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7/9

レビューでやらない方がいいこと

 ここでご紹介するのは「レビューを書く上でやらない方がいいこと」だ。「誹謗中傷」や「意味を成さない言葉の羅列」等のヘルプセンターにも書いてある「やってはいけないこと」ではなく、「やらない方が無難なこと」である。


 基本的にレビューは自由なものなので大抵のことは構わないが、以下のことは気を付ける方がいい。



 ①固有名詞を出し過ぎる

 ②ネタバレをしすぎる

 ③内容に具体性がない

 ④過度な自分語り



 どこかで見た話も混じっているが、順番に解説していく。



 ****



 ①固有名詞を出し過ぎる


 これは2話で言及したことなので覚えておられる方もいるだろうが、おさらいしておこう。


 人は一度にたくさんのオリジナルの固有名詞を覚えられないので、レビュー本文で出してもいい数には限りがある。オススメは0~2個くらい。「主人公の名前+α」なイメージだ。


 レビューの目的は「まだ作品を読んでいない人にその話の魅力を伝えること」なので、読み手が何もかも知っている前提で書くのはやめておこう。



 ****



 ②ネタバレをしすぎる


 何がネタバレとなるかは作品によって違う。例えば、「主人公とヒロインが結ばれる話」というタイトルの物語があったとする。


 この場合、ネタバレとなるのは


「二人が結ばれるまでに何が起きるのか?」

「結ばれたことによって何が変わったのか?」


 等々になる。だからレビューを書く際には、その辺りをぼかしたり避けたりしなければならない。内容を全部バラしてしまったら、作品を読む意味がなくなってしまう。


 その他、どんでん返しや意外なオチがついている作品にも要注意だ。せっかくのカラクリを逐一述べてしまえば、読者も白けてしまうはず。


 困った時に注目するといいのは、「タイトル」「あらすじ」「キーワード」だ。


 これらは作品を読まなくても見られる箇所。つまり、作者にとってここに書いてある内容は、新規さんにも暴露して構わない事柄なのだ。


 だから、これらに記載されていることはレビューにも書いてしまって問題ない。


 ただ、作品を読まなくても分かる情報のみで構成されたレビューというのも非常に味気ない。なので、レビューにはその物語を楽しんだ経験のある人ならではの視点を入れてみよう。


 難しく考えずとも、作者が「タイトル」「あらすじ」「キーワード」で表現しきれなかった魅力や、すでにそこに盛り込まれている面白さの掘り下げをすればいいのだ。


 もちろん、やり過ぎには注意。先ほども言った通り、内容を何もかもバラしてしまわないこと。


 上記を踏まえつつ、


「これ、やらない方がいいネタバレかな……?」


 と迷ったら、自分がその作品を初めて読んだ時のことを思い出してみよう。


「まさかこんな事件が起こるなんて!」

「主人公があんな秘密を抱えていたとは!」


 などの驚きポイントがあったら、そこはネタバレNGな箇所だ。


 けれどネタバレを恐れるあまり、あれもこれも削りまくるのは問題である。


 その理由は次に述べる「③本文の内容に具体性がない」で解説する。



 ****



 ③内容に具体性がない & ④過度な自分語り


 レビューは小さなネタバレをしつつ、重大なネタバレを回避しなければならない。そして、読んでいる人になるべく書き手の存在を意識させてはならない。


 例を出してみよう。『桃太郎』にこんなレビューを書いたとする。



「タイトル:すごく面白いです!


 本文:いやあ、面白い! こんな面白い話は初めて読みました!


 ネタバレになるので詳しいことは言えませんが、主人公が敵と戦う話です。本当にヤバイ。鳥肌立ちまくり。


 僕もいくつか小説を投稿してるんですけど、こんなに上手く書けているものは一つもありません。例えば最新作の勇者が魔王と戦ってお姫様を助けて世界に平和を取り戻すってファンタジー作品なんか、これと比べたらゴミ同然ですね。


 皆様、ぜひ一度読んでみてください! マジで圧倒されちゃうんで(笑)」



 お気付きだろうか。『桃太郎』に関する情報が「主人公が敵と戦う話」くらいしかないのである。むしろ、レビューの書き手が投稿している作品の情報量の方が多いくらいだ。


 当然だが、レビューは自己紹介の場ではなく、自分の好きな作品をオススメする場所である。


 「童話は話が淡々と進むので苦手でしたが、この小説は描写が濃厚で楽しめました!」のような、作品と関係のある内容ならいい。けれど、それ以外の「自分語り」はやめておくべきだ。


 自分のことを話題にするくらいなら、作品の魅力を一文でも多く詰め込む努力をしよう。読者はあなた自身の話ではなく、作品の話が聞きたいのだから。


 それに「面白い」と書くなら、「どこをどう面白いと感じたか」も記載しておくこと。「ネタバレになるので詳しいことは言えませんが」ではない。ネタバレをするのだ。


 具体性のなさは、本来伝えるべき作品のウリを隠してしまいかねない。伝えられる魅力は全力で押し出す。それがレビューを書く際に意識しなければならないことだ。

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― 新着の感想 ―
[一言]  本数書いてると、たまにやりすぎることあります(苦笑)  正攻法で、どう描こうか迷ったときですが(汗)  ネタバレには注意したいですね。  あらすじにないものは「匂わせ」くらいがいいのかと…
[良い点] 各話に目から鱗な内容があり、かつ作品としての楽しさもあり、一気に読んでしまいました! しばらくイチオシレビューを書いておらず、「自分にはもう書ける気がしない……」と思っていましたが、何だか…
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