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現実化編 chapter2 再会、友よ(被験者side)

軽快な会話を考えていたら話が全く進みませんでしたorz


呼び出された場所はエドでは有名な釣りスポットだった。

近くに釣具店があり、ビギナーからベテランまでこの近くで釣りを楽しんでいた。ビギナーは釣れた魚を売り金策するため、ベテラン達は趣味を楽しむためにここで釣りをしていた。

しかし、今はいつものような賑わいがなく、ただ堀を流れるせせらぎだけが聞こえている。

(呼び出す場所が置いてけ堀って、なに考えてんだよ)

アクシアはそう思いつつも、階段を下りてる。

「良かった、来てくれたんだ」

アクシアの姿を確認したベモッレが安堵の表情を浮かべる。その姿はいつも見ていた髭を蓄えた中年のエルフの姿ではなく、リアルでよく見ていた幼馴染みの顔に依っていた。

しかし、その表情はすぐに厳しいものに変わる。

「単刀直入で悪いけど、ログアウト出来る?」

アクシアは訝しみながらシステムモニターを呼び出し、ログアウト操作を行うがエラー表示のまま何も変わらなかった。

様子の変わらないアクシアを見てベモッレは深く溜め息をついた。

「どう言うことだ?」

「気付いて無いみたいだけど、ログアウト出来なくなって1日経過してるんだよ」


ベモッレは自分なりの推察を交えながら状況を説明した。

「僕と裕は昨日からログアウト出来てないんだ、最初はただの不具合だと思っていたんだけどエドの街全体でプレイヤーが同じ状況だったんだよ」

「それだけ・・・で?」

アクシアの言葉に呆れた表情を浮かべる。

「ここどこ?」

「マイ」

刹那、ベモッレの鋭い拳がアクシアの顔面にめり込む。

「言わせないよ!この洋ドラ厨が!?」

めり込ませた拳を引き抜き、手をヒラヒラと揺らす。

「ってーな!何すんだ物理エルフ!」

ベモッレは鼻で嗤い、見下すような視線を向ける。

「痛い?デフォルトで物防高いのに?」

「気分の問題だ!気分の!!」

そしてアクシアは勢いよく橋の床版を指差す。

「それからあのコウモリ男は何で重力無視して床版に逆さに立っていられんの!?」

「あぁーあれはスキルの検証中。『天地走り』がどこでも通用するって気付いて逆さまに移動できんじゃねぇ?って裕がやってる」

ベモッレの言葉に今度はアクシアが呆れた表情を浮かべる。

(コイツら・・・本当はこの状況にまったく焦ってねぇーだろ)

「これで俺も忍の者!」

獣人特有の尻尾を振り回し、サムズアップしながらアクシアに笑顔を向ける。

「黙れ!お前はアサシンだろうが!後、忍を名乗るならしっかり忍んでろ!?」

アクシアの言葉に裕は鼻を鳴らす。

「忍なれども忍ば」

「しっかり忍んでろ!」

アクシアは足元の石を広い、思い切り裕に投げる。

石は綺麗な直線を引きながら、裕に命中した。

石による命中判定で天地走りが解除され、床版からまっ逆さまに裕は堀へ落ちていった。

アクシアは全力で投球したせいか息が上がり、肩で息をする。

トントンと肩を叩かれ、振り返った先にはベモッレがいい笑顔でサムズアップしていた。

「ナイスショット」

ベモッレの笑顔でアクシアの中のナニかがキレた。そして突如アクシアの背中に激痛が走った。

我慢出来ない痛みにアクシアはのたうち回る。

「痛いーマジでいてぇー具体的に言うと肩甲骨の辺りの皮膚が無理やり引っ張られてるー!」

そんな様子のアクシアを見て「あぁーまだ余裕あるなぁー」などと呑気にアクシアの様子を見ていた。

「成功か?」

堀から上がってきた裕が水を滴らせながらベモッレに話しかける。

「どうだろう?アクが来てからは僕の予想通りの結果になってるから、これ以上の検証は必要ないかと思うけど・・・」

「事例は多い方がいいか?」

ベモッレは頷き、アクシアの様子を観察する。

(アクシアの種族「竜人」は感情が昂ると竜側の特性が発現する、わざとキレさせたんだから発現してくれるといいんだけど・・・)

痛みが落ち着いきたのか、アクシアはゆっくりと立ち上がる。

その姿は普段の姿とは違っていた。頭部からは麒麟の角の様な物が生え、背中からは翼竜の翼のよう物が生えている。

その様子をベモッレは複雑そうな表情で見ていた。

アクシアの変化が起きたと言うことは仮説がまた一つ実証されたと言うことになるからである。

(これまで種族特性はフレーバーテキストに過ぎなかった・・・でも昨日からはプレイヤー達の種族特性が機能してる。龍人は数が少ない上に特性の発現条件を満たしているプレイヤーが少ないから、無理にでもアクシアで検証したけど。この結果だと師匠の言ってた通りかも)

アクシアの痛みが収まった様子を見てベモッレはインベントリから手鏡を取り出しアクシアに向ける。

その姿を見てアクシアは絶句する。

「良かったね、念願の生角と生翼だNE☆」

「俺はそこまで厨二病じゃねぇーわ!!」

ベモッレの良い笑顔とアクシアの絶叫を聞き裕は一人静かに(話がすすまねぇなぁー)と呆れた表情を浮かべていた。

私達はだいたい何時もこんな感じの会話してます。

日常会話を晒す暴挙、そして知ってるか?この会話殆ど内容以外は手を加えていないんだぜ(。-ω-)

あと裕の一言が作者の偽らざる本音ですよ。

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