表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

シロとクロの間でダイブ

作者: xZUKINx

 沖に投げたパンダが動物園にいた。


 クロールで岸にたどり着き、履歴書持参で採用されたらしい。


 檻の必要性を感じているみたいだ。彼曰く、「これがあるから僕はパンダになれるんだ。」

 

 特に何かしらのエピソードが僕とパンダの間にあった訳ではない。同じ街に暮らしていただけだ。ふとした会話から沖で釣りをしようという事になった。その時に何かしらの諍いがあったのだがお互い特に理由は覚えていない。大した事ではなかったはずだ。

 


 底辺の仕事でもそれはそれで楽しそうだ。パンダらしさを求めている人々の期待に応えるのが楽しいらしい。「所詮パンダだ」そう呼ばれる事が一番嬉しいと彼は言う。同情が一番堪える、とも彼は言う。


「体は洗ってるのか。少し臭うぞ。」と僕が言う。「嬉しいね。」と彼が笑った。


  数ヶ月後、彼は死んだ。園長から彼が書いた手紙を貰った。


「既読スルーしてごめん。」


  あぁ、そうだった。


  夏はすぐそこ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