【公式】カジノ大型イベント開催中
『みっんなぁー! こんばんわぁ――!!』
「「「ウォオオオ―――――――!」」」
熱狂。
あるいは狂乱。
そこには男も女も子供も大人も関係ない。
数千、いや数万という人の絶叫・歓声・咆哮が、広大なはずの屋内を壁や天井を揺らす。
カジノ『フェルベルニア』。
その最上階、イベントスペース。
ここはリアル時間で毎週、ゲーム内時間で隔週毎に行われる大型イベント専用のエリアである。
性質上このカジノ自体が近代的な施設ではあるのだが、この特に空間は世界観を無視したSFチックな内装をしていた。宙にはスポットライトの光源や巨大なスクリーンが幾つも浮かび、カラフルなレーザーが乱舞する。無意味にホログラムが多用されている気がするが、誰の趣味だろうか。
『よい子の皆も、わるい子の皆もおっまたせしましたぁーっ♪ "すぺしゃる"で"びっぐ"なお祭り、はっじまっるよぉ~!!』
「「「ウォォォオオオオオオオオオオオオ!!」」」
再び、仮想空間で再現された空気が激しく振動する。
もしここが現実であれば、窓ガラスなど容易く粉砕されるのではなどと思えるほどの声量だ。
会場内部は全体的に薄暗いが、中央のステージだけは明るく、かつ遠くからでもよく見えるという特殊仕様。ステージからの声やBGMもハッキリと聞こえ、周囲の雑音に阻害されることはない。
席によって入場料が変わりはするが、宙に投影された立体映像やその視覚聴覚効果によって、間近でなければどこでも大差ないという気合の入れようであった。
他に値段高めの席を選ぶ理由としては、他の客との兼ね合いだろうか? そんな雰囲気がいいという人もいるだろうから一概には言えないのだろうが、高価な席であれば、どれだけ混在していても"他人にぶつかることがない"。また、周囲で妙にキレッキレな動きをしているのや、常に何かを叫び続けているようなのがいれば、勝手に見えない聞こえないよう意識から除外されるようになっていた。
ここはライブ会場ではないのだが、とある事情によってそのような配慮がなされているのである。
その事情も、この状況を一目見れば理解できるであろうが。
『ついにっ! 今週もまた、今日という日がやってきちゃいましたっ! 待ちに待ったという、おにーさん、おねーさんも多いはずっ!』
なお、最も高価な席のシリーズの一つを紹介すると、暗くだだっ広い個室で、床が全面スクリーンになっている部屋がある。そこでソファーに座りながらペルシャ猫(貸出用)を膝に乗せ、会場内を見下ろすような形でワイングラス片手に見るという、通称『悪の幹部席』なんてのもあったりした。複数人で円形になり、見るのも可。
開発、遊び過ぎである。
とはいえ遊んでいるだけではなく、仮想現実であることをフルに活かした作りになっていることは確かであり、どれだけ人が多かろうが満席満員になることがないという不思議設定だ。そのお陰で明らかに収容可能数を越えているであろう人が入れているのである。
――さて、前置きはこの程度で良いだろう。
『今回のぉ――いべんとはっ! 今こそ己の真価を魅せるときっ!! 百花繚乱勇猛無比な、すたいりっしゅ☆とれじゃーはんとだぁ――――!!!』
「「「「ウォォォラァァァァアアアアアアアアアアアア!!!」」」」
もはやここが無法地帯になってないかと思わなくもないが、だいたいこの勢いが平常運転なので安心である。問題が無いとは言っていないが。
……脳内麻薬全開は兎も角。
この饗宴の中心、中央のステージ。
そこで、狂喜乱舞する彼ら彼女らの熱い視線をものともせずに、笑顔を振りまいている人の姿があった。
長くふわっとした白色の髪を、腰のあたりで大きなリボンでまとめた少女だ。
扇情的な黒のレオタードを身にまとい、網目状のタイツと白い素肌がライトの光を反射する。
