反省会3
〜前回までのあらすじ〜
同窓会レベルでみんなで集合した。
貴族に相応しい広い部屋。豪華絢爛な調度品に囲まれながらもベッドに横たわるご令嬢。部屋は以前の趣味より遥かに良くなっており上品にまとめられている。そんな貴族よろしく素敵な部屋に佇んでいるご令嬢の顔は――――死んでいる。
「詰んだ」
「「詰んだ?」」
相も変わらずニーナとダルケルから同じリアクションが返ってくる。仲良いな。
「終わったっていう意味よ……」
のそのそとベッドから這うように降りる。このまま寝ていたいけど、どんな大変なことがあってもお腹は空くものだ。結局あのパーティーのあと疲れきってそのまま寝てしまったのだ。
「というかなんかすみません。俺がいない間になんか楽し……大変だったそうですね」
「え、もしかして今楽しそうって言おうとした??」
あれを楽しそうって思えるってやっぱダルケルにサイコパス説を押そうと思う。お父様は何を思ってこの人を護衛にしたの?相変わらず全然主人を敬ってない態度の護衛を横目で見つつ、朝食を取る。
「というかレオン様とノア様、リアム様勢揃いだったんですね」
「ああ、幼馴染なんでしょ?」
「それもありますがなにより社交界で人気ナンバー3ですよ」
「は?社交界人気……?ランキングなんてあるわけ?」
人気投票がもしかしてこの世界にもあるのか?全員に入れていいですか?課金はできますか?3人とも顔だけはいいから。確かに人気ランキングがあるなら上位を独占するのは頷ける。
「3人とも見目麗しいのはもちろんですが、レオン様は硬派で人に媚びない中にある優しさが、ノア様は誰にも心を許さない高潔さが、リアム様は分け隔てなく接するあの軽さが人気なのです」
「わぁー……」
ちゃんと乙女ゲームしてるー。ちゃんとキャラの性格が被らないように性格変えられてるー。よく考えてみれば見た目もかぶってなかったわ。みんなイケメンだけど。
あれでしょ?レオン様は王道な感じで老若男女に好かれる人気者だけどヒロインにだけはなおさら優しくてってやつで、ノア様はめちゃくちゃ最初きついしデレないけど徐々にヒロインが好きになると溺愛して、リアム様は女好きでモテるけど一度好きになったらヒロインに一途になるってパターンでしょ?
知ってるやりこんでるから!予習済みなんだこっちは!進研○ミで言うここやったところだ!だよ!
絶対攻略キャラは性格も見た目もバラつくから!!!そんなのは乙女ゲームの定石なわけよ。話さなくてもあの3人の系統がわかるわ。それで隠しキャラとかもいたりするよね。ピュアラブはそこまでやり込まなかったからいるか分からないけど……。
「というか具体的に何があったんです?」
「まあ色々と言いたいことを言ったら厄介ごとに巻き込まれちゃったってだけよ」
「ああ、レオン様にやったやつの別バージョンですか」
慣れたように言われたんだけど慣れるの早すぎじゃない?環境適応能力高すぎじゃない?枕変わってもすぐ眠れるタイプ?そもそもダルケルと離れたから厄介なことになったんですけど?と目配せすれば見事にスルーされた。
朝食のクロワッサンをちぎりながら昨日あったことを話していく。
「それでレオン様が――……ちょっと?何笑ってるの?」
「ふふふっだって……それってつまり……」
ニーナが堪えきれないように笑う。
「みんなお嬢様が気になるってことでしょう?良かったですね。レオン様と婚約破棄するときに助けてくれるかもしれませんよ」
「それだ!!!」
「どれですか?」
「今の私はとりあえずレオン様と婚約破棄して、他の攻略対象とも友達になってモブと結婚して隙を与えず幸せになる……!モブだってこの世界ではイケメンだもの結婚したい……!」
乙女ゲームだけあってモブでもそこそこイケメンが多い。ここだけの話パーティーの時も何気なくイケメンのチェックをしていたのだ。レオン様にも申し訳ないがダメな婚約者ということでとりあえず婚約破棄して欲しい。
あの中で選んでしまうと一応キャラたちの集まりだろうからバッドエンドになるかも。だからノア様とかに協力してもらいつつレオン様と婚約破棄、モブと結婚!まで行けばきっと私の生存ルートに行き着くはず…!
そこまで怒涛の思考を巡らし、ふとわずかに心に不安が広がる。
原作通りに無理やりルート修正されたりしないよね……?
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更新が遅くなってしまってすみません。生きてます




