15
141
ひとにぎりの おもいだけ そっとにぎりしめて わたしはひとり あるいていく
142
諦めることは容易い
けれど、続けることは難しい
やめてしまえば楽だけれど
たとえ拙くとも
続けることで見えることもあるのだ、と
いまはただ、文字を綴る
143
ゆうぐれのかえりみち
ひとり
かげをじっと
じっと みていた
144
信じることは難しい
だけど
信じられることも貴重なことで
心の間にあることは
みえないけれど
繋がっていると
「信じたい」のです
145
最低、と、低く呟く
それは
結局、醜い感情をもってしまった
自分への戒め
146
青空を見上げて
涙がこぼれそうになるのは
きっと
あまりにそれが綺麗で
透き通っているから
染み込んで
とけてしまえばいいのに
147
柔かなその髪を
ふわりふわりと撫でる
その愛しさよ
そのひと時は
至極の時間
148
ひたひたと
迫る闇に
寂しさを感じながら
けれどその一方で
安らぎを覚える
そんな不思議を抱えて眠る
149
寒いからと
言い訳して
抱きしめる
熱い顔を
隠すように
150
誰にも
何にも
自分にも
傷つけられぬ
そんな自分でありたいけれど
誰にも
何にも
自分にも
傷つかぬ人生など
なんの楽しみがあるのだろうか