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悪戯と黄昏の刻に・第一紀(異能者の戦い)  作者: 嶋 秀
第二章(リアル世界篇(伝説の魔術師リヴ・レヴ(詩音)を中心としたルキフェルとの戦い))
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第30話(会合)


銃撃乱射事件後、異能者の護衛やサポートをするAM国軍の特別チームの責任者と会合の席を設けた詩音レヴ

その会合で詩音レヴは、色々な秘密を明かしてしまうのだった。


 翌日。

 海未の別荘をAM国軍特別チームの責任者アーツル・フェルト大佐が訪問していた。

 長年、特別チームの護衛を受け容れているAM国の異能者達。

 現実世界では、ごく普通の人間である以上、命を狙われた場合、防ぐことが難しい面も多々有るからであった。


 「大佐。 いつも護衛を付けて頂きありがとうございます」

 海未が丁寧な挨拶をしながらハグをする。

 紗良も同様にだ。

 「昨日の事件は聞いたよ。 とにかく無事で良かった」

 大佐はいつもと変わらない2人の様子を見て、安心した表情に。

 「防いでくれたのは詩音です。 それに僕達が狙われた訳では無いみたいなので」

 海未の返答に頷きながら、案内された豪奢なリビングに入ると、詩音レヴと莉空が大佐を待っていた。


 「初めまして。 璃月詩音と申します」

 流暢な外国語で挨拶をした詩音レヴ

 莉空は外国語が殆ど出来ないので、会話は詩音に任せることにする。

 「こちらこそよろしく。 私は特別チームの責任者を務めているアーツル・フェルト大佐と申します。 シオンさん、実はハジメマシテでは無いのですよ」

 大佐はフランクに話し出すと、かつてNH国の大富豪達が出資して、異能者の創出プロジェクトを実行した際に、AM国も全面協力したので、駆け出しの少尉として、少し関わったことがあると言う。

 「あれから19年の月日が流れて、シオンさんも美しい女性になられましたね」

 少し懐かしそうに話す大佐。


 すると詩音は、

 「私の容姿は、本来の璃月詩音の容姿では無いのです。 実は或る事件を境に、璃月詩音は伝説の魔術師リヴ・レヴに取り込まれた影響で、リヴ・レヴの容貌が私の容姿に反映されています」

 初めて他人に明かした真実を聞き、その場に居る全員が一様に驚きの表情に変わる。

 莉空もサワリしか聞いていなかった真相。

 現時点で詩音レヴは、或る事件についての詳細を語ることは無かったものの、大きな秘密を事も無げに打ち明けてしまう。


 そして詩音と大佐の会話は続く。

 「昨日の事件を含めて、どうも私は誰かに命を狙われているようです。 昨日の乱射事件で巻き込まれて犠牲になってしまった方々に対しては、本当に申し訳なく思っております」

