31
301
貴方と私は他人同士
それは覆せない大前提
貴方と私は他人同士
決して全てはわかりあえない
――だからこそ、貴方を知りたい。
302
充足する愛なんて
どこにあるの?
求めて求めて求めて
みたされない思いにみな
もがき苦しむ
それが、恋愛ってものでしょう?
303
静かに静かに繰り返す
幾度も幾度も繰り返す
たとえ涙に溺れても
たとえ心が痛くても
――私は何度も恋をする
304
幸せなんて
探さなくていい
だってほら
探さなくてもそこらじゅうに溢れてる
笑顔の数だけ、溢れている
305
恋をしたいのです
ほんのささいな恋が
誰かを思うだけで心が温まるような
誰かを思うだけで胸が切なくなるような
そんな恋がしたいのです
306
何があろうとも
貴方は私の唯一
たとえ遠く離れても
たとえ嫌われようとも
決して覆らない唯一
307
乱れた心で書く文字は
やはり乱れているでしょか
乱れた心で書く文は
やはり乱れているでしょか
けれど私は書くのです
乱れた心を宥めるに
書くしか私はできぬのです
308
いつだって忘れてしまう
大事なことは
ほんの些細なことだというのに
忘れてしまうから
焦り乱れていくのだというのに
309
深呼吸しよう
夜風に吹かれて 空を見上げて
きらめく星や朧な月や
流れゆく薄墨のくもを眺めて
惑乱する心を 静かに宥めるのだ
310
私にとって大切なものは
なんなのか なんて
考えるまでもないはずなのに
愚かにも私は
思い惑い続けるのです