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251


降りしきる雨に濡れて

ひとり

立ち尽くす君の

静かな笑顔は

どこまでも透明で

愛しくも哀しい。



252


沸きあがる激情は

果たしてどこから来るのでしょう

押さえ込んで微笑む毎日の中で

次第に軋みを帯びて

飛びだす時を待ち構えている



253


許されなくてもいい

許して欲しいなんて思わない


それでも


誰よりも愛していました

だから

誰よりも我が子が愛しいのです



254


解って欲しいなんていいません。

解ってあげるなんていえません。


だって


私と貴方は他人なのですから



255


握り締めた拳を

振り上げることのないように


歩く


日の昇る前の

薄ら明るい東の空に向かって


ひたすらに


ただ、歩き続けるのです



256


日は落ちたけれど

雨がやんだから

少しだけ

町を歩いてみる


雨の匂いと

草の匂いと

夕餉の香り


遠くから聞こえる

祭りの練習の太鼓の音に

心弾む初夏の散歩道



257


鏡をみなくなって

大分たつような気がします

目の前にある鏡から

目を逸らすようになって

みてるのにみないふり

気づいてるのに気づかないふり



258


ゆっくりと歩く夜道

空を見上げれば

雲に朧な月があって

ゆっくりとゆっくりと

月を眺めながら歩く

ひとり静かに歩く



259


小さな声で囁きかける

その声を

聞き逃したくなくて

じっと耳を澄ます


小さなその声の

優しい響きが好ましく

聞き逃したくなくて

じっと聞き入るのです


小さな小さな愛し子の声を



260


揺らぐ想いを

願いに変えて

抱える夢は

原初の祈りとともに

いつまでもとこしえに





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