2021-22シーズン各チーム分析 キャブス編
■クリーブランド・キャバリアーズ
HC:J.B・ビッカースタッフ(就任3年目)
昨季の成績:22勝50敗(プレイオフ不進出)
今季の目標:プレイオフ進出、ドアマットチームからの脱却
○戦力評価
オフェンス:C
ディフェンス:D
総合力:C
※評価はS、A、B、C、D、Eとします。
○ロスター
先発予想
PG:ダリアス・ガーランド
SG:コリン・セクストン(FP)
SF:アイザック・オコロ
PF:エバン・モーブリー(R)
C:ジャレット・アレン
※(FP)=フランチャイズプレイヤー、いわゆるエースの略
(新)は今季新入団選手
(R)はルーキー
主な控え選手
リッキー・ルビオ(新)、ラウリー・マルッカネン(新)、ケビン・ラブ、シェド・オスマン、ディラン・ワグナー、タコ・フォール(新)、デンゼル・バレンタイン(新)、ディーン・ウェイド
○戦力分析
レブロン・ジェームスを擁して2015-16シーズンに優勝したキャブスですが、レブロンがレイカーズに移籍してからは成績は下降の一途で、今では優勝を知るのはケビン・ラブのみとなってしまい、ドアマットチームとなってしまっています。
しかしこの数年のドラフト上位指名権で獲得した若手有望株が揃いましたし、昨季獲得したジャレット・アレンもまだまだ成長が期待できる若手ビッグマンです。
エースのセクストンとガーランドは素晴らしい若手コンビですし、2年目のオコロはディフェンスに難があるチームにおいて重要なピースです。
また3位指名で獲得したモーブリーはサイズとスキルを兼ね備えた万能型ビッグマンで、順調に成長すればオールスターも夢ではないでしょう。
アレンとモーブリーのインサイドコンビは共に将来性豊かで非常に楽しみになります。
若手が多く、成長過程にあるチームですからモーブリーの出場機会も多く成長が期待できます。
完全に不良債権化しているケビン・ラブをオフのうちに放出出来なかったのはマイナスポイントですが、全盛期のラブはリーグ有数のストレッチ4てした。
考え方を変えてみて、ラブがモーブリーの成長に良い作用があるなら、ロスターに入れておく意味もあるかもしれませんね。
このオフに移籍加入したルビオとマルッカネンは効果的で賢明な補強だと思います。
最近は移籍を繰り返す印象のルビオですが、東京オリンピックではスペイン代表は早期敗退したものの、ルビオ個人としては輝きを取り戻した大活躍の大会だったのではないでしょうか。
その経験とゲームメイクスキルは若手ガードコンビの控えとして頼りになる存在です。
また2人の成長にも繋がるかもしれません。
マルッカネンはブルズでは思うような成長は出来なかった7フッターのストレッチ4です。
移籍を機にチームにフィットして成長出来れば面白い存在になりそうです。
チームは昨季の3Pがリーグ最低レベルの壊滅状態だったので、マルッカネンにかかる期待は大きいと思います。
開幕してキャブスはまだ試験段階かもしれませんが、面白い取り組みをしています。
ポジションレス化、スモールチーム化が進む現代NBAにおいてビッグラインナップを考えているようなのです。
その先発ラインナップがこちら
PG コリン・セクストン (188cm)22歳
SG アイザック・オコロ (196cm)20歳
SF ラウリー・マルッカネン (213cm)24歳
PF エバン・モーブリー (213cm)20歳
C ジャレット・アレン (211cm)23歳
7フッター(213cm以上)が3人揃うこの時代と逆行するラインナップは非常に興味深いです。
ビッグマンは3人とも走力がありますからアップテンポなゲームにも対応は可能ですし、全員が若いのも魅力的です。
セクストン、マルッカネンはディフェンスを期待出来ませんが、オコロやアレンはディフェンスが武器の選手ですし、モーブリーはリムプロテクターとしての素質があります。(大学時代は所属カンファレンスのMVP、最優秀守備選手賞、最優秀新人賞の個人三冠を受賞)
バランスも良く、破壊力のある面白いチームになるかもしれません。
チームがビッグラインナップを意識していると私が確信したのが、現役最高身長であるタコ・フォール(229cm)の獲得でした。
独自路線で現代NBAの流行に風穴を開けられるか、そんな意味でも今季のキャブスには要注目したいと思います。