道徳とは…?
道徳はすきでした。内容忘れたけど。
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勉強は日本の小学校だけあって、ある程度の水準の授業が行われた。一年生は国語、算数、理科、道徳。この四時間で構成される。
「道徳の授業……か」
「どうした?秀夫、おまえらしくないな、得意の勉強なんだから、というか、道徳のときだけやる気ないな」
「ああ、なんか、頭がモヤモヤするし、胸焼けが止まらないんだ、道徳のときだけ保健室で休ませてくれないかな」
秀夫は道徳という授業が苦手だった。
道徳とは、人としての倫理観や価値観の基盤にある道を往くことによる徳を得ることなのだが。
不満を口にしながら、道徳の授業が終えた。
最初の一学期のテストが来週に控えている
「はぁ、テストにすらでない道徳に、いったいなんの価値があるのだろう、いらない」
プログラムのミスである。
研究委員会は秀夫を回収も視野にいれるべきかと相談もあったが、実験は続行した。
道徳を学ばなかった場合、人の道を外れてしまい、すぐに逮捕されてばれてしまう可能性もあるし、今さらながらここ札幌と北海道からフェリー以外で出られない仕様上、続行をせざるを得ないのだ。
次週、期末テスト、結果。