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その九
「英治、意外と料理上手いんだね、びっくりしちゃった。」
藍が嬉しそうに食べながらそう言った。
「そりゃ、藍が来るまではたまに作ったりしてたからね。それに、最低限の料理のやり方教えたのは俺でしょ?」
「そうだったね。あの時は本当に見た目が悪くてごめんね?」
「いいよ、もう半年近くも前の話だし。今は藍の料理が毎日食べれて嬉しいし。」
「えへへ。」
俺の言葉に藍は顔が赤くなっていた。
「恥ずかしいときに顔が赤くなるのは変わってないけどね。」
「み、みるなー!」
藍は顔を必死に隠そうと暴れるが、逆に俺はそれが可愛く見えた。
「ほら、冷めちゃうから早く食べよう?」
「あとで英治のこと、くすぐってやる…」
「謝るから、くすぐるのは勘弁して…」