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Memory 〜輝かしい思い出〜  作者: 雪代 奏
序章
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序章 ー全てはここからー

ーー時は桜舞い散る4月・・・


私は今日から弟と共に通うことになる中学校に向かっている。


幼い頃からずっと2人で暮らしていたけれど弟がこんなに喜ぶ姿は久しぶりにみた。


それほど楽しみなんだろうな。


そう考えていると瀧也が川に落ちそうになっており慌てて助けた。


運動部のマネージャーだがこの1年間、まお…ごほんごほん。

ともかくあいつに鍛えられた結果だ。


弟を助けれたのは嬉しいけれど…自分に筋力がついたのがよっぽど悲しく喜んでいいのか分からない状態だ…


そんな私の気持ちに気づかない瀧也は大はしゃぎしている。


「やっほーい!待ちに待った中学校生活が始まるんだな!な、結月姉ちゃん!」


…いきなり話しかけられるとは思わなかった。


しかし答える暇なく、瀧也が私が会いたくもない人とぶつかってしまったのだ…


(うそ…朝から会うなんて…)


「いったぁぁ…」


「君、大丈夫?怪我はない?」


私が会いたくもない人は笑顔で瀧也に手を差し伸べた。


しかしもうあいつと知り合って1年となる私はあいつが本当の笑顔ではないことに気づいている。


あれは何か企んでいる顔だ…!


早く瀧也を助けないと!!


「心配ご無用よ、富樫薫。この子は私の弟よ、だからあなたに心配される筋合いなんてないわ!」



「相変わらずつれないな、結月は。ツンデレなのかな?そんなに照れなくてもいいのに、まあそんなところが結月の可愛いところなんだけどね!俺に告られたのがそんなに恥ずかしかったのかい?ふふ、大丈夫さ。俺がずっと幸せにしてあげ「別に照れてないし!まだあなたのこと許してないから」


…笑顔で私のことを呼び捨てにするこの男はテニス部部長の富樫薫。そして私を無理やりテニス部のマネージャーにした男であり、1年で部長の座を取った男。


去年の入学式に告白されて振って以来からの関係だ。


振ったのは私がツンデレだと勘違いしてるおり、相変わらずこう私に関わってくる。


意外にもこのしつこい男、なかなかの美形男子でモテる。


学年1モテるといっても過言ではないか、女子たちはこいつのどこに惚れたのかが未だにわからないままだ。


まだ多くの女子と関係を持ってると噂されるあの子の方がまだマシだ。


そんなことを考えながら瀧也の腕を引っ張って行こうとした時だ。


しつこい男…富樫薫が目の前に出てこう言ったのだ。


「よし、素直じゃない結月には俺と付き合うと言うまでここを通さないよ!さあ、早く俺と付き合うって言ってくれないかい?」


…笑顔で言っているが後ろから断ったら許さないってオーラが出てる…


はあ…相変わらずしつこいわ…


そう思ってると瀧也が急に前に飛び出しこう言い放った。


「結月姉ちゃんは俺のものだ!姉ちゃんは渡さねえ!」


…ああ…我が弟よ、なんて馬鹿な真似をしたの…


そう思い私は頭が痛くなった…


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