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闇の狼  作者: 照屋 啓二郎
王国開放作戦
15/29

フルーク市の戦い①「作戦会議と奇襲攻撃」

 フルーク市、ここは、フルーク城の城下町として栄えた街であり、人口1.5万規模でこの街から港町へと続く道もある物流の中継点でもある街だ。ここには、大型の駅もあり、恐らく敵軍の補給物資の集積地となっているのもここと考えていいだろう。街は、中央に大きな城があり、その城から四方に延びる幹線道路を中心に円形の街を作っている。また、その周囲にも民家や田畑が広がっているといったような街である。フルーク市市内中心部以外にも小さな町々がある。

 敵軍は、ここまで撤退すると、さらに首都から装甲化された部隊などを含む1万人の援軍を要請し、防衛準備を整えた。

 わが軍は、3万5,000人の王国軍貴族軍の連合軍を率いて進軍を開始した。これに、後方から民兵部隊に勢力合わせて、2,000人の軍が加わった。この街の郊外には、少し高い山がある。そして、その手前には村がある。

 まず、わが軍は、郊外の村ラブールに対して、降伏勧告を行い砲撃の末民兵部隊を中心とした攻撃で陥落した。この村は、大型の村であり、ここに、通信拠点と師団司令部を置き、更に、砲撃陣地を構築した。作戦を立てる前に、現在の自軍兵力はというと、先頭に直接参加する兵力のみを見ると、民兵部隊2大隊、貴族軍麾下歩兵部隊4大隊、同騎兵部隊1大隊。王国正規軍が機甲部隊3大隊、騎兵部隊奇襲部隊を含め2大隊、歩兵部隊3旅団といったところだ。

 我々は、高地を獲得することによってより詳細に敵の動向の監視を強めることを計画した。作戦司令部で、この村から東へ行き丘を越えたところに、コール村という500人規模の村がある。丘からこの村までを抑えるというより詳細な作戦が考案され明日明朝より開始することとなった。

 夕方の作戦会議を終え各隊が夕食を取り始めたとき、マーレイとポールが国王に呼ばれた。国王のいる民家に入ると、「わが軍は、この丘を乗り越えるというを作戦を立てたが大楽待ち伏せされているだろう。」そう、国王は、話し始めた。少しして、一人の歩兵中隊長が入ってきた。国王はうなずくと、ポールに、「コール中尉だ。歩兵部隊の中で突出して連度の高いコール中隊といわれる100人の歩兵部隊を率いている。ポールの指揮下にこの部隊を入れる。」コールは、それを承知した。ポールも任せてくれといった。ポール部隊とマーレイ部隊そして、コール部隊は、すぐに食事を済ませると、丘を迂回し、丘と市中心部の間にある森林部に展開した。

 日が昇る前の薄暗い時刻に、先行部隊として、機甲小隊と、歩兵中隊300人が5両の中戦車を前に丘の頂上へ続く道を進軍し始めた。

 カンッ

 突然金属音が響いた。敵の銃弾が戦車に命中したのだ。その音により、各兵士は、応戦を開始した。なんと敵軍が道側面の林の中に数十人の民兵と思しき部隊が伏兵として潜んでおり襲撃してきたのだ。


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