 「シオンさんが命を狙われている理由は?」

 「わかりません。 でも大佐はルキフェルの存在を知っておられるでしょ?」

 「勿論です。 異能者が現実世界で斃される時には、ほぼ必ずルキフェルが関与した影響によるものだと特別チームは判断していますから」

 「その通りです。 ルキフェルのそうした動きに、長年人知れず対抗し続けているのがリヴ・レヴですからね」

 アッサリと裏事情を話した詩音。

 レヴの命を狙うという無謀な企てをする勢力は他に考えられないからだ。

 昨日の乱射事件も、何処かの時点でルキフェルが絡んでいたのだろうという筋道での説明であった。


 「シオンさん。 そんな重要な事実をここで明らかにしても宜しいのですか?」

 大佐の質問にも、

 「私が人類社会に溶け込んで数千年。 歴史上の記録に一切残っていないのは、一定の間隔で人々からレヴに関する記憶と記録を魔術で消去しているからですよ」

 「なるほど」

 秘密を一部の人に打ち明けても、問題が無い理由も説明してみせた。

 確かにレヴの魔術で、情報操作はどうにでもなる。

 2人の間でそんな会話が続く。


 「大佐は、レヴの存在を知っていたのですか?」

 海未は、日頃から接触の多いフェルト大佐が、リヴ・レヴから直接話を聞いても、ビックリした様子が無いので確認してみる。

 「アールヴ・エルフのリヴ・レヴ様の存在は超極秘事項だが、口伝でチームに伝えられているんだよ。 なんと言っても、記録に残すとレヴ様が魔術で全て消してしまうからね」

 本人を目の前にして苦笑しながらも、知っていた理由を説明する大佐。

 レヴもその言葉に頷く。

 「広大なこの世界で、私一人では全ての異能者を護ることは出来ないのよ。 でも大半の異能者は成功者だし、自助努力で護衛を付けているので、余程のことが無い限り、命を失う様な事態にはならないけどね」

 追加説明をする詩音レヴ

 特別チームにだけ、自身の存在の口伝を残してあるのは、チームが異能者の護衛を任務としていることと、技術的に進んだ現実世界で、魔術だけで全ての事象に対応しにくくなったという深刻な理由が存在するからであった。


 「しかし、このような形でリヴ・レヴ様にお会い出来るとは」

 大佐は、伝説の存在に面会出来るとは思って居なかったからだ。

 「大佐。 私と絡んだ人間には不幸が訪れますから気を付けて下さいね」

 冗談めいた言葉では有ったが、伝説の魔術師の言うことである。

 少し怖れるような表情を大佐が見せる。

 「詩音、それはどういう意味?」

 紗良が質問すると、

 「私の美貌に惚れた人間達は、必ず損をするってことですかね?」

 莉空にもわかるように、外国語とNH語の二カ国語で答えた詩音。

 「損?」

 「金銭的に大損した人達は数知れないですよ」

 そう言いながら、小悪魔の様な笑顔を見せる詩音レヴ

 ルキフェルの五大良将との戦いで、そうした場面を見て来た莉空は思わず声を出して笑ってしまう。


 「莉空君。 そんなに笑うってことは、何度かそういう場面に出くわして来たってことよね?」

 紗良も知りたくなって、質問をしてしまう。

 すると莉空の足を踏み付ける詩音レヴ

 あまり余計なことを喋るなという合図で有ったが、それに気付いた紗良が、

 「詩音。 自分でそこまで話をしておいて、やっぱり黙っててはおかしいよね?」

と追及。

 大佐も海未も、伝説の魔術師がどのように人間社会で生き抜いてきたのか、相当興味を持ったので、話を続けるように莉空に促す。

 「そういうことで、話をしても良いかな? 詩音......というよりはレヴに確認すべきだけど」

 「イイわよ。 詩音として言わせてもらえば、私のやったことでは無いから」

 少し言い訳をしながら、諦めの表情を見せた詩音レヴ

 そこで莉空は、異能者の戦い後に有った出来事を話す。

 ルキフェルの五大良将、ア・ウローラと修豪との戦いでレヴが踏み倒してきた代金のことを説明する。

 それと、弟子の一人である妖気の魔術師デュオ・カイ・ローガムとのやり取りも。


 その時の詩音レヴは、我関せずという態度で、海未の執事が持って来た飲み物やお菓子を摘んで、莉空の話す逸話を聞いている。

 莉空は話をしながら、その詩音の態度に、

 『段々レヴの性格に染まってきているのかな?』

と思うのであった。


 莉空の話を聞いた3人は一様に、あまりにもスケールの小さいその実像に、

 『伝説の魔術師といえども、人間社会では苦労して生き抜いてきたんだな』

と少し同情したのだった。

 すると詩音レヴは、莉空の話に付け加える説明を始める。

 「私が常時金欠になったのは、聖蹟遺物が破壊されないようにという、人類の為の行動が原因なの。 だから、その点は評価して下さいね。 現代社会に数千年前の貴重な遺物が沢山残っていることについて、その半分は私レヴの功績」

