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「さて、これで一次試験の全行程が終わった。どう? 疲れた? 俺は疲れたよ」

 隣に戻ってきた御子野瀬さんはそれでも少し楽しそうにそう言った。

 確かに疲弊感は身体の内にあったが、それでもこうして代わる代わる女の子と話をするのは新鮮で、楽しかった。その旨を伝えると、彼は少し笑って、

「これからの話をするよ」一旦そうやって間を取ってから、「君はこのあと、今回の試験の内容から、三人を落選させる。これに関しては制限時間はない。自分が納得のいくようにやってもらって構わない」

「制限時間ないんですか?」

「まあ、言っても、何時間も何日も掛けられたら困るけどね。精々今日一日と思ってくれ」

「あ、はい」

「その後君は残った七人の選別のための試験に移る」

「あの」

「なんだい?」

「ここで落ちた三人は、どうなるんですか?」

 そう質問すると、彼は少し難しそうな顔をした。

「どう、と言うと?」

「すぐに帰宅ですか?」

「いや」どう答えようか迷っているのか、逡巡の間がある。「試験が全て完了するまでは、ここに留まるよ。君もバスで着たからわかるだろうけど、なかなか街までは遠い場所だからね。一辺に運ぶことになっている」

 あれ? と違和感を覚えた。ただそれが何に起因するのか、また、意味のある違和感だったのか、それもわからないし、一瞬後にはそれは空気に溶け込んで見えなくなってしまう。

「ただ、この先もそうだが、落ちた子は宿泊部屋から出ることはない。同じ場所で寝泊りはしているけど、会うことはないね。そういう意味も含めて、ちゃんと選んだほうが良いよ」

「はあ」

「それじゃあ一旦俺は又野さんたちと話をしてくる。あと、五灯さんの件を上に聞いてみるよ」

「はい」

「じゃ、また後で。監視役は離れるけど、この隙に受験者と接触しないように。ま、長嶺くんがそんなことをするやつとは思っていないけど」

 と言い残して、御子野瀬さんは片手を挙げると教室を出て行った。

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