10/14
その十
ある休日、一本の電話がかかってきた。
トゥルルル…
「ごめん英治、今手が離せないから、ちょっと出て。」
「わかった。」
昼ご飯の準備で忙しい藍の代わりに電話に出た。
「はい、もしもし…」
「君が、英治君かね?」
「はい、そうですが、どちら様でしょうか?」
「藍の父だ。君には迷惑をかけてすまないね。」
「いえ、迷惑だなんて…」
「唐突かもしれないが、今から言う話を信じて聞いてもらえるかね?」
「ど、どういうことでしょうか…」
俺は、今まで感じたことのない不安を胸に、藍のお父さんの話を聞き始めた。