 自慢気に語るレヴ。

 更に、

 「その功績を讃える為、そろそろ人類は私に対して負債を返済すべきよ。 今のところ返済してくれているのはデュオぐらいだからね」

 堂々と自己主張するところは、流石にリヴ・レヴといったところ。

 あまりの開き直りぶりに、莉空も含めた4人はちょっと呆れ顔。


 「まあ、半分冗談だけど、私に惚れちゃった男は一生独身になるパターンが多いからね。 寿命が異なり過ぎて、人間達の儀式である結婚なんて出来ないし。 男だけじゃなくて女性も少数だけど居たわね」

 その言葉を聞いた海未、紗良、大佐の3人は、一斉に莉空の方を見る。

 その痛い視線に、少し気押されしてしまいながら、

 「あの〜、僕はそこまでまだ考えていませんよ。 詩音......レヴとお付き合い出来ているのは非常に光栄ですから」

 今生きているレヴの弟子達は、皆、師匠に惚れているが、交際出来た人は誰も居ない。

 弟子達は、素敵な人ばかりなのにと莉空は語る。

 それに対して、

 「う~ん、素敵な弟子の中に、ファエサルだけは入らないんじゃない? アイツは私が修行の卒業記念で贈った貴重な遺物を、金に替える為に売っ払うような不肖の弟子だよ?」

 納得いかない表情を見せる詩音レヴ

 その件は相当根に持っているのだ。

 「そうだね、詩音。 じゃあ、幻想の魔術師を除いてにしようかな」

 莉空の言葉に笑いが起きる海未別邸内。

 幻想の魔術師には、パラレル世界での異能者の戦いで特に苦しめられた海未と紗良。

 だから、現実世界での人となりの説明を莉空やレヴから聞いて、思わず可笑しさと親近感を持ったのだ。


 パラレル世界での敵味方であっても、現実世界ではそういう関係は存在しない。

 ただ、異能者の戦いを引きずる形で、現実世界では別の敵『ルキフェル』が存在し、その対策や討伐の為には協力する場合もあると聞き、海未、紗良、フェルト大佐は驚き続きの今回の会合であったのだ。

 

 「ところで修豪は、異能者の戦いで死んだ後、ルキフェルの手先に堕ちていたんだ。 生きている時は立派な人物に見えたのにね」

 紗良が残念そうな声で、初めて知った事実の感想を述べる。

 「人には二面性があるから。 表面上は立派に見えても、修豪はレヴの美貌に鼻の下が伸びっぱなしだったし。 それに、死の瞬間、ルキフェルの悪魔の囁きを断るのは難しいことよ。 それは、海未先輩にも紗良先輩にも、いずれ訪れるだろう現実だからね」

