創造と恋愛
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サッカー部としてチーム内の練習試合でも、秀夫の活躍は変わらなかった。ハットトリックにアシスト2回、5ー0で完璧な勝利だった。
監視者のオフィスはもちろんこの成果に沸いていた。彼はロボットとしての性質上、そこまで身長が高くないので、ヘディングで競り合うこともなく、ドリブルで抜いていくリオネル・メッシのような存在感を小学一年生から片鱗を見せつけていた。
校舎内の窓辺でじっとそれ(ゲーム)を見つめていた林未来ちゃんは久遠秀夫を憧れではなく、恋愛感情に変わっていっていた。
サッカー部の練習がおえ、ストレッチが終わってから、情動的に秀夫に駆け寄っていき、
「秀夫くん、かっこよかったよ!」
「あ、あぁ君はたしか一組の、林美来ちゃん」
「え?しっていてくれていたの?ありがとう!」
「これからも、サッカー頑張るよ」
秀夫はただの励みとしか思わなかったが美来にとっては憧れから恋愛感情に移行していた。
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某国のオフィスでは、「美来ちゃんとの恋愛について」議論が真剣に執り行われ、かつ、小学一年生の時点でエースはおろかキャプテンになれる逸材にしたプログラム、システムエンジニアを呼び出し、その部門に賞金を渡した。
なお、アドレナリンがでる数値だけは彼らに測ることができなかった。
今後の監視員、研究委員会の課題である。
サッカーでハットトリックをとって、ピカピカのサッカー用の鞄?忘れたけどかってもらったなぁ