表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
柔道してみたら!  作者: いむらこたろう
1/1

ユキの柔道生活

お腹すいた!

「ワァァァァ」盛り上がる観客。大きな武道館。面白く実況する実況者。投げられる大きな人。投げる大きな人。2021年東京オリンピック。あれ以上に私が盛り上がったことはなかった。


ー「きて!…動教室だよ!…起きて!ユキ!」八ッまただ。授業中に寝ていた。それはまだいい。移動教室に遅れかけ、友達まで巻き込んでしまっている!「ゴメン!ミユキ!走っていこう!」ここは市立桜山高校。秋田県の北のほうだ。私は大湊ユキ。高校一年生である。隣は坂倉ミユキ。今、一緒に走っている。私たち1-2組の教室は下駄箱のすぐ横。で、今から行かなければならない美術室はなぜか最上階で一番遠い部屋だ。間に合うか!?ドアのレールを踏み、もう一歩進んだ時!-キーンコーンカーンコーンーと音が鳴った。セーフだ!「はい。大湊、坂倉、また遅刻か、2回連続だぞ?」先生がいう。「いや!ギリギリセーフです!」私が抗議すると、「席に着くまでが移動教室だ!」と先生が言ってきた。遠足かよ。そう思いつつ、席に着く。授業中、ぼんやりと考え事をしていた。(何部に入ろうかなぁ)

(やっぱり服がかわいいバスケ部かな?でもバレー部もありだな。)この学校に文化部はないのだ。

(うーん、サッカー部もソフトボールもいいけど…)そう考えていると授業時間は終わり、教室へ戻り、入部届を出す時間が訪れた。(よし!バスケ部に入ろう!)そう心に決めて、部活ナンバー④と書いた。ミユキは小学生から続けている柔道部に入るそうだ。(楽しみだなぁ)そう考えながら今日も眠った。

次の日、部活の時間が訪れた。意気揚々と体育館へはいると、おかしなことを先生から言われた。  「大湊、お前柔道部だぞ?」は?どういうことだろうか。私は④と書いたはず。すると、「あーこれ、④だったのか。文字が汚くて⑨に見えたぞ?もう女子柔道部に入部決定しちゃったから、まあがんばれ!」は?え?ええええぇぇぇ?1年生の序盤で退部すると悪い噂が立ちそうだ。(2年生になったら転部するか…)そう思いながら武道場へ移動した。武道場へ入った瞬間、坂倉が突撃してきた。「ユキも柔道部にしたんだね!めっちゃ驚いたよ!これからよろしくね☆」と言われた。(詳しく話すとこの喜びに水を差してしまいそうだ。「よろしくね!」といった。

やってみると、柔道は意外に楽しかった。痛い、苦しい、暴力行為、など、マイナスイメージしか持ってなかったが、受け身をしっかりとれば全然痛くもないし苦しくもない。暴力でもなかった。私たち1年生の柔道部員は、私、ミユキだけだった。二年生の先輩のヒカルさんは、「もう少し二年生の部員はいるんだけどね…」と、言っていた。(幽霊部員かな?)私たちはそう思った。三年生はサクラさんとツバキさん。あと部長のマキさんだ。優しく教えてくれて、とっても明るい。晴れの日みたいな先輩だ!顧問は名ばかり。柔道未経験者で練習も一か月に一度ぐらいしか来ないらしい。忙しいそうだ。


二か月後

マキさんが思わぬことを言った。「明日、ここで団体戦の試合があるので、今日は掃除です!」(掃除かぁ)そう思いながら掃除を始めた。ん?試合?試合があるの?「マキさん!試合って、私たちも出られますか?」「ああ、1年生は補欠だけど、一応来てね」と言われた。女子の柔道団体戦は3人制だ。ヒカルさんは明日、塾で休むそうで、急遽1年生の私たちが補欠になった。なんということだ。私が出ても使い物にはならない。頼む。先輩。ケガしないでください!そう願いながら、武道場をピカピカにした。



                                 続く

お腹いっぱい!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