 詩音は淡々と語り、万が一ルキフェルに堕ちた場合でも、レヴが2人を討伐して、成仏させるだろうと言う。

 その言葉に苦笑いする2人。

 そして、海未が、

 「その時はお手柔らかに。 出来るだけ痛みの少ない魔術で一刀両断して欲しいなあ〜」

と言ったので、一同大笑い。

 ただ肝心の詩音レヴの瞳は、ダークパープル色に一瞬変化。

 「その要望承ったわ、セ・ン・パ・イ」 

と言ったものの、笑みを浮かべた表情や巫山戯た言葉遣いとは明らかに異なる、非常に真剣な瞳の輝きを見せていたのであった。



 その後も、色々な話を続けたが、かなり長い会合となってしまったので、この日は一旦終了することに。

 「今日は、想像以上に有意義な会話が出来たよ。 シオン、ウミ、そして皆さんありがとう」

 大佐は笑顔で答えると、海未が執事を呼び、大佐の部下達に連絡を取るように指示。

 直ぐに迎えに来た部下たちと合流して、海未の別邸をあとにした特別チームの面々。

 海未達に対する数名の護衛以外は、軍の施設へと引き上げていったのであった。


 見送ってから莉空は詩音に確認する。

 「あそこまで打ち明けたのには、理由が有るのだよね。 未だに正体不明の僕達を狙っているルキフェルを炙り出す為?」

 その質問に頷く詩音レヴ

 「現在みたいな時代だと、レヴの魔術だけではなかなか解決するのは難しいのよ。 今回の死んだ襲撃者達を解剖して、何かマインドコントロールする特別な機器や薬物とかを発見出来れば、少しは手口がわかるじゃない?」

 「そうだね。 昔だったらどうやっていたの?」

 「それは簡単よ。 襲撃者の死体を直接魔術で調べていたわ。 今はそれが難しいでしょ?」

 「伝説の魔術師も、時代に合わせないと対応出来ないということなんだね。 今回の襲撃者の元締めを斃す為にも」

 「そういうこと。 それに大佐達にも協力して貰わないと、私がAM国に滞在している限り、再び昨日のような出来事が発生するってことになるからね」

 「それって半ば、脅し?」

 莉空が詩音の物言いを大袈裟に表現する。

 「私はAM国籍も持っているのよ。 おばあちゃんも亡くなったお母さんもAM国籍だから」

 「なるほど〜。 自国民である詩音を国外退去処分に出来ないから、特別チームに本気の対応を求めたという訳か〜。 大佐を通じて」

 一定の秘密を打ち明けた代わりに、レヴ一人では限界がある、襲撃事件の捜査を求める。

 詩音レヴは、意外と策士なのだと、改めて莉空は気付いたのであった。

 

 


 一方、拠点に戻った特別チームの責任者フェルト大佐は、レヴの告白に基づいて、昨日の乱射事件に関する新たな捜査を部下達に指示していた。

 「先ずは襲撃犯の遺体を隅々まで調べろ。 何かが埋め込まれているかもしれない。 それと捜査当局と協力して、犯人について徹底的に調べるんだ。 生い立ち、就業先、思想、交友関係、それと奴が持っていただろう携帯端末も。 端末は情報の宝庫だからな」

 その後、AM国軍幹部や中央情報局、連邦捜査当局の上層部と直接のやり取りを実施。

 今回の事件が、異能者を狙ったものであるという表向きの状況を利用して、捜査の指揮権限を特別チームに移譲させることに成功していた。


 『詩音は、先程の本人の言によると、既に異能者扱いでは無いらしいが、その事実は次の異能者の戦いになるまで確定とは言えない。 AM国人の異能者であった事実が存在する以上、彼女を含めた海未、紗良の3人を護衛し続ける義務が我が国には有るからな。 今後もAM国が発展し続ける為に......』

 ひと仕事終えた大佐は、今日の詩音レヴとの会合を振り返り、大義名分を改めて考え直す。

 AM国が常に世界経済をリードして来たのは、異能者の戦いで常勝の状況に有るということも、当然影響している。

 今後も、そうであり続ける為に、唯一無二の存在であるリヴ・レヴの歓心を買っておくことも大事なことである。

 独りそのようなことを深く思索しながら、日は傾いていくのであった。




 もちろんレヴも、自身を狙うルキフェルの正体を探っていた。

 海未の専属護衛チームが、HWI島に詩音が到着後から今日迄の周囲の状況をあらゆる方角から広範囲にずっと映像撮影していたことから、大佐が帰った後、その映像を見せて貰っていた。

 「ちょっと待って。 莉空、今の部分を巻き戻して」

 映像の再生を操作する莉空が詩音の求めに応じ、改めて気になった映像を確認する。

 「この男2人が、昨日の事件現場で銃撃発生直前に拘束されたNH国の情報部員か〜。 当然だけど、空港に到着した時からずっと私達を尾行しているよね。 空港の到着ロビーで、この情報部員2人のその少し後ろに居るこの女性......昨日の事件現場の映像にも離れたところだけど、映っているのよ」

