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【改訂版】戦国時代の忍者に転生させられちゃいました  作者: ゲンタ


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107/173

107話 フンドシおやじの降参旗

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※戦闘シーンなどのイメージ動画を、YouTubeで作成してみました。

物語の戦闘シーンを、映像と画像で楽しみください。


戦国NINJAストーリーズ 公式チャンネル

https://www.youtube.com/watch?v=U2WdV81DAMs

天文13年(1544年秋)――13歳


フンドシおやじたちは――


逃げればいいのに、なぜか全力でこっちに猛接近中。

やけっぱちか? 血の気が多すぎるのか? それとも……考える頭がついてないのか?


敵船の速度がじわじわと上がってくる。


……ああ、あれだな。接舷して斬り込みをかける気だ。

刀を抜いて「ええいままよ!」ってやつだ。


「殿! 安宅船と関船、距離300mに接近!」


その声と同時に、敵が火矢を放ってくる。


……が、こちらまで届かず、途中で海にポトポト落ちる。

空しく燃え尽きる火矢たち。


「よし、見せてやれ。目標は安宅船と関船、中央の安宅船は除外だ。爆弾クロスボウ、撃ち方始め!」


手旗信号が翻り、船上の兵士たちが一斉に構える。

今回はグレネードランチャーとの性能比較のため、爆弾クロスボウでの砲撃に切り替える。


ズドーン! ズドーン! ズドーン!

ズドーン! ズドーン! ズドーン!


命中のたびに、小型の火球が船体を吹き飛ばす。


「ぎょええええええッ!! なんじゃい……その火矢はァァァ!」


「矢なのに爆発してるうううッ!」


バカでかい音と炎に驚いたフンドシおやじたちがガクガク震えている。


彼らの船は、爆煙の中で砕け飛び、波に飲まれていく。

やはり――操作性・取り回しともに、クロスボウよりグレネードランチャーのほうが優秀みたいだ。


着実に敵船の数を削っていく。

残るは安宅船1隻、小早船20隻。


俺は冷静に、攻撃停止の合図を送らせる。

だが――


「ウオォォォォォーーーッ!!!」


「かかれえぇぇぇええッ! こんちくしょうがぁぁぁッ!」


もはや理性を失ったフンドシおやじたち。猛烈な勢いで突っ込んできた。

――うん、完全にプッツンだ。


それを見ていた長綱さんは、ようやく戦力差を理解できたようだ。

最初は「大丈夫か?」という表情だったが、いまはもう静かに楽しんでいる。


戦の匂いを嗅ぎながら「ほう……なるほど、これが神童か」と納得したように。

……で、その目つきが変わった。

なんかこう、“見込みのある獲物”をロックオンしたハンターの目だ。


あー、うん……それ、ちょっとやりづらいんだけど。

せめて今はフンドシおやじに集中させてくれない?


敵船団との距離が詰まってきた。


「よし、今度は通常のライフルでいけ」

手旗信号が翻る。


ダーン! ダーン! ダーン!

ダーン! ダーン! ダーン!


連続する銃声と火花、跳ねる硝煙。

狙いは正確だった。甲板にいた者から順番に倒れていき、あっという間に死体だらけの船が20隻ができあがる。


まさに“音のない終幕”。

静まり返った海上に、波と木片の音だけが響く。


ここで、すべての攻撃を停止させた。


――が。

残された安宅船1隻の上で、何やら騒がしい動きが見える。


若い海賊が、ぴょんぴょん跳ねながら絶叫している。

声は届かない。

しかし「ギャーギャー!」「ウオー!」という口の動きから、怒ってるのだけは間違いない。


その隣で、年季の入った海賊が肩を押さえつつ、必死に宥めている。

「ここは、退却を……」

「若殿、今は引かれるべきかと」

……まあそんな感じだろうな。


若い海賊は羽織をまとってる。しかもフンドシじゃない。

たぶん里見家の一族ってところかな。


にしても、早く反転しろよ。


こっちはもう“撃つのやめ”って言ってるんだからさ。

うっかり誰かが発砲したらどうすんだよ。


……数分ののち。

安宅船が、ようやく反転を始めた。

よっしゃ。さっさとお前が拠点にしている港まで案内してもらおうじゃないか。

道案内、頼むぜ“里見の若殿”。


俺は手旗で、追跡開始の合図を出した。

さあ、帰港ルートを教えてもらおうじゃないか。


……が。

「おいおい、なんだこの船速」


目の前の安宅船――とにかく、遅い! 泣けるほどに遅い!

漕いでる海賊たち、なんというか、やる気が見えないぞ。必死で逃げてるんだろ!


「オーエス、オーエス!」じゃなくて……

「ハァ……ドッコイ……ハァ……」って感じだ。


こっちはこっちで、日本丸の船足が速すぎて、うっかり追い越しそうになっている。

悩んだ結果、俺は日本丸を楕円形に旋回させながら、速度を調整することにした。


周囲の海軍衆も察して、海の上に描かれる巨大な楕円。

それにしても、よくあんなオンボロで、ここまで出てこられたもんだぜ。


ある意味、尊敬に値する。

「命知らず」にも種類があるけど、これはたぶん――“勢いだけの命知らず”。


まあ、度胸は認めるよ。うん。

ただな……


本当に悪いけど……

「もう少し……早く漕いでくれませんか?」

……って、大型ライフル構えてプレッシャーかけてみようかな?


根気よく追跡を続けていると──

やがて、里見の海賊衆の基地らしき入江が見えてきた。場所は房総半島の先端近く、前世の地理で言えば館山あたりだろうか。


入り江の奥には、見晴らしのいい小高い丘。そのてっぺんにポツンと建つ小城――というより、古びたお城風の掘立て小屋に近いものが見える。


(すべて、なんもかもボロい!)


測距儀で距離を測らせてみたら、ちょうど1.5km。

(うん、これは迫撃砲の練習場としては理想的な距離)


その前に安宅船を沈めておこう。

『目標、安宅船! グレネードランチャー、撃ち方始め』の合図を送らせる。


ドシュッ! ドシュッ! ドシュッ!

ドシュッ! ドシュッ! ドシュッ!


安宅船の海賊が次々と急いで海に飛び込んでいく。

安宅船は破壊されて沈没。


寒村は漁師の村のようだ。村も迫撃砲で穴だらけにしようかと思った。

しかし、ボロボロの掘立て小屋に隠れて震えている海賊の家族らしき人たちを見ると、なんだか可哀想になり攻撃をやめた。


代わりに、小高い丘の上に建つ城に向けて迫撃砲の攻撃を開始する。


トゥーンッ!


1発目を撃って微調整する。そこから全力で攻撃だ。


トゥーンッ! トゥーンッ! トゥーンッ!

トゥーンッ! トゥーンッ! トゥーンッ!


城の壁が崩れ、建物もボロボロに破壊されていく。

暫くすると陣笠を振りながら武士が数名、大慌てで海岸に向かって走ってくる。


「降参いたす」と大声で泣きそうに叫んでいる気がする。

遠いから聞こえない。陣笠を振るのは降参の合図だったかな。


長綱さんを見ると頷いているので、攻撃を中止させた。


蝦夷に連れてきた小姓や若手武将たちも、海戦の実戦は初めての経験だったと思う。

今回使用した武器は陸でも使えるので、今後の作戦立案に役立ててほしい。


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※戦闘シーンなどのイメージ動画を、YouTubeで作成してみました。

物語の戦闘シーンを、映像と画像で楽しみください。


戦国NINJAストーリーズ 公式チャンネル

https://www.youtube.com/watch?v=U2WdV81DAMs

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