申し訳程度に、開襟したベストを羽織り、腰にはフリルが多用されたスカーフを着用しているが、その挑発的な赤い瞳と妖しく濡れた唇は隠しようがない。
少女は小柄で胸も控えめとなっており、整ってはいるものの幼さが残る顔立ちではある。だがどうしてか、そのようなアダルティな服装を違和感なく着こなしていた。
何より一際目を引くのは――
彼女がBGMに合わせ、くるくるとその華奢な体を廻す度、大きな耳がつられて揺れた。
その、ショッキングピンクな、ふわっふわなウサミミが。
その、ショッキングピンクな、ふわっふわなウサミミが。(大事な事なので)
そんな色々バニーでガールな彼女が無駄に無駄のない可憐な動きでステップを決め、観客に流し目を送るたびに歓呼の声が飛ぶ。華やかな愛嬌のある笑顔から一転して、どこか官能的で大人びた笑みを浮かべたりと表情がコロコロと変化するのだ。そのギャップが目を引き、絡みつく様に離さない。
「ルヴィちゃーん!」
「こっち向いてー!」
観客の要望にも応え、ポーズ付きでウィンクを決めるウサミミ少女。
そんな彼女の頭上には、注視すればマーカーが表示される。
NPCを示す、グレーのマーカーが。
『そして今回はっ! 実況ぷらす司会をこのボク、皆のあいどるAIな《ルヴィ》が担当するよぉ~♪』
また会場内が、熱意溢れる声に包まれる。
このゲームで自身をAIだと認識しているNPCはほんの一握り。ルヴィこと属性マシマシなカジノで働くディーラー兼イベント案内役AIも、その内の一人なのである。
天真爛漫で蠱惑的、AI故に裏も表もない元気いっぱいな彼女は、その在り方をして観客を魅了するのだ。
『るーるは簡単、専用ふぃーるどでお宝を見つけて持って帰ってくるだけっ! 制限時間内であれば、いくつお宝をげっとしてもおっけー♪ あいてむ、すきるに制限なし、らいばると共闘するのもありっ!!』
この大型イベントでは毎回に司会進行役は変わるが、それはこのカジノで働くNPCだったり、はたまたリアルで芸能人著名人なプレイヤーだったりした。そのプレイヤーの共通点のとしては、長いイベントでも緩急を付けてうまい具合に盛り上げることができるリアル技能を持っていることだと言われている。
以前に大手芸能事務所のゴリ押しが来た際は、イベント担当者が笑顔で『出直してこい♪』と言い切ったのが話題になったぐらいだ。
『しっかーし、ただお宝を取るだけで勝てると思わないでねっ!? 持って帰ってきたお宝を本当にげっとできるのは――いべんと中、"ぽいんと"を多く獲得した人っ!!!』
言葉の合間合間でビシッとポーズを決めるルヴィ。
その度に歓声が巻き起こり、またそれに笑顔で返す。ステップを踏むごとに光の粒子が弾け、軌跡で絵を描く様にステージを周回する。
『"ぽいんと"を獲得する方法は単純明快――格好よく! 可愛く!! 美しく!!! せっかくのゲームの中だもの! 今こそ封印された書物を開くとき!』
何人か膝を着いたが、誰も気にはしない。
何しろ本番はこれからだ。
『技名を叫び、変身し、自分自身に酔いしれろぉ! 厨二魂ふるどらいぶで突っ走ってけぇ! それが、勝利の鍵だぁ――!!!』
「「「イヨッシャァァァァァアアアアアアア!!」」」
多少静まった辺りでルヴィが指をはじくと、ステージ直上を含めてエリア内スクリーンの表示が変わる。表示されているのは、今回のイベントのルール説明だ。
趣旨としては、ルヴィの言葉通りトレジャーハント、宝探しがメインとなる。
専用エリアでお宝――宝箱型オブジェクトを探して手に入れ、無事エリアを離脱できればミッションコンプリート。宝は複数手に入れてもいいが、途中でHPが全損したり、規定時間内に離脱できなければアウトとなる。
