第九話「ヒワさん」
とりあえず主人公の名前は出来たが……細かい設定はまだ後でいいか。
次は『トゥルース・キーラー』の相棒役を考えよう。
「まずは……どんな役割を持たせるかだよなぁ〜」
そう。役割が重要だ。
これが恋愛ものだったら、『ヒロイン』という役割で済むのだが……。
ミステリとなると、やはり助手的な立ち位置になるか…。
そうなると、主人公のキャラ立てと被らないように作らないといけない。
全く同じ口調や見た目、性格や雰囲気だと、つまらないし、必要ないからな。
主人公『キーラー』の口調は冷酷な感じがいいか。
裏の顔は連続殺人犯だしな。
普段からクールでミステリアスな雰囲気の方が妙な怖さも伝わりやすいだろうし。
となると、対照的な明るい性格の方が良さそうではあるな〜。
ただし、リアリティを忘れてはいけない。
リアクションがオーバーすぎると、キャラがキャラを演じてるみたいに思われてしまう。
まあ、漫画やラノベなら多少その世界観として受けいられやすいが……あくまでミステリだしな。
でも、堅苦しいのは苦手だから、ある程度ラノベ寄りの作品にする予定だ。
それを踏まえて……陽気な少年とか…?
「いや、まてよ……。」
三枚目のパートナーと書かれた用紙に、オレは素早く書き出した。
「これなら!! めっちゃ良いじゃないか!!」
その時、"ピコンっ"とスマホに通知が送られてきた。
「ん? ヒワさんから?」
─────────────
ヒワさん。
彼は『ツブヤキっター!!』で知り合った内の一人だ。
アイコンは無地で、名前は『鶸』とプロフィールに書かれてあった。
初めはなんて読むのか分からなかったけど、『鶸』って漢字の隣に、『ヒワ』って読み方が書いてあったからすぐに読むことが出来た。
その後に、調べてみると『鶸色』『マヒワ』と出てきた。
マヒワはスズメ科の小型の鳥だった。
色は鶸色と言い、黄緑色が入った黄色っぽい色らしい。
そう、彼のアイコンは無地だけど鶸色だった。
そんな彼と話し始めたのは、オレの小説をネットで投稿してしばらく経った後だった。
初めて感想を書いてくれた人だ。
今でも忘れない。
「辛い時に、この作品を読みました。 涙がポロポロと溢れてきて、胸が苦しくなったけど……また明日からも頑張ろうと思いました。」
その感想を見て、誰かの背中を押すことが出来たと思うと、凄く嬉しかった。
それから、リンク先にあった『ツブヤキっター!!』からオレのことをフォローしてくれてたから、オレもフォローを返した。
それからは、作品について話し合ったり、日常的な会話もしたりした。
波長が合うみたいで、話しやすかったし、ほぼ毎日話す仲だった。
まあ、そんな多く話すってわけじゃなくて、二、三文メッセージを返し合うくらいのものだ。
そんなヒワさんからメッセージか。
内容は……。
「えっ?」




