣たちに与えるか……身に沁みてわかる。


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