ただ、単純に宝を見つけて持って帰れば良いという話でもない。
このイベントは"ポイント制"となっており、持ち帰ったお宝の数、離脱時の残HPの割合、妨害成功・回避数など、様々な要素でポイントが上下するのだ。
なお、一番ポイントが加算される類としては……先程の説明で十分だろう。誰だこんなイベント考えたの。
"宝を持ち帰る"というのはあくまでも最低条件なので、そこからどのようにしてポイントを稼ぎ、どのタイミングで離脱するかが重要となってくるのである。そして最終的にポイントの合計が高かったプレイヤーが、その順位に応じた数だけ宝箱を開けられるという仕組みとなっていた。1位なら3個、2位なら2個、といった感じにだ。
なお、順位はポイント総計だけでなく幾つかの部門に分かれており、だが、どんな部門があるかまでは秘密となっていたりする。
幾つ宝を手に入れるのか。
いつエリアから離脱するのか。
あるかもしれない部門の上位を狙うのか。
コンセプトとイベント中のノリと勢いは酷いが、それとは裏腹に、かなり戦略性の高いイベントとなっていた。
……なお、宝箱の中身については入手時に概要のみが分かる形となっており、ブツは開けてのお楽しみという鬼畜具合となってる。前回の総合1位は"男性用衣服一式"という宝箱を開け、見事"女装セット"を引き当てた伝説を作っていたりするが、さて今回はどうなることやら。
『さぁーって! それではお待ちかねっ、いべんとすてーじの紹介をしちゃうよ~♪』
ルヴィがそう宣言すると、今度は若干喧騒が収まった。
今回のイベント、ルールなどは説明されていたが、どんなステージで行われるかは公開されていなかったのだ。
しかし、予想は付く。
何しろコンセプトがコンセプトだ。
またルヴィが指で音を響かせると照明が暗くなってBGMが止まり、タメを作るようにして、
『と言う訳で、現地のおねーちゃぁ~ん!!!』
『はーい♡』
ステージ直情の巨大スクリーンの表示が切り替わった。
そこに映されていたのは、夜と黄昏時を繰り返す、日が中天に昇らぬ特殊な地。時折、霧が全域を包むこともあるが、今は異様に大きく紅い月が空に座している。
巨大な"古城"を中心に、中世欧州風の街並みが広がるエリア。
"夕闇城"だ。
――で。
そんな風景をバックにして立つ影が一つ。
「「「キィタァァァァ―――――――ッ!!!」」」
この光景を見ていた運営は思う。これがリアルでのイベントでなくて本当に良かった、と。
……現実で起こっていたのであれば、間違いなく数百人が酸欠で倒れていただろうから。
そこにいたのは、ステージ中央直上の巨大スクリーンに大映しとなっていたのは、少女の姿をしたNPCだ。
鮮血よりも鮮やかに。まるで大輪の薔薇が咲いたかのようなワインレッドの髪が紅い月光を反射し、金色の瞳が妖しく輝いた。
各所に切れ込みが入ったゴシックドレスが風に揺れる。
何故これで色々見えないのかと思うほど露出が多いデザインで、その隙間から覗く陶器の様な青白い肌は、どこか異様な雰囲気の色気があった。
その漂う色香の一番の原因としては、よく観察すると分かる、"はいてない"上に"つけてない"ことだろうか。その手の種族であるからか、かなり際どい恰好である。ただ一番不思議なのは、それなのにどこか所作に気品が感じ取れる事であろう。
そして、身じろぎするたびに音を鳴らす物がある。
それは少女の細い喉に装着された、少女の髪と同じ色の"首輪"から伸びた鎖。よく磨かれて一点の曇りもない銀の鎖は、幼い肢体を拘束するかのように巻き付いていた。
これでも十分印象に残る姿をしているのだが、更に少女の見た目で、何よりの特徴と言えるものがもう一つある。それは彼女一人では表に出ないが、今この場であるからこそ顕在化するものだ。
