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魂が
叫び求めるのだと
言葉ではなく
深い所に
ざっくりと
知らされる夜
162
許されるなら
求めるものは
愛の一粒
163
夢よりも
甘い夢を
その虚しさを
なにより知りながら
164
ひとりだと
呟く貴方を
わたしは嘲笑う
どうして
あなたにはみえないのか、と
165
孤独とは
ひとりであることではなくて
ひとりだと思いこむ
その心と知る
166
涙が枯れることなんて
ほんとはないんだねって
儚く笑う貴方が
誰よりも
なによりも
私は愛しいのです
167
できることなど
本当は限られていて
けれど
だからこそ
わたしはできることをするのです
168
貴方がいるから
微笑んでいられるのだと
どうしたら貴方に伝えられる?
169
一夜の夢よ
儚き夢よ
どうか
消える前に
そっと
その証をください
170
夜の寒さに身を震わせて
寂しい寂しいと泣く子供を
ぎゅっと抱きしめる
身のうちに在る
小さな子供が
微笑むように