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【改訂版】戦国時代の忍者に転生させられちゃいました  作者: ゲンタ


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143話 蒸気船と新時代の幕開け

天文15年(1546年 春)――15歳


さて――

サラとルーシーの意見を参考にしながら、“至高の匠スキル”で西洋風の甲冑を創ってみた。あくまで見本のつもりだったのだが──家臣たちが思いのほか気に入ってくれている。


それならば……と伊勢から甲冑師を呼び寄せ、その見本をもとに量産させることにした。(いくさ)で手柄を立てた武将への褒美としても、なかなか映えるかもしれない。


同時に、石鹸・シャンプー・保湿クリームの見本もいくつか作ってみた。

こちらは藤吉郎に指揮を任せ、職人たちにどんどん開発させているところだ。

見本があれば、あとは地道な再現作業になるだろう。まあ、気長に待つしかない。


冬は農作業ができないからこそ、こうした室内でできる手工業を充実させていきたい。冬に稼ぐ手段をどんどん開発しておこう。


藤吉郎なら、部下をうまく使いながら仕上げてくれるはずだ。

本当に優秀な男だ。あのときスカウトしておいて正解だった。

これから我が国の“産品”がどんどん増えていくのが楽しみだ。


ところで――

最近、家臣たちから「跡継ぎはまだ生まれないのか」という声がちらほら聞こえてくるようになった。……まあ、分からなくもないが、正直困る。


桔梗、桜、百合、早川、ウヌカルは、今まだ12歳。

前世の年齢でいえば、まだ11歳だ。


子供に子供を作らせるなんて、さすがに……無理があるだろう。

──だがこの時代では、それほど特殊なことではないらしい。

本当に? そうなの? マジで?


そして、どういうわけか──妻たちは……乗り気だ。

……いやいや、待って、ちょっと待ってくれ。


さすがに早すぎると思い、最低でもあと2年は待ってもらうことにした。

どう見ても出産に耐えられる身体とはとても思えない。命がけすぎる。

もっと人を大事にしようよ、戦国時代。


それよりも──石炭だよ、石炭。


家臣からの報告によると、露天掘りで大量に採掘できる“石炭の山”を見つけたらしい。これは大きい。石炭が確保できるのなら、本格的に蒸気機関の作成に乗り出せる。


海洋国家を目指す以上、蒸気船は絶対に必要だ。

風が吹かないとピクリとも動かない帆船。陸も見えない遠海で立ち往生──なんてことになったら、もう想像するだけ怖い。


神棚でも積んで「風よ、吹け〜」なんて祈らないと動かない船なんかには、絶対乗りたくない。――冗談抜きで。


というか、大航海時代にそんな船で大海原に出ていった人たちの度胸、マジで異常だと思う。危険だと思うから、日本丸ですら陸地の見える範囲でしか航行させていないくらいだからね。


一応、海軍には“蒸気機関の構造モデル”を渡し、“蒸気機関とは何か”の講義も済ませたのだが……正直、理解できているかどうか、まったくもって不明。

うん……やっぱり『こいつらには無理かな〜』という印象。


本当は、“スクリュー推進の高性能な蒸気船”を至高の匠スキルで作りたいのだが、操縦や整備ができなければ意味がない。技術と人材の“ギャップ”が不安要素なんだよね。


というわけで──


まずは既に模型を渡してある、“外輪型蒸気船サスケハナ号”の実物を、至高の匠スキルで作ってみることにした。


海軍の連中も、多少なりとも事前学習はしているはずだしね。

サスケハナ号といえば、明治のペリー来航時に日本に衝撃を与えた“黒船”だ。まさに歴史を変えた一隻。


俺は幸隆と定隆、それに護衛の保正や藤吉郎を連れて、港の浮桟橋へと移動した。

あらかじめ港は人払いをしておいた。準備が整ったところで、至高の匠スキルを発動し、桟橋に“ペリーの黒船”──つまりサスケハナ号を一隻、作成する。


最近は“豊穣神様の信者”が急増していて、そのおかげで豊穣神様の力が増している。

その影響なのか、俺のスキルパワーも以前より確実に強化されているのを感じる。


俺は藤吉郎に、海軍衆を呼びに行かせた。

呼ばれた海軍の連中は、期待に目を輝かせながら、大急ぎで駆けつけてくる。


「蝦夷丸だ。海兵は直ちに乗船せよ」

そう命じると、全員が一斉に敬礼して、慌ただしく乗船準備を始めた。


「蒸気機関の仕組みは、模型で教えてあったよな。ちゃんと理解しているか?

これは蒸気機関の力で動く船だ。石炭を釜で燃やして、その熱で動力を生み出す仕組みになっている。


俺も一緒に船内を見て回る。操作方法を説明するから、しっかりと覚えるのだぞ」


俺は幸隆、定隆、保正、そして藤吉郎とともに“蝦夷丸”に乗り込む。

もちろん構造や機器の扱いはすべて把握している。だからこそ、俺が直々に定隆や海兵の幹部に、操作の要点を説明していく。


蝦夷丸は乗船人数が300人、大砲は63門。最大射程は約3.5km。

球状の弾を装填する仕様だ。


──まあ、大砲の代わりに迫撃砲で良いような気もするが、海軍に大砲にも慣れさせておくには良いかもしれない。


操縦方法を教えた後で、「この船が壊れてもいいので、乗りこなしてくれ」と命じた。

いつものやつだ。


新しいおもちゃに、海兵が大喜びだ。こいつらには“学ぶより慣れろ”が合っているようだな。まあ、壊れたらまた作ればいいしね。


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