それは――
『こんばんは、皆さん。現地からは私、リリシアが担当しますわ』
『おねーちゃん、よっろしくぅー!』
くすり、と微笑する、深窓の令嬢とも見える姉。
ひゃっほー、と満面の笑みを見せる、夏の向日葵のような妹。
あまりにも他が違うので一見は分からないが、よく観察すれば自ずと理解できる。
この二人が、全く同じ顔なのだと。
顔だけではない。
背丈と、あとついでにどことは言わないが、絶壁なのがこれまた似通っていた。
加えて二人はどちらもどこか淫靡な雰囲気を漂わせており、ふと見せる挑発的な表情は二人が姉妹だと確信させるそれである。
夕闇城の高ランククエスト用の受付嬢である長女と、カジノの一流ディーラーである次女という二人。彼女たちが実装されてから、まだそう時間は経っていない。
それでも、専用のAIを搭載し、メタな会話でさえこなす彼女たちは、どちらもAlmeCatolicaでも上位の知名度を誇るNPCなのであった。
そして。
そんな有名人な彼女たちの登場で熱気に包まれる会場は、この後に更なる混沌へと叩き込まれることになる。
『――と、主な見所はそのようなところかしら。ふふ、もう参加者の方々は準備万端のようですわね』
ステージ上にはホログラムで夕闇城のイベントエリア全域が投影されている。
今はリリシアによって、エリアの行動可能範囲や幾つかのギミックが仕掛けられていることが説明が終わったところであった。
予定としては、後一つだけちょっとした間を挟み、イベント開始となる流れとなっている。
いつもここのイベントで定番となっている、非常にはた迷惑なそれは、
『とったどぉ―――――!!!!』
『あらあら、どうやら本日の"犠牲者"さんが捕まってしまったみたいですわね』
会場内にルヴィの能天気な声が盛大に響いた。今はステージ上にウサミミの姿はなく、このカジノのどこかにいるルヴィが叫んだ声である。
そんな妹の叫びを聞いて姉が苦笑するが、しかしその顔はどこか面白そうにしている辺り、やはり似た者同士なのであった。
「今日は誰だと思う?」
「前のレースイベは紙袋被ったおっさんだったよな。何故か異様に解説うまかったが」
「ルヴィちゃんの場合は……初回が祓星の姐御を引っ張ってきて、次はコミュ障っぽい文系少女だったっけ」
「姐御の時は恋人募集し始めて大惨事になった記憶しかねえよ」
「文学少女の時も、途中で羞恥心が天元突破したのか完全に理性が吹き飛んでたよね。地味な支援タイプだったあの子も、今では立派なヒャッハー系戦闘民族だよ……」
本日の犠牲者。
それは、司会兼実況の独断と偏見によりドナドナされた解説役のことである。
実況役が芸能人などであれば解説役は相方などの知り合いが担当するのだが、NPCの場合は中々に悲惨なことになることで有名であった。
ある時は友人とカジノを見に来ただけだった学生だったり、ある時はべろべろに酔っぱらった主婦であったり。本気で事前通達等なく強制回収され、唐突に数万人の前で解説をする羽目になるのだ。これを犠牲者と言わずに何と呼ぶ。
一応何かしらシステム的な判別はしているらしく、事故るような事が起こったことがなくはあるが……それも、本人からすればあんまり関係のない話ではあるだろう。
特に、今回は。
『……あら? まあ、これはこれは、また……ふふふっ』
ルヴィに捕まった犠牲者の情報を見て、あらあらうふふと笑みを深めるリリシア。
一体どんな人物が選ばれたんだと戦々恐々とするギャラリーの眼前、中央ステージに変化が見えた。
直上に巨大スクリーンが投影されている以外は何もなかったステージにポリゴンが集まり、あっという間に一つのセットを作り上げてしまった。
言わずもがな、実況&解説席である。
