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第4話 青い光


診療所を出た四人は、村の不穏な空気を感じながら歩き進めた。


「ここ、変じゃない?」

恭子が周囲を見渡す。


古びた家々が並び、どこか薄暗い印象を与える。

昼間でも、この村は何かが欠けているような、不穏な雰囲気が漂っていた。


「こんな時間にこんなに静かな村って、逆に不気味じゃないですか?」

琉生は肩をすくめて言った。


「どこも静まり返ってますね。」

あいらが呟き、辺りを警戒するように見渡した。


その時、琉生はふと目の端に青い光を感じた。

「……また、あの光…。」

思わず立ち止まり、周りを見回すが、誰もその光を見ていないようだった。


「どうかした?」

恭子が振り返ると、琉生は軽く首を振る。

「いや、なんでもないです。」

無理に笑顔を作る。

「ちょっと気のせいだったかもしれません。」

でも、心の中では、確かに光が見えた気がしてならなかった。


「お前、さっきからおかしいぞ。」

善が琉生を見て、目を細めた。


「たしかに顔色悪いし、なーんか落ち着きがない。」

恭子も琉生の顔を見ながら言った。


琉生は驚いて、すぐに言葉を返そうとする。

でも、善の鋭い目に、言葉がうまく出てこない。

「何か見えてるのか?」 


琉生はしばらく黙っていた。

「いえ、別に…何も。」

言葉を濁し、顔をそらす。


その時、遠くの方から声が聞こえた。


その声に、琉生は辺りを見渡す。

だが、他の三人はその声を聞いていないようだった。


「誰か今の声、聞こえました?」

琉生が聞くと、恭子は首を振った。

「何も聞こえない。」


「ほんとに?」

琉生は不安げに聞く。


「琉生さん、大丈夫ですか?」

あいらが心配そうな顔で琉生を見つめる。


四人の周りは依然として静まり返っている。

再び、青い光が琉生の視界に現れる。

今度ははっきりと、青い光が空に浮かんでいた。


琉生はそれを見つめ、体が震えそうになる。

「なんだ、この光…」

心の中で何かが引っかかる。だが、その正体が分からない。 


「消えた…。」

琉生は呆然と呟いた。


「まさか、幻覚を見てるんじゃないでしょうね。」

恭子は不安げな顔で見つめる。


「違います!確かに見たんです!」

琉生は自信を持って答えようとしたが、心の中ではその光が本当に存在しているのか、迷いがあった。

でも、他の三人はその光を見ることができない。


恐怖と混乱が琉生を包み込み、無意識にその方向へと足を進めていく。


「琉生!待ってって!」

恭子が急いで呼びかけるが、琉生は振り返ることなく進んでいく。


心臓が高鳴る。

何かに引き寄せられるような感覚、確実に何かがある。


急に、足元が軽く揺れ、再び青い光が一瞬だけ視界に広がった。


光が遠くから射すように、何かを照らしている。


「これ、何だ?」

琉生が足を止めた先には、古びた神社のような建物が見えていた。


周りは荒れ果て、どこか不気味な空気を感じさせる。


「…神社?」

三人がようやく追いつき、目を見開いた。


「この村に神社なんて、なかったはずです…。」

あいらは怯えながら言った。


琉生は言葉を失いながらも、恐る恐るその場所に近づいていった。


すると、再び青い光が神社の方向から射し込むのが見えた。


その瞬間、琉生は何かが自分の内側に響くのを感じた。


「この場所…知ってる…?」


不意に、琉生の頭に浮かんだ記憶。

それは曖昧で、断片的なものだった。


「どうして、俺はここを知ってるんだ?」

その問いが、琉生の中で反響した。


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