女装男子がデート! 男だとバレたら即女体化!
「君はこれから女装して男の子とデート!男だとバレたら即女体化!」
なにそれ!?
僕の名前は定春。ごく、普通の男子高校生だ。
朝起きたら、天使が舞い降りてきて、妙なルールを突きつけてきた。
「どういうことだよ。男だってバレるに決まっているだろ」
自分の声がソプラノになっていることに驚く。
「声帯だけ声変わり前に戻したからね。さあ、ドレスアップしよう」
クローゼットを開くと、よそ行きの服がずらりと並ぶ。
「これを着ろというの?」
「そうだよ。これから、君のことがとっても大好きな男の子とデートするんだよ。モテないって悩んでるイケメンくんに君の女装写真を見せたら、こんなかわいい子とデートできるのって興奮して待ちわびてるんだから」
「うへぇ。絶対行かない」
「行かなかったら即女体化だよ」
「わかった。わかったよ」
「ウィッグつけて、お化粧して、ワンピース着て変身!」
「似合うかな?」
「うん、とっても似合うと思うよ」
公園に行くと男の子が時計をちら見しながら待っていた。
「おまたせ!」
「わ! 本当にかわいい女の子来たよ。夢みたい」
そんなキラキラした目で喜ばれると、本当の女の子になったみたいでドキドキしちゃう。女の子っぽくしようと思わないのに思わず内股になってしまう。
動物園でデート。カバ、サイ、ライオン、ペンギン。
はしゃぐ姿に、こちらもはにかんでしまう。男の子が喜んでくれるの楽しいかも。
い、いや、僕は男だ。こんなことで胸が踊ってはダメなんだ。
夕方になり、ベンチに座る。彼がじりじりと近づき、僕の手を恋人つなぎ。
わああああああ。僕、めちゃくちゃ女の子として意識されてる! こんなこと! こんなこと! そのとき、ワンピースのスカートをぞうさんがむくむくと持ち上げる。
禁断の状況に興奮しちゃったー!
「男?」
「女装だってばれちゃったああああああ!」
「はい! ゲームオーバー」
天使の声を合図に、ぞうさんはしゅるしゅると縮み、お胸がむくむく。
彼に事情を説明した。
「ごめんなさい! 本当は男なんですううう!」
「ふうん。ってことは、今は女の子なんだよね?」
「ふえ?」
唇に温かい感触が。
「僕が君を本物の女の子にしちゃったんだね。君の人生に責任取りたいな」
どっかーん! こんなこと言われて嬉しくなんか! 嬉しくなんか! 本当は男なんだからっ!
「顔、真っ赤だよ」
「いやああああああああ!」
これが、僕の将来の旦那との馴れ初めなのでした!




