テンプレートを使ってレビューを書こう
レビュー、つまり「イチオシレビュー」について、なろうのヘルプセンターで検索するとこう出てくる。
「作品の推薦文や紹介文を投稿するための機能となります」
要するに、好きな作品を他人にオススメすることができる仕組みというわけだ。
けれど、今まで一度もレビューに取り組んだことがない方は、こんな困惑を覚えるかもしれない。
「挑戦してみたいけど、何を書けばいいのか分からない!」
このエッセイは、そんな悩める初心者に捧げるレビュー講座である。
なお、本講座は「もし昔話の『桃太郎』にレビューを送るなら」という前提で話を進めている。『桃太郎』をご存知ない方がいたら申し訳ない。
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早速だが、レビューは下記のひな形を使えば簡単に書ける。
①作品の内容紹介
②その作品を一文でまとめると?
③最後に一言
たったの三ステップだ。順番に見ていこう。
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①作品の内容紹介
第一ステップでするのは、簡単に言えば「あらすじ」を書くことだ。
『桃太郎』のあらすじは以下の通り。
「おばあさんが川で拾った桃から男の子が誕生する。桃太郎と名付けられた彼はすくすくと育っていった。大きくなった桃太郎は村を襲い略奪を働く悪い鬼の存在を知る。
鬼を退治するため、桃太郎は敵の本拠地である鬼ヶ島へ向かった。その道中で犬、サル、キジと出会う。きび団子をもらった三匹は桃太郎の仲間となった。
鬼ヶ島に辿り着いた一行は敵と戦い勝利。奪われた財宝を取り戻し、郷里へと帰還する」
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②その作品を一文でまとめると?
第二ステップですることは、先ほど書いたあらすじのまとめだ。ギュッと縮めて一文にしよう。
「あれを一文に!?」
とパニックにならなくてもいい。単純に「誰が何をする話か」を考えればいいのだ。
『桃太郎』ならこうなる。
「不思議な出自の英雄が、悪い鬼を退治する勧善懲悪の話」
「誰が」→「どんな主人公が」
「何をする」→「物語の結末」
と考えると分かりやすい。
「悪い鬼を退治する話」で終わらせてもいいが、この物語の本質は道徳心を育てることにあると思われるので、「勧善懲悪」という言葉でその趣旨を補強しておいた。
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③最後に一言
ラストの第三ステップでは、作品の見所を伝えよう。
「どんな雰囲気?」「注目するべきシーンは?」等々、何でもいい。作品の感想を述べるつもりになると書きやすい。
今回は「この世に悪が栄えた試しなし!」としておく。
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さあ、①~③をまとめてみよう。
「おばあさんが川で拾った桃から男の子が誕生する。桃太郎と名付けられた彼はすくすくと育っていった。大きくなった桃太郎は村を襲い略奪を働く悪い鬼の存在を知る。
鬼を退治するため、桃太郎は敵の本拠地である鬼ヶ島へ向かった。その道中に犬、サル、キジと出会う。きび団子をもらった三匹は桃太郎の仲間となった。
鬼ヶ島に辿り着いた一行は敵と戦い勝利。奪われた財宝を取り戻し、郷里へと帰還する。
不思議な出自の英雄が、悪い鬼を退治する勧善懲悪の話。この世に悪が栄えた試しなし!」
これで完成だ。レビューには文字数制限があって、150文字以上400文字以内で書かなければならないが、このテンプレートを使えばまずその範囲内に収められる。
もし文字数が足りなかったりオーバーしてしまったら、「①作品の内容紹介」を盛ったり削ったりして調整しよう。