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鼻先にニンジンを。(?)

 「欲しがりません。勝つまでは!」


 と、第二次世界大戦時代の日本人の合言葉。そして協調性に優れてか、5人組の成果か、みんな本当に頑張り抜いて、そのお陰で今があります。それから、


 『高度経済成長』


 日本のお父さんたちは、目が悪くなって、みな皆眼鏡になるほど、勉強や仕事を頑張り日本を敗戦ムードの中から、世界の勝ち組に押し上げてくれました。で、


 『バブル』


 これは失敗しました。それまでの努力の具現化したものが『金銭的豊かさ』だと勘違いして、「享受するのは今だっ! 今までの苦労はこの為だったのだ!」的な誤解。お金の浪費と地上げ、ワイロ・・・、『援助交際』とか『不倫』という表現が生まれたのはこのころだったかと思います。不品行を肯定するような表現。すっかり日本の芯の強さらしきものは破壊されました。・・・そんな為に長年、おしんのような苦労をしたのではないのでしょうに。


 で、今。

 集団行動で安心感を得る。或いは、他者から認められる事でやる気が出るっぽい日本民族なのに、欧米型の個人主義が浸透して、、、加えて不況で、、、余計なことを言う人もいなければ、本当の意味で助けてくれる人も少なくなったし、素直に助けを受け入れる謙虚さも失いそうだし、『オンリーワン』と言われても、どうしようもないオンリーワンでは、生きていけないし。


 誰かまた、無茶と分っていても、日本人の鼻先に『ニンジン』をぶら下げてくれないと、多少のことはガマンして、突き進む先を示してもらわないと、みんな行き詰っているんですけど。


 でも、そんな過激な、個人を否定するような環境にならなくても、鎖国とかよりずっと昔みたいに、甘えあって、支えあって、「個」と「集団」がせめぎ合いながらも、生きる意味を感じられる国でありたいよね。

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