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ムレスズメ  作者: リンネ カエル/霖廻 蛙
売れない作家のリトライ
14/38

第十三話「関係性と背景」


[現在]


 まあ、追体験させないようにも考えなきゃな。

 そうなると、トリックとかの方になるか?

 でもそんなこと言ってたら、ミステリが本懐してしまうか。


 ここまでは……

 『出会いのきっかけ』である関係性。

 『作中における今の信頼度』における関係性。

 『これから先の展開』への関係性。


 を、考えるとして……


 現在の関係は単純な『探偵と助手』だ。


 その関係、つまり、手を組んで探偵業をすることになったきっかけを考えなきゃならん。

 あとは、それより前の、それぞれのキャラの過去だな。


 『キーラー』はまあ、裏の顔が連続殺人犯だし、元々幼少期からそういう内面の片鱗があったとすれば良い。


 『ハティ』は……勢いだけで考えたから、難しいな。


 ん──……まあ、トラウマとかは欲しいよなぁ。

 そのトラウマを"解決"まで……いや、"軽減"くらいにしとくか?


 解決だと、まあ、パッと浮かんだのは、ハティの両親のどちらかか、両親ともが殺人犯に殺される。

 その犯人を捕まえたのがキーラー。

 または、犯人は捕まってないが、カウンセリング的なケアをしたのがキーラーとかかな。


 それか、どんでん返しを入れるなら、年齢を離れさせることで、犯人はキーラーで、実は顔をチラッと見ていたが……幼かったハティはショックで当時のことをあまり覚えていない。とかな。


 そして、そのことに気づいていたキーラーは、監視をしながら騙し続けている。とかも面白そうだな。



 そうすると、ラストのキーラーが連続殺人犯だと暴かれるのも、ハティにさせられることができるか!!


 長年相棒を務めていたからこそ見抜けた、キーラーの"クセ"。


 それのことに気づき、かつて両親を殺した手口にもその"クセ"があることに気づいた。


 そして、ハティがキーラーの真相を暴く。


「なかなか良いんじゃないか?」



 これなら、物語(ストーリー)性もあるし、筋も通るな!

 うん!『ハティ』はこれでいこう!


 なんだかんだ、最終回辺りの構想も決まったな!



 んで、主人公の『キーラー』だが、幼少期に殺人衝動を起こすようになった片鱗のエピソードが必要だ。


 まあ、この辺は、海外とかでよくある話をモチーフにするか〜〜。


 よくあるのは……

 学校ではいじめを受けていた。

 家庭環境が最悪だった。

 父親が動物の狩りをして、解剖していたから死体に興味が出た。


 とかが、メジャーだな。


 まあ、どれも胸糞悪い話ばかりだが……。

 実際に起きることだって、誰しもがあるんだよな。


 生まれた時から"持つ者"と"持たない者"は決まってる。

 そこから、"レールの向き"を変更できるかは、一度きりしか無い人生の中じゃあ、難しいもんだ。



 だから、(イビツ)なヤツが生まれてしまう。



 オレもそうだったからな。

 どうしても、そういうヤツらには同情してしまう。


 そんなこと一ミリも理解できないヤツらも、この世界にはもちろんいる。

 それもごまんといるな。


 良い悪いで答えは簡単には出し難いが……。



 ムカつきはするよな。



 同じ境遇に()えば、おそらく絶望するだろう。


 まあ、そこで、「そんなことはならないし!」「理解したくも無い!」とか、開き直るバカばっかりなのが、ムカつく原因なんだが……。


 屁理屈ばかり並べるバカより、人の気持ちを理解するヤツの方が何倍も良い。


 例えソイツが何もしていなくても、世の中の役に立ってるっての。


 オレはそう思う。


「いかんいかん。ふけっちまった。」


 まだ、十六歳のガキが、周りから見たら大人すぎだろ。ハハッ。

 なんちゅーセリフだよ。まったく。


 話を戻すと、まあ、元々サイコパスなヤツだった。という設定も可能だわな。


 ただヒトを殺したい。

 死体をアートとして作品を作りたい。


 とか、よくあるサスペンスドラマの異常者の犯行とかだ。


 まあ、小説もドラマも同じだからな、あれくらいぶっ飛んでいても許される節がある。


 何故なら、"フィクション"だからだ。



 実際にされたわけじゃ無い、ただの映像作品だ。


 だから、多少ぶっ飛んでいても面白いと評価される。

 内容が残酷でもな。


 ガキが見なければいんだよ、あとは何も失うもんがねぇ無敵なヤツとかな。はっは。


 さて、だが……サイコパスだったは、理由としては浅いな。

 それならホラー作品でいい。


 オレが書きたいのはミステリだ。

 だから……シナリオはこうだ。


 幼少期にいじめを受け、一時的だが言葉が話せなくなった。

 そして、狩をしていた父親の影響を受け、動物の死体に触れる機会を得る。


 そこで、少年は『死』について、理解をした。

 だが、それは『本当の死』を理解したわけではなかった。



 そう、"すでに死んでいた"からだ。



 だから、成長した少年は、死の『瞬間』に興味を持つようになっていた。


 そして、父親と母親を殺した。

 それから、死について分からなくなった彼は、本名を捨て、『トゥルース・キーラー』を名乗り、表は探偵として、他の殺人犯の思想を理解しようとした。


 裏の顔は殺人を繰り返し、『本当の死』について探し求めている。


 まあ、パッと浮かんだが、こんなもんだろうな。



「主人公の背景(バックストーリー)も、とりあえずは決まったな」


 あとは、細かい詳細も決めなきゃだが、それは後でいいし、話を考える時でもいいな。


 大筋さえできてたら、何とでもなるし。

 時間の短縮にもなる。


 あとは、話のトリックと推理、そしてその事件の中にも物語(ストーリー)性を持たせなきゃいけない。


 ここが推理ものの難しいとこだな。


 読者が驚くような納得するトリックを考え、犯人に感情移入させるような動機、物語りを解決する為のヒント、解決するための探偵の視線誘導や仕草、思考。


 そういったもの全てを考え、毎回話を作らないといけない。


 まあ、なれてしまえば、なんてことはないんだろうが……他のジャンルよりも圧倒的に難しいと思っている。


 単純な話でギリ許されるのは、恋愛や王道ファンタジーの世界だけだからな。

 

 ミステリはどれも欠けてはならない。


 だから難しい。

 でも、だから楽しいんだッ!!


「ヒヒッ……」


 おっと、いかん、自分の中で盛り上がりすぎてついニヤけちまったか。


 サブキャラも考えていかなきゃだな。

 ソイツらの背景(バックストーリー)も考えなきゃいけないな。


 やることは多い、親か兄貴が帰ってくるギリギリまでは練ってやるぜッ!!



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