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反省会2

「なんで今日カンペ出してくれなかったの?」

「情報収集に行ってたんですよ」

「聞いてないんだけど……」


 今日も謎のレオン様とのお茶会を終え、部屋でゴロゴロとくつろぐ。令嬢にあるまじき姿?許せサ○ケ。


 ベッドの端から端までゴロゴロしながら来週末に開催されるパーティーでどうするべきか、どうすれば情報が集められそうか作戦を立てる。


「来週末のパーティーについて知ってる?」

「魔法学院に来年入学予定の方たちが集まるやつですか?」

 

 ダルケルはなんでもないように言ってのけた。


「……なんでそれ言わなかったの!?レオン様も言ってたけど入学者!?ってことは入学前の顔合わせ確定じゃん!めちゃくちゃ重要な情報じゃない!!」


 部屋の窓が揺れそうなくらい大声で糾弾しちゃったけど許してほしい。レオン様もなんてことないように言ってたけどそれってつまり任意じゃなくて入学する人全員来るってことじゃないの!?


でも入学予定ってことは……


「ヒロインもくる……!?」


 思わぬ展開に思わずベッドのど真ん中に立ってしまった。


「「ヒロイン??」」

 ダルケルとニーナは初耳ですと言わんばかりに声を揃えた。もうここは正直に相談したほうがいいのかな……。いやでも今は他の攻略対象を特定しないと私の推しルートが……


「前にお嬢様が言ってた煩わしい女のことですか?」

「なんて?」


 待って欲しい。とんでもない女扱いしてる女がここにいる。過去の私落ち着け。


「煩わしいって……?」

「魔法学院は隣国を含めた3カ国の魔力を持った子供が通うんですよ。そのつながりでお茶会やパーティーなどでたまに3カ国の人間が一堂に集まる機会があるのですが……最近妙にいろんな殿方と懇意にしてる女がいると記憶喪失前のお嬢様は注意してたんですよ」

「おお……さすが……」

「というかレオン様にちょっかい出すかもしれないから情報を集めとけってお嬢様が言ってたんですけどね」

「目ざとい」


 さすが本物のセレナ。めちゃくちゃ性格の悪いきつい女がやりそうなことをナチュラルにやってのける。イエス性悪。


「ていうか懇意って?話しかけてるだけでしょ?」

「そうもいかないんですよ」


 ダルケルとニーナは困りましねえと言わんばかりに顔を合わせる。今の考え何がダメだった?


「基本的には婚約者を公表してる異性に不用意に声をかけるのはマナー違反なのです。必要な話であったりどちらかがパートナーが付き添っていれば問題ないのですが」

「たまたま間が悪かったとか……?」

「いや、そうでもないです。多分あれは魔性の女に分類されるでしょうね」

「魔性……!?」


 日本にいた頃でも見たことがないリアル魔性の女の片鱗が見えそうで思わず聞き入ってしまう。


「婚約者がいなくなった時に声をかけてましたから」

「Oh……」


 めちゃくちゃ今お手本並のOh……が出てしまった。けどそれくらいナチュラルに感想が出てしまった。それは確かに黒だわ。


 ニーナも聞いたことがあるのか情報を付け加える


「しかも不可解なことを言うらしくこっちではイケメンがいっぱーい!などとりあえず男性に対してアプローチがすごいらしいのです」

「……」


 ……判決を言い渡す、その子はヒロインじゃなーーし!!!

私の中の小槌が脳内裁判所で判決が下された。私の知ってるヒロインはひたすら一途で攻略キャラと焦ったくなるくらいピュアな恋愛をする子だ。断じてマナーを破ってまで男の人に声をかけるような人じゃない!


 ということはその子はそんなに気にしなくてもいいな……大方、ただの男好きなご令嬢ってところかな。流石にヒロインがそこまでやらかしてる子だとレオン様とくっつけることができない。私がもらう。嘘、ヒロインとはくっつけるけども。


 自分がまず新しい環境にまだ慣れていないのもあるのか、次から次へと起こるイベントに少しの不安と心のモヤモヤが晴れない。お茶会の時はそんな気持ちにならないのに――


 ……え?私今なんて思った!?つい両手で顔を覆ってしまう。お茶会の時はそんな気持ちにならない……?いやいやいや、まるでレオン様といる時は落ち着くみたいなこと言ってるじゃん!ないないない。確かにかっこいいけど中身は子供っぽいレオン様には私萌えない!!!


 推しとくっつのがいいのであってそこに私はいらないのだよ!1人で百面相をしているがまだまだできる。考えることがたくさんあるのだ


「でもお嬢様ほんとに変わりましね。前はパーティーがあれば絶対レオン様にエスコートするように根回しして手紙も何百通送ってましたから」

「まじで……!?」

「一回家に押しかけてから遠回しに出禁言い渡されたんですよ。面白いですよね」


 面白くないわ!よく友達になろうとしたなレオン様。元ストーカーと仲良くしようだなんてあの人もなかなか……特殊性癖とかないよね?ヒロインのこと大切にしてくれるんだよね……!?


 少し血の気が引いたがレオン様とはおもしれー女枠の友達になったし自分の魔法に関しても問題はなさそう。うん、来週のパーティーもなんとかなりそう!


 基本私はなんでもポジティブに考えてしまうのだ。


 ニーナが寝る準備を横目に自分のすべきことや今の状況を整理してくつろぐ。


「パーティーにレオン様来なさそうだし、あと友達を作るだけね!」


 友達を作ればもしかしたら2人の恋仲を後押しする手助けにもなりそうだし……。ニヤニヤが止まらない。


 ――――そう思えた時期が私にはありました。

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