表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/14

その六

聞く話によると、藍はなのしれた、かなり有名な会社の社長令嬢らしい。流石に会社の名前は教えてくれなかったが、それでも、茶封筒の中身が現実を教えてくれていた。藍は、ある日突然、俺のとこに行くという書き置きだけ残して家を飛び出したらしい。

「あの家、私を閉じ込める牢屋みたいだった…お父さんも滅多に帰ってこないし、家には数人のお手伝いさんがいるだけ。外にいくにも、何をするにも許可がなくちゃダメで…だから出てきたの。」

藍は悲しそうな、消えそうな声でそう説明してくれた。俺は藍の頭を優しく撫でた。

「帰りたいとは、思わないの?」

「帰りたくない…」

「じゃあここにいればいいよ」

「ありがとう…」

藍は少し泣きながら、俺に抱きついた。俺は優しく藍を抱きしめて、泣き止むまで、ずっとそばにいてあげた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