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【改訂版】戦国時代の忍者に転生させられちゃいました  作者: ゲンタ


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148話 餓狼たちの包囲網

天文15年(1546年秋)――15歳


秋の米の刈り取りが終わった後には、越後から総動員した兵力15,000人を率いて、長尾軍が我のもとに参戦してくるであろう。


そうだ――

せっかく長尾軍が参戦してくれるのだ。この流れをもっと大きくせねばならぬ。

上野と武蔵の北条家を嫌っている大名たちに、“打倒・北条家”の呼びかけをしておこうじゃないか。


(我ながら頭が冴えておるの……)


勢いがついたままの憲政。キリッ。

同じように、イケイケとなった家臣たちが、一斉に動き出す。

大名たちに使者を送りまくるのだ。熱烈な説得が始まった。


***


疑心暗鬼だった大名たちも、だんだんとその気になってくる──


「あの憲政殿がこれほど熱心になるとは……勝利がよほど確定しているのであろう」

「この流れに乗らないのは愚か者よ」

「憲政殿に貸しを作っておくのは悪くない」

「領地が増えるかもしれんぞ……ふふふ」

「北条が滅んだら、どうせ上杉家じゃ、関東をまとめきれん。もう一回、領地を奪える機会がやってくる」

「その時に誰と組むか……話をつけておかねば……」


――そんな欲にまみれた、下心満載の会話が、宴席や密談の場で交わされ始めるのだ。


打倒北条を旗印に、上杉家を盟主とし、長尾家に加えてアンチ北条の諸勢力がどんどん加わっていく。


大義と欲望のブレンドによって、関東に新たな“大連合軍”が誕生しつつあるのだ。

欲こそが、人を動かす最強のエネルギー。

本来ならまとめるのも大変な大連合軍の陣容が、サクサクとまとまっていく。


***


武田信玄は熟考中だ――


上杉憲政が、長尾景虎を配下に迎え、上野や武蔵で北条家を快く思わぬ大名たちを糾合しつつある。どうやら、北条領への侵攻を目論んでいるらしいな。


……ふむ、ならば我らも動かぬ手はあるまい。


上杉と長尾が北条を攻めるというのなら……

我が武田家は、今川・斎藤と手を結び、北畠を突くとしよう。


そして、その二方面作戦をまとめ上げる大義名分として……

関東管領・上杉憲政を“盟主”に据えればよい。


上杉家・武田家・長尾家・今川家・斎藤家、この五つの大国を束ねた“大同盟”――その名も“五カ国同盟”。

……いい響きじゃ。壮観じゃないか。


三蔵めに“三カ国同盟”を潰され、歯噛みしたあの日の屈辱……

この“五カ国同盟”でもって、すべて返してやろうではないか。


――よし、ただちに使者を出せ。話をまとめるのは早い方がいい。


憲政のところには、儂が直接出向こう。

義元の奴を出し抜ける……なんだか楽しくなってきたな。

雪斎の野郎、さぞかし悔しがるはずだ。


こうして、信玄主導の“五カ国同盟”ができあがっていくのである。


***


武田家は六角家にも声を掛けていた。

六角家では、定頼の体調がすぐれず、実質的には義賢が当主代行となっていた。


三蔵を激しく憎む義賢は、2つ返事で参戦を決めるのである。


「ふん、これでようやく三蔵めを始末できる……あの忌々しいガキの顔を、二度と拝まずに済むわ」

義賢は、口元を歪めて嗤う。


その言葉に、家臣たちは顔をしかめながらも従うのだ。

義賢にとって、北畠討伐などどうでもいいのだ。

三蔵の排除こそが同盟参加の主目的であった。


こうして、恨みを晴らさんとする義賢の私怨もまた、大戦の火種に油を注いでいく。

六角家を含めた4ヶ国の連合軍が北畠領に攻め込むことが決まったのだ。


この4ヶ国連合軍は、丁寧に戦後の分配まで話し合っている。

六角家は豊かになった伊賀を、今川家と斎藤家は尾張を、武田家は尾張の銭と伊勢をもらうという具合だ。


***


房総の里見家だが、北畠の海軍に自慢の海賊衆を、完膚なきまでに叩きのめされている。本来ならこの機会にやり返してやると意気込むところだろう。


しかし、里見家は北畠家の造船技術と航海技術がどうしてもほしいらい。

北畠家の子分にしてほしいと、熱烈ラブコール中なのだ。


そういうわけで里見家は、北畠家と北条家の同盟に参加している。

同盟は結んだものの、今までの経緯もあり、北条家は里見家を完全には信用していない。風魔の忍びに里見家の動向を常時監視させている状況だ。


***


俺は、ライフル銃3,000丁と弾丸20万発、クロスボウ500個、榴弾2,000発を、尾張に届けさせた。今頃は織田家の家臣たちが指揮し、常備兵による猛訓練が行われているだろう。


信長には「弾丸と榴弾はどんどん補給する。尾張兵に死ぬほど訓練させておけ!」と命令しておいた。


さあ、舞台は整った。信玄、景虎、義元、道三、義賢、憲政をまとめて始末してやろうじゃないか。


***


主上は、信長からの知らせを受けて苛立っている。

北畠が苦労して領国を豊かにし、民が幸せに暮らしている南近江の一部と伊賀、伊勢、尾張――


このままでは餓狼どもの餌食になってしまう。

朕はこのまま見ているだけで良いのか?


「才蔵はおるか」


「はは〜」


「場合によっては、朕の命が危なくなるかもしれぬ。まだ死ねぬゆえ、守ってくれ。頼んだぞ!」


「身命をかけてお守りいたします!」


「誰かおるか。朝議を行う。用意いたせ!」


※戦闘シーンなどのイメージ画像を、YouTubeで作成してみました。

物語の戦闘シーンを、映像と画像で楽しみください。


戦国NINJAストーリーズ 公式チャンネル

https://www.youtube.com/watch?v=WMnziqNCbis


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