僕は運命の出会いをしました 1-1
僕の名前は秋村祐樹。こことは違う次元の地球の東京に住んでいる極普通の中学3年生。
今、現在時刻は2014年7月22日午前7時35分24秒。これから学校に向かう所だ。
さて、僕はいたって普通の中学生なのだが、今日の帰りに僕の人生は180度変わって行くことに成る・・・
僕の学校は25日から夏休みで、今日から短縮授業になる。
・・・まあ、やっぱり家で暮らす方が学校よりも楽しいから嬉しいんだけどな。
ちなみに僕に友達がいないなんてことはない。
・・・断じて無いからな!
そして4時間目も過ぎて帰ろうとした頃、突然声をかけられた。
「秋村君、もしこのまま家に帰るんだったら、ちょっと付き合ってくれないかな?」と。
声をかけて来たのは茨木唯。このクラスで委員長を務め、青い髪をした清楚系女子、といったところである。
ちなみに僕は、火曜日に図書委員会の仕事を昼休みと放課後20分やるだけの簡単な仕事なので、唯とはかなりの差がある。
ああ、手伝うよ---そして僕は、唯に連れられて階段を下りて行った。
仕事とは偉く簡単な物で、資料やらプリントやらを教科書に移すだけだった。これぐらいだったらその辺の女子にでもやらせておけ。何だよ「可憐な女子に力仕事させるなんてありえなーい」なんて考えを一般的に広めたやつは。普通男子が女子に勝てる所は力だけだからしょうがないかもしれないけど。
ここで唐突かもしれないが、僕は家では一人暮らしをしている。というのも、両親は二人とも宇宙研究施設の職員であり、帰ってくることはまずないからだ。だから、一人で家にいるのは凄く気が楽になる。僕ガ家にいるのが好きな理由はそれもあるはず・・・だと思う。
そして帰路に付いた僕だったのだが、どうしても唯に言われた一言が気になってしまう。
「そういえばもうすぐ、海開きだね。秋村君は今年は海へ行くの?」
そうなのである。僕は宇宙研究施設の職員なのになぜか毎月100万円を二人別々に稼ぐ親の元から送られる50万円を使って生活しているのだが、去年の夏休みはもう少しぜいたくをして過ごしたいと思い、海へ行かなかったのだ。そして結局ぜいたくが見つからずにお金を無駄に持ったまま夏休みを過ごしてしまうと言うなんとも言えない結末になってしまった。
「ああ、そうだな。ちょっと2年前の事を思い出してみるか・・・」
と思いだそうとしたところで、
「あっ、秋村君今水着の人思い出したでしょ。駄目だよ、学校でそんなことしちゃ。そういうことは家でやる事!」
と言われてしまったのを今でも思い出している。
確かに僕も思春期だ。そういうことぐらい自分でもする。だけど、僕が求める女性の体形は・・・
そこまで考えようとして、僕は自分の目を疑った。歩道の木の下に妖精のような小ささをした、天使がいた。
その天使が目を覚まさなさそうだったので、僕は自分の家に連れ込んで様子を見た。
今思えば、この行動---いや、僕が「見えている」事自体が僕の運命を握っているのだと改めて思いしるのであった・・・