第十七話「トリックの仕様上はネック」
そもそも、容疑者は"その場に集まって居なければ"、この問題は解決しないか?
そこに居る前提だから余計な事を考えないといけなくなるんだ。
だから、舞台は被害者の部屋のままでいい。
ただ、容疑者を"友達"から"他人に"変えれば良い。
"同じアパートに住む住人"にしてしまえばいんだ!!
そしたら、捜査としてアリバイも聞けるし、逃げ場もないッ!!
「そうなると……犯行動機は、恋愛によるもつれか、近隣トラブルとかだな。」
被害者は女性。犯人は男性。
したがって、自ずと他の容疑者も男性となるわけだ。
「………。」
本当にそれで良いのか?
あまりにも単純すぎないか。
・・
凶器をアレにするなら……それは悪手だ。
犯人は……『女性』だ。
でも、容疑者は……男女複数。
被害者は『男性』の方が良い。
その方が、凶器にアレを選んだ理由に納得しやすくなるッ……!!
残りの問題はなんだっけ?
オレは用紙に書いた内容を見返した。
①殺害現場は被害者の自宅じゃないとダメなこと
②凶器は犯人が持っていなければならない
③犯人は必然的に知り合いになるな
④容疑者候補のアリバイも必要だ
⑤警察が来るのはいい、だが探偵をどうやって来させる?
⑥当日に解決しなければならない
「フム……。 一、二、五、六はクリア出来そうだな。」
あ、③はもういらないか。
となると、④だな。
容疑者たちのアリバイが必要だ。
これは全員アリバイは用意しておきたいか。
じゃないと、ピンポイントで警察の事情聴取から犯人だと決めつけられちゃうからな。
アリバイと動機はまた後で考えるとして……
問題は、探偵をどうやって連れてくるかだな。
「うーん。」
このままだと百パーセント警察の知り合いから頼られたから来た。
って流れになるな〜〜。
まあ、それでもいんだけど……そこに至るまでの警察の知り合いをキャラ立てして、関係性も軽く話さなきゃいけないんだよな〜〜。
そうじゃなくて、「アレは!名探偵の!」で、登場した時に警察からの認識がそれだったらモブで済まされるし、名探偵だってことも読者に伝えれてラクなんだけどなぁ〜……。
まあ、現状トリックの仕様上仕方ないか。
探偵と警察は知り合いという設定で行こう。
ギャグよりよりはシリアスな関係がいいな。
キャラは冷静なデキる系の刑事にしよう。
まあ、それでも苦戦する程度の非凡刑事ってとこだな。
いや?探偵が凄いことは確定してんだから、『刑事』と『相棒』はある程度頭が良くてもいいか。
あえて惜しい推理をするミスリード役でも良さそうだ。
となると、あとは犯人の『動機』と容疑者の『アリバイ』だな。
犯人の動機は、ここは単純で良いか。
他が既に凝りすぎてきてるし、さっきの案でいこう。
犯行動機は『恋愛の嫉妬』だ。
浮気をされていた。もしくは、していると勘違いした。
が望ましいな。
「あっ! 勘違いしていた方、いいじゃん! 繋がるぞ!」
そこで、凶器となる被害者のスマホを奪ったことにしよう!
犯人の女は、彼氏である被害者のスマホをたまたまみてしまった。
そこで、名前で表示された女と連絡していることを知る。
ただ、その女は被害者の『姉』だ。
被害者は彼女に家族のことを話していなかった。
それで辻褄は通るな。よし。
そのメッセージを見た彼女は、浮気をしていると勘違いして逆上し、彼氏を背後から『彼氏のスマホ』で殴って殺した。
そして、スマホを家に持ち帰った。
「………」
「なんで同じアパートに住んでて、同棲してないんだ?ってツッコミが入りそうだな……。」
えぇーい!そこはもう知らん!
別に良いだろ!
部屋が狭い!とかでなんとかこじつけよう。
いまさら女はストーカーでした。とかはなんか違うし。
いや、別に違くないか……。
一応それでも凶器との関連性は繋げれるな…。
それなら、同じアパート問題も解決は出来る。
ただ、今度は侵入する理由が必要となるわけだ。
・・
「合鍵……か。まあ、それでなんで犯人がソレが分かったかの説明もつくしな。」
案外悪くないのでは?
なら、『細かい部屋の描写』は書かないとだな。
よし。話の全体が見えてきた。
あとは、一話の登場キャラとキャラの深掘り、容疑者のアリバイさえなんとかすれば完成だな。




