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その五

あれからまた数日が過ぎた。夏の始め頃だったあの時が良かったと思うほど、暑い日々が続いた。

「暑い…」

「暑いね、英治…」

二人揃って寝転び、扇風機と、外からの風を全身で感じていた。

「何にもする気が起きないなぁ…」

「そうだね…」

自然と仲良くなってきた俺たちは、何気ない会話をしながら、お互いの手を握っていた。

ピンポーン…

「俺が出るよ…はーい…」

俺は起き上がると、玄関の扉を開けた。そこにはこの暑さに似合わない、スーツ姿の男がいた。

「えと、どちら様ですか?」

「私はある方のSPを任されていた者です。永田 英治様でしょうか?」

「はい、そうですけど…」

「ではこちらを中田 藍様にお渡しください。英治様にはこちらを…」

スーツ姿の男から、藍宛の手紙と、俺宛の茶封筒を受け取った。

「では、詳しいことは藍様宛の手紙に書いてありますので、これで失礼させていただきます。」

男はスタスタと、何処かにいってしまった。

「藍、なんか手紙きたよ?」

「!?」

藍はびっくりした様子で手紙を読み始めた。少し、緊張した様子で手紙を読み終えると、俺の方を向いた。

「特に大した内容じゃなかった。で、茶封筒のお金は使っていいって。」

「お金?」

俺は茶封筒を開くと、驚いた。そこには100万円が入っていた。

「怖いなぁ、なんか」

「大丈夫、私のお金だから」

「え?」

「私、社長令嬢って、やつなの」

藍の言葉に、俺は固まってしまった。

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