☆1日目☆アトランティスが沈められた理由
「さて、場所を変えて話そうか。ワープ。」
俺は空に浮かんでいた。
眼下には海。海原が広がっている。
「飛んでる!!!」
俺は叫んだ。
「正確には飛んでいるわけではない、意識だけを空に飛ばしたんだ。」
「え?俺今地球上に居るんですか?アトランティスにいるんじゃ?」
ポセイドンは眼下の海を指差しながら答えた。
「ん?アトランティスはあの海の底にあるよ。君はここがどこかわかるかい?」
「ジブラルタル海峡!!」
超古代文明アトランティス。ヨーロッパ大陸とアフリカ大陸の間、大西洋上にあったとされる大陸。ポセイドンが初代王だったと伝えられている。時が流れ人間と交わることにより、物質主義に走り、領土の拡大を計り、周辺諸国に戦を仕掛けた。その戦が神の怒りに触れて海に沈められ滅ぼされた。と、なっているはずだ。
俺の古代文明好きがこんな形で発揮されるなんて!
俺のウンチクを一通り聞いていたポセイドンが口を開いた。
「それ逆だよ。神が怒りでアトランティスを沈めたんじゃなくて、物質主義で戦が絶えない地上からアトランティスを守るために海に沈めたんだ。そしてアトランティスは今も海の底にある。何重にも結界が張られていて人間は絶対見つけることが出来ない。それが今から君が行くことになるアトランティスだよ。」
古代アトランティスは資源が豊富で作物も豊富。それにも増して「魔力」が強い都市だった。故に地球から見て異世界の住人もたくさん住んでいた。後に異世界の住人の一部が、ギリシャ神話、その他世界中に広まる神話の中の「神」として語られていく。
ポセイドン曰く「神」は「創造神」のみ。俺が会ったあの「神様」だけなのだそう。
異世界人は地球上の魔力が強い地域に集まり暮らしていた。元々創造神は地球と異世界の交流を望んでいて、地上にたくさんの異世界人を住まわせていた。
地球人は魔力を使うことが出来ない。
故に地球人は異世界人を神と崇めたり
、魔法の力を利用して戦をしようとした。
「神様は最初、バランス調整しようとしたんだぜ?でも・・・途中で・・・」
ポセイドンはため息をついている。
?!!
「神様、めんどくさくなったんですね?」
ポセイドンはさらに大きなため息をついて・・・
「ふうぅ・・・そうだよ。めんどくさくなって異世界人をアトランティスに集めて沈めたんだよ」
ポセイドンは続ける。
「異世界人も死ぬし、一定数は転生させなければいけないんだ。「ノルマ」があるんでね。神はその転生先をアトランティスに集約して異世界人と地球人の交流を絶つことを選んだんだよ。」
「では地球上には異世界人はいないんですか?」
「少数ならいるよ。どんな風に生活しているかはこれから君がアトランティスで出会う者から聞くといい。」
「はい、どんな方々と出会えるか楽しみです。」
「明日になれぱ君がよく知る者と会えるはずだよ。楽しみにしていてくれ。」