表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

空の蒼

作者: 河野朔


「あぁ、また今日も始まるのね」


雲一つない青空の下で、私はそう呟いた。

高校2年、相良晴留。

部活は美術部だが幽霊部員だ。


変わらない毎日に嫌気がさすが、この何気ない日常をぶち壊すだなんて大それたことは出来るはずもない。


「転校生を紹介するぞー」


その言葉と、入れ、の後、そいつはやってきた。

そいつは襟足を軽く伸ばした色素の薄い髪に、蒼い目をした、いかにもな外国人。


「ハロマ・ソウジロウです、はじめまして」


似合わない。

ソウジロウってなんだよソウジロウって。

親が日本通?侍ファン?


「席は相良の横なー、相良手ぇ挙げろ」


「はーい」


にやける口元をどうにか抑えて手をあげる。


「さがらさんよろしくおねがいします」


たどたどしい日本語だ。

そう思いながら視線をソウジロウに合わせる。


「ぁ…」


空の色だ。

近くで見た彼の目は、蒼く澄んだ空の色をしていた。

その瞳に私を写して、ただ無性にそう思った。


6月23日火曜日。

私は蒼に囚われた


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