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現実化編 chapter3 再会、友よ(実験者side)

一ヶ月近く間隔が空いてしまってすみません(*ノд`*)

仕事って慣れると減るんじゃなくて増えていくんですね・・・シラナカッタナー

これは○神プレイする時間を削るべきか・・・

アクシアの絶叫が響き渡るなか、ベモッレは落ち着かせるためアクシアに飲み物を差し出す。

「まぁーこれでも飲んで落ち着きなよ」

「誰のせいだ!誰の!?」

引ったくるように飲み物を取り、あおるように飲む。

「これもついでに食べてみたら?」

差し出したリンゴを「オレ、リンゴ、マルカジリ」と言いながら食べているアクシアを横目に一息つく。

(さて、これで落ち着いてきたかな?)

表面上は落ち着いているように見せていたアクシアの様子をベモッレは冷静に分析し、次にかける言葉を考える。

「それで、どういうつもりなんだ?」

不意に掛けられた言葉にベモッレは驚きの表情を見せる。

「取り敢えず俺も現状は理解出来てきた。今起きてることがどうであれ、ベモの言う通りログアウト出来ないんじゃここで生活するしか無いんだろ?」

(立ち直り早いなぁー)

そう思いつつもベモッレは頷く。

「取り繕っても仕方ないから話すけど、アク使って検証したんだよ。さっきいきなり裕に気付いたのは『気配察知』が発動して、石を投げた時も直線的に飛んだから『投擲』が発動したんだと思う。最後のはフレーバーテキストが効果を持ち始めたことの確認かな」

そう言われてアクシアは改めて自分の角を触る。

「なぁ・・・これってどうやったらしまえるんだ?」

「さぁ?それを言ったらアクシアは僕の見えてる精霊達を見ないですむ方法知ってる?」

肩をすくながら答えるベモッレにそう言うことかと納得する。

「取り敢えず意識してみるか・・・」

「そんな簡単な事じゃ」

呆れたように言うベモッレの言葉は続かなかった。

何故なら、アクシアの角が光の粒子になりながら消えていったからである。

「簡単だったな」

アクシアの言葉に二人は向き合いながら苦笑を浮かべた。

その後、裕も加えて種族特性の検証を行った結果。「自分の意思で(身体的特徴込みで)ある程度コントロールできる」と言うことがわかった。


「さて、やりたいことがずれたけど。これはこれで成果があったことにして、アクって調理のスキル鍛えて無いよね?」

「ああ、調理は手を出してないな、『味覚』込みで関連スキルもツリー解放してないし」

その言葉にベモッレはよし、と頷く。

「それじゃ質問。さっき口にしたのはなんだったと思う?」

「何って・・・()()()()()()()

当たり前の事に答えるアクシアにベモッレは首を横に振る。

「正解は()()()()()()()()だよ」

その答えにアクシアは驚いて手渡された水筒を逆さにする。

そこからはベモッレの言った通り黒色の液体が流れ出ている。

「これは不味いな・・・」

これだけで状況を察すアクシアに驚きつつも、何処か安堵したようにベモッレは笑う。

「師匠も同じことを考えてたよ」

二人の言う事が今一理解できていない裕が不思議そうな表情を浮かべる。

「これの何が不味いんだ?リンゴは味がしたろ?それなら取り敢えず味のあるものが食えるってことだろ?」

アクシアは短く唸ってから裕を向く。

「裕は二つの違いが解るか?」

「販売品と採集品か?」

裕の言葉に二人は苦笑する。

「まぁープレイ歴が短いとそう思うよね」

ベモッレの言葉にムッとする裕をアクシアは片手で制する。

「正確にはこの二つは『加工生産品』と『天然素材品』に別れるんだ。簡単に言うと調理スキルや調合スキルで生産できるものが前者で、後者は裕の言う通り採集や採掘、オーディエンスの店なんかで手に入る」

アクシアの説明に軽く頷き、続きを促す。

「俺が不味いって言ったのは天然素材品の方のリンゴの味しかしないってことだ」

「なぁ、だからそれのどこが『不味い』んだ?」

「天然素材品はリポップに時間がかかるんだ。それは店で購入して売り切れになった場合も同じことなんだ」

その言葉にひどく驚いた表情を裕は見せる。

「ちなみにだけどね、おにぎりやパンなんかも加工生産品に入るから」

ベモッレの追撃に裕はよろめきながら後退し壁にもたれ掛かる。

「終わった・・・これから先どうやって食事をすれば良いんだ・・・」

この世の全ての不幸を見たような暗い表情を浮かべ、裕は体育座りで小さくなる。

「塩はーおそらく大丈夫か?味噌は恐らくアウトだな。スパイス系もまぁ望み薄そうだし・・・となると生で食える野菜か、果物しか味がないってことか・・・」

アクシアの冷静な分析にベモッレは自分の情報を加える。

「一応スキル持ちのリュックさんが料理を作ったら。見た目良いけど、やっぱり味のしないおにぎりができたって。それで現実で料理出来るエルザさんが作ったらダークマター、物体X、賢者の石(?)みたいなのが完成したってさ」

アクシアは何とも言えない表情を浮かべる。

「最後がすっげえ気になるが・・・って待て!エル姉調理出来たのか!?どうやって」

「どうってそれは・・・」

そこで二人は顔を見合わせる。

「スキル無しで調理可能なら可能性が出てくるぞ」

「でもそうなると現実で実際に料理の作れる腕があって、更に調理スキルを持ってる人が居ないと・・・」

「問題はそうじゃない。調理なんてスキルをきっちり育てて、かつスキルツリーを解放していて更に現実と同じように調理が可能な人間が居るかって事だ」

ここまで言い合って二人は暗い表情を浮かべる。

「居なさそうだね・・・」

「確かにな・・・初期の選択スキルで調理を選択するプレイヤーは少ない。後から取得しようとすると結構な時間と金額がかかる。そうしてまで手に入れても役立つスキルじゃねぇーからな」

そこまで言ってアクシアは二人の人物の事が思い浮かぶ。

「居るかもしれない・・・」

アクシアの呟きを聞き拾った裕が詰め寄る。

「誰だ!そして何処に居る!?俺の食生活を救ってくれる救世主は!?」

「近い近い近い!!そして落ち着け!」

慌てて裕を手で押し退け、落ち着くように声掛けする。

「居場所がはっきりしてる一人に心当たりがある。ちょうど俺も行こうと思ってた場所の近くだし、ついでに話を聞こうと」

「待って」

ベモッレがアクシアの言葉を遮る。

「アク、エドを離れるつもり?」

ベモッレの言葉に訝しむ様な表情を見せる。

「最初からそのつもりだよ」

「言っておくけど、転移門は使えないよ。場所にもよるけどエドを離れるなら師匠に話しておいた方が良いと思うよ」

その言葉にアクシアは項垂れ、深いため息を吐く。

それは結局、昨日までの自分の移動時間が無駄になったせいなのか師匠に会わなくてはいけなくなったためなのか。アクシアの様子をベモッレは困った様に見ていた。

とりあえずってー所で一旦切りました。

下手すると次は極端に短くなるか、長くなるかという状況です。

なるべく早く作りたいですが・・・

それからそろそろインフルエンザの季節に近づいて来ました、皆様も手洗い、うがい等で健康にお気をつけください。

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