と言っても堅っ苦しい代物ではなく、柔らかソファにガラスのテーブル、そのお菓子やジュースなどが用意されているような組み合わせだ。一応、解説役が極度に緊張しないようにとの配慮である。
……気を配るとこ間違えてね? という意見は喧騒に消えるのはいつもの事なのがなんとも。
そしてそのセットが出来上がると同時、そこに二つ分の人影が出現した。
影は直ぐに実体を持ち、幾何学的なエフェクトを散らしてステージ上に降り立つ。
『みんなーっ、お待たせぇー!!』
一人は満面の笑顔のルヴィ。
もう一人は、ルヴィとほぼ同じ背格好をした、
『今日のボクの相方は、なんとっ! なんとっ!! なんとぉっ!!! ボクやおねーちゃんの、もう一人の妹――――』
一息。
『ろぼっ子の愛称で親しまれちゃってる、ハルカカナタちゃんだぁ――――!!!!』
「「「「なにぃいぃぃぃいいいいいいいいい!?」」」」
現れた……というより完全にホールドされて連れてこられたのは、どこかのアイドルが着ているような服装を身に着けた、これまた年若い少女だった。
彼女を見たとき、まず目につくのはその髪だろう。肩に流れるそれは、空を連想させる透き通った蒼の色。その透明感と柔らかな光沢が、ステージの照明によって、まるで宝石のように煌いている。
そんな頭部からはアンテナらしき機器が接続されており、時折表面を淡い光が流れていた。
加えて腕や脚も似たような物だ。銀色の金属で覆われていて、一見手甲や脚甲にも見えるが、よく見ればそれが装備類ではなく自前であると分かる。
何よりここで特徴的なのは、彼女をがっしりと捕まえているルヴィ、そしてスクリーンの向こうのリリシアと、全く同じ顔をしていることだろう。ただしマーカーの色は灰ではなく、プレイヤーを示す青が表示されている。
……まあ、聡い者はすぐ事情に気が付くだろうし、そうでない者も掲示板などでは話題になるだろうから、暫くすれば知ることになるだろう。
一つ、問題があるすれば、
「「「めっちゃ目が死んでる……!!!」」」
ロボットだからか、あまり感情が表に出ないような種族だというのはわかる。だがそれを抜きにしても、一目見て分かるほど死んだ魚の目をしているのだ。
トドメに、焦点の合っていない目は置いておくとしても、何事かを小声で延々と呟き続けている。見た目が良いだけに、何とも恐ろしい事になっていた。
「ロボっ子もランダム選択地雷の犠牲者だったか……」
「本人にとっては名状し難きNPCであるのは間違いない」
「てか正気度ロールに失敗してますやん。あとアイデアは……お察しか」
「誰か、誰かロボっ子に精神分析を……!」
規約に簡素に載せられた一文は、過去のトラブルと言う名の惨事で割と有名だ。
故にそれを知る彼らとしては、皆一様に合唱するのである。南無。
というか、まだ正気に戻らない。
それに気づいたルヴィが首を傾げた。
『……おやぁ? ちょいマイク近づけてみよっか』
そっとマイクを口元に近づけてみる。
『――ス運営コロス運営コロス運営コロス運営コロス運営コロス運営コロス運営コロス運営コロス運営コロス運営コロス運営コロス運営コロス運営コロス運営コロス運営コロス運営コロス運営コロス運営コロス運営コロス運営コロス運営コロス運営コロス運営コロス運営コロス運営コロス運営コロス運営コロス運営コロス運営コロス運営コロス運営コロス運営コロス美凪さん泣かす運営コロス運営コロス』
『あ、駄目だこりゃ』
イベントは、まだ始まったばかりである。
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「ちょっと待って下さい、巻き添え喰らってませんか私!? 無関係! 無関係ですから――!」
「ハハハ、時には諦めも肝心だぞ?」
「諸悪の根源に諭された……!」