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魔法の世界へ転移招来!   作者: ねぎとろ
序章 『仲間の強さ』
5/50

五話 「ノースとの出会い」

 目が覚めた時天井は真っ白だった。


「はっ……! ここはどこだ?確か俺はギルドの中で倒れたはず」

 慌てて周りを見てみると、心配そうな顔して見ているリンシアと見知らぬおっさんが立っていた。


「り、リンシア、そのお隣の人はだ、誰かな?」

 俺は若干怯えながら聞いてみた。


「タクミーーー!! ようやく目が覚めたか! 我はずっと待っておったんじゃぞ!! うぅ……」

 リンシアは言った後に急に泣き出してしまった。


「お、おい。リンシア泣くなよ。てか俺そんなに倒れてたのか?」

 俺の中で体感的に1時間くらいのはずだったが、

「……ゴシゴシ……お主は…もう丸1日眠ってたぞ……グスン……」

 リンシアは泣いた目を擦りながら俺に教えてくれた。


「んでさ、もう普通に聞くけど貴方は誰ですか?」

 俺はずっと笑顔で見ている男に聞いてみた。


「ん? あ、俺か、俺の名前はノースだ。一応このギルドのマスターをやっている。 って一応これは昨日も言ったはずだがな。ハッハッハ!」

 ノースと名乗る男は昨日名乗ったはずと言っているが、俺の記憶だと酔っ払った男が話しかけてきたところまでしか覚えていない。さらにだ、酔っ払った男とは全然違う顔つきだし多分別人だろうと思ってしまった。


「んーと、昨日のいつ俺に名乗ったんですか?全く覚えてなくてすいません……」

 隣でリンシアを撫でながら、俺は申し訳なさそうに聞いてみた。


「まぁあの時は俺も酒飲んでたからなぁ、覚えてないはずだ。 今と顔が違うはずだし」

 この言葉を聞いて俺はピンときた。やはりギルドに入った時に話しかけてきた男だ。


「まさかと思いますが、昨日ギルドに入ってすぐに話しかけてくれた人ですか?」

 恐る恐る聞くことにした。


「お、覚えててくれたか。そうそう、お前に話しかけたと思ったらその矢先にお前が倒れてビックリしたんだよ」

 ノースは俺に笑いながら言ってきた。そんなこと言われても俺は耐えられなかったんだからしょうがない。


「ここは一体どこなんですか? 全く見覚えがないんですが……」

 周りに見えるのは、木製のドアと俺が寝ているベッド、あとは小さめのテーブルだけだ。小説や漫画でよく見る宿屋の中とほとんど変わらない。


「まぁここはギルドの二階、従業員用の部屋だな。倒れたお前をそこの嬢ちゃんと一緒に運んだんだ」

 ノースはそう言いながらリンシアの頭を撫でようとしたが、リンシアが全力で拒否っていた。


「あ、その説はありがとうございます! ノースさんはギルドマスターなんですよね? 結構若そうに見えますが」

 それもそのはず、ノースは今でいう20代後半辺りの顔つきに見えるのだ。さらにイケメンで頼れるお兄さんってオーラが凄い出ている。もうなんとゆうか全部羨ましい。


「お! 俺のことか? 俺の親父が昔このギルドのマスターをやってて、つい最近俺にこのギルドを託してくれたんだよ。だから俺はこの歳でマスターを出来てるわけ。ちなみに今26歳な」

 まぁいくら親のお陰と言っても、多分ノースの実力も相当なものだろう。そう思っている矢先に、唐突にアナウンスが鳴り響いた。


「緊急警報! 緊急警報! 街にドラゴンが接近中! 戦える者は速やかに迎撃に出てください」

 焦った口調でアナウンスが聞こえてくる。


「お、ドラゴンか、寝起きで悪いが、お前も戦えるだろ? さらにそこの嬢ちゃんも実は中々戦えるはずだ。 ほら行くぞ!!」

 ノースに引っ張られ俺とリンシアは街の外に飛び出していった。


 俺は引っ張られながらリンシアに聞くことにした。もちろん能力についてだ。

「リンシア〜。まさかとは思うけど、お前って俺より強かったりする?」

 俺より強い少女とか普通に嫌だったのだ。

「もちろんお主より遥かに強いぞ? いくら能力がすごく下がっても、転移魔法使える時点でそこら辺の人よりは遥かに強いしのぅ」

 リンシアが言うのには、転移魔法は最上級魔法で並の魔法使いじゃ使えず、王都の魔術師がギリギリ使えるかどうかのレベルらしい。


 そんな話をしている時に、ノースが突然手を離し、勢い余って俺は倒れてしまった。

「お前ら、呑気な話は終わりだ。俺たちは運悪くドラゴンに出会っちまったらしい」

 3km先には、真紅に染まったドラゴンが大きな口を開け、待ち構えていた。


「マジかよ……なんで俺たちが出会っちまうんだ。 先に言っといてやる。俺は一切役に立たないからな!」

 なんてたって俺が使えるのは召喚魔法だけだ。 さらに手元には武器もない。この状況で俺が役に立つ訳ないのは目に見えて分かっている。


「よし、お前ら今から俺は自分の体に魔力を纏う。だが、それには少々時間が必要だ。それまでの間だけでいい、持ち堪えてくれ」

 ノースはそう言って、魔法を唱え始めた。何故か任されてしまった俺とリンシアは唖然としながら決心を決めたのだった。


「よ、よし。とりあえず俺は召喚魔法で戦えそうなやつを召喚してみるから、お前はちょっと戦っててくれ!」

 リンシアに頼るなんてカッコ悪いと思いながらもプライドを捨て、俺は召喚魔法を唱えだした。


「全く……しょうがないのぅ。我もそんなに魔法を使えぬが、とりあえずやってみるとするか」

 リンシアはそう言いながらも、早速氷系の魔法を唱えた。俺には全くその魔法の名前が分からないのでとりあえず尖ってる氷としか思わなかった。だが、以外にもその氷の威力は高く、ドラゴンを遠くから一突きし、ドラゴンは苦しみながら雄叫びをあげた。


「もう……我は何も出来ん……」

 リンシアは1発魔法を打ったらバタンと倒れてしまった。さらにドラゴンはダメージを受けて怒っている。絶体絶命の状況。だがここで召喚魔法が発動する。


「おっ、ようやく発動したか。何が出るのか、この状況を打開してくれるやつが良いが……」

 目を閉じ、祈っていると。魔法陣が光だし、中から小さめの少女のシルエットが浮かんできた。


「何かを召喚した所悪いが、待たせたな。今から俺があのドラゴンを殺してくる。少し待ってろ」

 未だに少女の正体が分からないまま、ノースは1人ドラゴンに挑んでしまった。


 大きな剣を片手に持ち1人走っていくノースの背中を俺は見ていることしか出来なかった。

やっぱり短いですかね……?

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