永遠
やっとまた見つけたよ。
なにを? とわにつづくもの。
それはおひさまとにげた
うみ。
たましいの物見よ、
ひみつの打ち明け話をしよう
なんにもなかった夜だとか
もえる日なかのことを。
だれもが皆そう願う、
ありふれたよろこび
あなたはそれを踏みはずして
気ままに飛び去ってゆく。
あくまであなたに帰せられる、
絹ぎれの火照りに、
ためいきをつくのがつとめなら
「おわり」だなんて誰が言う。
のぞみなんてない、
無明也。
答えることと耐えること、
くるしみだけは違いない。
やっとまた見つけたよ。
何を? とわにつづくもの。
それはおひさまとにげた
うみ。
L'Éternité Arthur Rimbaud (1854-1891)
※原文ルビ付
L'Eternité
Elle est retrouvée.
Quoi? - L'Eternité.
C'est la mer allée
Avec le soleil.
Ame sentinelle,
Murmurons l'aveu
De la nuit si nulle
Et du jour en feu.
Des humains suffrages,
Des communs élans
Là tu te dégages
Et voles selon.
Puisque de vous seules,
Braises de satin,
Le Devoir s'exhale
Sans qu'on dise : enfin.
Là pas d'espérance,
Nul orietur.
Science avec patience,
Le supplice est sûr.
Elle est retrouvée.
Quoi? - L'Eternité.
C'est la mer allée
Avec le soleil.
解題
初めてこの詩を読んだのは堀口大學の訳で、今でも一番気に入ってる。
中也節は、ファンにはたまらないんでしょうけどって感じで尾崎豊みたいな印象。
漢語を入れずにというのは小林訳他みんな漢語づくしなのでそういう堅いやつを緩くする例えばピストルズのアナーキインザukのボサノババージョンみたいな要はひねくれた意図。
この詩はサビ、最初と最後の部分が注目されがちだけど、各翻訳によって違う、一番バリエーションが多いのがバガエセズ サタンのあたりでそここそが、誰も「終わり」だなんて言いやしない、だから永遠なんだって思ったんだけど違うのかな、73年版で消えてるのか。