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サーカス小屋

作者: Crying

Are you crying now ?


道化師が一人ステージに座り込んで泣いていた。


「I am crying now.」


その人はそう言った。

誰に言わなくても見てわかることをあえて言った。


しかしその人は泣いていなかった。

泣いているように見える化粧をしていた。


「Why?」


誰もいない空間にその人は問う。

その声はどこかに吸い込まれ消えてしまった。


その人は笑って続けた


「I don’t know.」


そう、その人もわからないのだ。

なぜ故自分が泣いて笑っているのか

なぜ自分が孤独なのか


そしてその人はすべて知っているのだ。


「さぁ、ショータイムだ。」


その人は両手を掲げて、いない観客に開始の合図を送る。


ここからがこれの始まり


ようこそ私のサーカスへ。

踊らされているだけの劇場へ。


心では泣いているのかもしれない

泣いていないのかもしれない


感動してるのかもしれない

してないのかもしれない


他人のことが好きなのかもしれない

嫌いなのかもしれない


このお話はどこかで聞いたことがあるかもしれない

ないかもしれない


この言葉をどこかで聞いたことがあるかもしれない

ないかもしれない


この私を知っているかもしれない

そして、知らないかもしれない


この世界は見えているのかもしれない

もしくは何も見えていないのかもしれない


宇宙は存在するのかもしれない

しないのかもしれない


神様は存在するのかもしれない



しないかもしれない




そして



私は存在していないかもしれない




貴方も存在していないかもしれない。




「I don’t know.」


Thank you !

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