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『讃岐の狸と阿波の狸とプレスマン』

作者: 成城速記部
掲載日:2026/07/07

 讃岐の狸が、四国一の狸を名乗りました。何をもって四国一とするのか、四国一の狸というのは名誉なことなのか、そういうことは全く考えずに、何となく名乗ったのですが、阿波の狸のかんに障りました。阿波の狸としても、別に自分が四国一の狸だとは思っていませんでしたし、そう呼ばれたいとも思っていなかったのですが、何となく嫌だったのです。

 二匹は、どちらが四国一の狸なのかを決めるため、化け勝負をすることにしました。讃岐の狸が先攻になり、阿波の狸に、化けるところを見ないように言って、どこかへいなくなりました。阿波の狸は、結構な時間待ちましたが、何も起きません。いらいらして歩き回りますと、遠くのほうから、お殿様の行列がやってきます。結構な人数の行列です。これを讃岐の狸が一匹で化けたのだとしたら、なかなかの技術です。阿波の狸は、負けを認めようと思って、行列の前へ出て、もっていた唯一の宝物であるプレスマンを差し上げますと、行列の先頭の侍にしたたかたたかれました。どうやら、行列は、讃岐の狸が化けたのではなく、本物だったようです。阿波の狸が、讃岐の狸を探しに行きますと、阿波の狸より前に、同じようにたたかれたようで、道ばたに伸びていました。



教訓:伊予の狸と土佐の狸が登場しなくてよかった。

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