 そう言うと、少し考え込むレヴ。

 どうやら、記憶に有る人物のようだ。


 「もしかして......髪の色や背恰好から見て、アルシア・エーリットかも。 顔を隠しているから確定では無いけど......」

 その呟きを聞き、驚いた表情を見せる海未と紗良。

 「エーリットって、詩音と聖月の師匠だった?」

 「数年前に亡くなった筈だよね。 と言うことは、もしかして亡くなる直前にルキフェルの悪魔の囁きに堕ちたってこと?」

 2人が同時に、詩音へ質問を投げ掛ける。

 それに対して詩音レヴは、直接回答しなかったが、

 「アルシア・エーリットだとすれば......。 色々と因縁の相手だけど、今回は危険思想を持つ人間を何らかの方法でコントロールして、私を襲わせているのね」

 不敵な笑みを浮かべてニヤリと呟くレヴの姿は、莉空も今まで見たことの無い恐ろしい表情であった。

 思わず黙ってしまう3人。


 その様子に気付いた詩音レヴは、

 「因縁の相手なのよ。 私、璃月詩音とリヴ・レヴにとってね」

 詳しいことは語ろうとしないが、相当な恨みを伝説の魔術師が抱いている。

 これからどうなるのであろうか......

 莉空は、得も言われぬ不安に魘われるのであった......




 翌日。

 さっそく詩音レヴは行動に移った。

 襲撃者の黒幕を炙り出す目的で、突然OAF島からHWI島に行くと言い出したのだ。

 「ちょっと危なくないか? エーリットが黒幕だとしても、どのようにして襲撃者を作り出しているのか謎のままだろ? 現実世界ではかつての魔術師と言っても、魔術を使える訳では無いのだから」

 海未が慌てて詩音を止めようとするが、

 「人口密度の高い、OAF島に居る方が襲撃の機会が多いと思うのよね。 HWI諸島で最も大きな島のHWI島の方が、誘き出すには都合が良いと思うのよ」


 詩音の意見には一理ある。

 しかし、滞在先として、良い場所が無い。

 海未が改めて反対すると、

 「うちで一軒借り上げたわ。 海未達には一緒に来て貰って、プライベートの護衛を引き続き付けておいて欲しいのよ。 分散すると護衛が手薄になるから、みんな一緒のままで」

 その後も議論を重ねる4人。

 結局、詩音レヴの意見に押し切られ、明日急遽移動することに決まったのであった。

 その旨を海未が特別チームに連絡しようとすると、

 「情報が黒幕に漏れる可能性があるから、明日当番の護衛チームに直接話しましょう。 その方が、黒幕の動きも見えるかもしれないから」


 詩音レヴの意見は、流石に数千年以上生きて来た特別な人物の経験が反映されており、妥当なものであった。

 万が一、航空機が狙われても、それにはレヴの魔術で対応するという。

 「この私が護衛チームを含めた全員を護りながら、誘き出すと言っているのだから、絶対大丈夫よ」

 胸を張り、作戦に自信満々の様子。


 『本当に大丈夫かな? この間地下街で襲われた時も、躱し損ねて怪我した上に、襲撃犯を焼殺するという大胆な反撃をしちゃうぐらいだからな〜』

 イマイチ、レヴと詩音の策謀に、信頼を置けない莉空。

 最も身近な人ですら、そういう考えを持つのだから、海未や紗良はもっと不安そうな表情を見せる。

 しかし、レヴは言い出したら自説を曲げてくれるような人物では無い。

 何と言っても、生ける伝説の大魔術師なのだから......

 渋々、詩音レヴの提案に従わされる3人であった......

本格的に連載を再開します。

タイトルや章も一新して、新たな世界へ。

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