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【改訂版】戦国時代の忍者に転生させられちゃいました  作者: ゲンタ


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122/196

122話 蝦夷の地を豊かに、豊穣の神への祈り

天文14年(1545年初夏)――14歳


俺はアイヌの長老たちに、この国の名前を“蝦夷国”としてよいかを尋ねてみた。特に反対意見もなかったので、この国の名を正式に“蝦夷国”とすることにした。


建国を主上が認めてくれれば、俺は「蝦夷国の玄武国王」と名乗ることにしよう。

その後、アイヌの長老たちと俺の家臣たちの立ち会いのもと、ウヌカルとの祝言を挙げた。


(もう後戻りはできない。が……それにしても背負うものがどんどん増えていく)


妻たちには、定期船便で「蝦夷で新しい妻が増えました」と伝えておこう。妻が増えるのは……もう慣れっこだよな。とにかく、妻たち皆なが仲良くしてくれることを願う。


――そうだ、大切なことを忘れていた。


「北海道は火山灰に覆われており、そのままでは耕作に適さない」——以前、苫小牧の長老がそう言っていたはずだ。完全に失念していた。


これは、看過できない深刻な問題だぞ。

作物が育たなければ、人は生きていけない。建国構想、崩壊の危機じゃないか。


たしか前世では「北海道では、火山灰を含む土壌を改良し、畑に適した土へと入れ替えることで作物が育つようになった」という記事を目にしたことがある。


だが、それは前世のような建機と技術があってこそ可能なこと。建機もインフラも何にもない戦国時代では、100%無理だ。


人力でやろうとすれば、何年どころか何十年とかかる。


しかし、ここで立ち止まるわけにはいかない。せっかく長老たちが“蝦夷国”を了承してくれたのだ。ここまで積み上げてきたものを無にするわけにはいかない。


こうなったら、困ったときの神頼み。何と言っても“豊穣”の神様と名乗るくらいだから、なんとかしてくれる。なんとかできるに違いない!


『豊穣神様! 豊穣神様! 聞こえますか?』

『豊穣神様! 豊穣神様! お願いします!』

俺は心の中で必死に呼びかける。


おお、神様と繋がった。やっぱりテレパシーって便利だな。


『蝦夷国の建国、おめでとう。日の本で苦しむ民を、この地に迎え入れるのだな。よくやった。民を移せば、その民の幸福度もきっと高まるわね。大いに期待しているわ』


――おぉ〜、豊穣神様が褒めてくださっている。


『はい、微力ながら、民のために尽力しております』


俺は、蝦夷の土壌の現状について説明した。


『なるほど、その蝦夷の大地が火山灰に覆われ、作物が育たないと……ほう、ほう、なるほどな。せっかく建国したというのに、それでは苦労が報われぬというわけじゃな。そこで、私の力で何とかならぬか……と?』


『はい、どうかお力添えを……!』


『私は“豊穣神”。不毛の大地を、実り多き地へと変えるのは——まさに私の得意とする分野。ようやく真価を発揮できる時が来たようだわね。』


『よかろう、蝦夷の大地に“豊穣の加護”を与えよう。ただし——力を持続させるためには、私を祀る祠をこの地にいくつか設けてもらうぞ』


『力を持続させるためには、民からの “支持”が大事だと……わかっておるな?』


『もちろんです! 明日から、祠をたくさん建てさせていただきます!』


『よろしい、よくわかっておるようじゃ。それでは今——痩せた土地を、豊かな大地へと変えた。これで、作物はたわわに実るはずじゃ。フフフ……』


『もう……もう変えてくださったのですか!? 本当に、ありがとうございます!』


『こういう願いこそ、豊穣神としての“本業”なのじゃ。喜んでもらえて私も嬉しいぞ。——それではな!』


……神様の気配がスッと消えた。いつもながら、立ち去るのが早いな。

ありがとう、豊穣神様。心から感謝します。


そうだ、問題も解決したことだし、お祭りでもしよう。

アイヌから肉をもらって、お酒を用意して――さっそく『豊穣祭』だ!


“豊穣神様の加護により豊かな大地になったこと”、“豊穣神様を祀る祠”のことを、信濃のからの移住者たちに説明しておこう。


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