クマの謀略Ⅱ ~たぬきの察知~
たぬきの里はタイガー里との戦争で泥沼から抜けられずにいます。その理由を検証していく過程である疑惑に気付きます。その疑惑が真実ならば大変な事ですが…たぬきは確認しなければなりません。
たぬきの里である秘密会議が開かれました。たぬきの外相がヒソヒソと話します。
「どーも、クマの里の動きが怪しい…。始まりは恐らくオオカミの里との戦争の後、トロッコの共同経営を断った辺りからだと思う。たぬきの移民制限があり、フラミンゴの里の会議では動物種平等宣言の否決、大海会議も主力艦の制限やベアとたぬきの同盟解消、アニマ連盟脱退にも関与していたようだ。とらの頭の地の新トロッコ建設にはクマの里からの資本が入っていて、タイガーの里のショウを支援しているのもクマの里だ。どーもたぬきの悩みの裏には常にクマの里の姿が見える…そこで、クマの里の真意を調べて欲しい。」
「は!」
たぬき外交官はクマの里に向かいました。たぬき外交官はクマの里に着くとすぐに調査を開始します。
「ん?」
「あ!」
「あれ?」
「これは…。」
調べれば調べる程に、ある確信へと近付きます。そしてたぬきの里に連絡します。
「クマの里はどこまでもたぬきの里を戦争に引きずり込んで叩き潰す覚悟でいる。そのための準備を進めている。この決心を変えさせることは不可能である。警戒されたし。」
この連絡を受けたたぬきの外相は青ざめます。
「クマの里のたぬきの里への敵意は動かし難し…。」
たぬき外相は拳を握り、前を見据えて覚悟を決めます。
たぬきの外相は考えます。
「クマの里との単独での和解は難しい…ならばワニの里とオオカミの里と同盟を結び、この同盟をバックにクマの里と交渉する…というのはどうだ…。」
ため息が出ます。思わず苦笑いです。
「本当なら一番警戒しないといけないヤツ等と同盟を組むのか…かなり危ないな…でも…他に策もなしか。」
ヤレヤレと骨の折れる仕事を始めました。
ワニの里には、ワニの里とオオカミの里の不可侵の約束で裏切られましたが、仕方ありません。もともとのカミッテルン反対協力約束の発展で同盟成立です。しかしワニの里はオオカミの里とたぬきの里との三つの里での同盟を拒否したため、オオカミの里とはたぬきの里とオオカミの里の不可侵の約束を結ぶことになりました。
「これで何とか、クマの里と交渉出来るかもしれない…。」
クマの深遠にある野望にたぬきはやっと気付きます。そのための準備が着々と進められていたと知ったたぬきは何とかクマの里との戦争回避の方法を模索します。物語はクライマックスへと進んでいきます。